光回線とモバイルのセット販売も検討――格安や映像を武器に伸びる「U-mobile」の戦略MVNOに聞く(2/2 ページ)

» 2014年10月17日 18時46分 公開
[石野純也ITmedia]
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独自の料金プランを展開する狙い

―― 「ダブルフィックス」など、特徴的な料金を打ち出していますが、このようなプランを取りそろえた背景を教えてください。

二宮氏 料金プランは、音声通話を始めたタイミングでかなり増やしました。データのみの場合は業界最安値を目指し、ダブルフィックスの1Gバイト以下で680円です。3Gバイトまでは1980円でご利用いただける2段階のプランですが、これが弊社の中では一番売れています。

 マイページでトラフィックも見られるので、ユーザーがこれ以上使いたくないという場合は、通信を遮断すればいいですからね。1Gバイト、790円のプランも売れてはいますが、こちら(ダブルフィックス)の方が安くなります。

―― 1Gバイト以上使って1980円になってしまうことは、ほとんどないのでしょうか。

二宮氏 現実的には、1Gバイトも使っていない方は結構います。割合でいうと、1980円に(料金が)上がる方は大体1割から2割弱ぐらいですね。8割以上の方は1Gバイトで収まっていて、たまたま超える月もあるという感じです。

―― 音声通話対応のプランだと、売れ行きは異なるのでしょうか。

二宮氏 音声通話を組み合わせたプランで一番売れているのは、3Gバイト、1980円のものです。これは他社と比べても圧倒的な価格で、各キャリア(MNO)から乗り換えてくる方もいます。2台目のスマホやタブレットでご利用になる方はデータ通信のみ(のダブルフィックス)を選ばれますが、1台目としてMNPで電話番号まで移して使う方は3Gバイトぐらいが必要なようです。

―― 確かに3Gバイトで1980円は絶妙な設定かもしれません。ドコモの「Xiパケ・ホーダイ ライト」もちょうど3Gバイトでしたし。

二宮氏 開始にあたっては、ユーザートラフィックの平均も調べましたが、おそらく2Gバイトだとちょっと足りないというのが一般的なユーザーではないでしょうか。逆に7Gバイトまでいくと、少しビジネスユースな感じになってきますね。

―― この価格で、きちんと利益は出ているのでしょうか。

二宮氏 正直に言うと、もちろんすでに黒字化しています。

―― 現状だと、データのみと音声通話付き、どちらが多いのでしょうか。

二宮氏 まだデータの方が多いですね。例えば、先月は4万契約でしたが、ここには音声やデータだけでなく、M2Mやプリペイドも含まれています。通常の月額課金ユーザーでいえば、1万5000件ぐらいですね。そのうちの3割強が音声ユーザーというイメージです。

 もちろん、比率はチャネルによって異なります。Webやショップだと圧倒的に音声が多いですが、NTTさんと連携してルーターとセットで売るような場合は、やはりデータが多くなります。

―― 音声の比率が3割強は、どこに原因があるのでしょう。例えば、MNPの申し込みに伴う本人確認の煩雑さがネックになっているなど、原因があれば教えてください。

二宮氏 MNPだと一定のリードタイム(申し込みからSIMカードが届くまでの間に、電話番号が使えない期間が発生してしまうこと)があるため嫌がれると思うからもしれませんが、実はWebで申し込む方の7割ぐらいがMNPです。料金が下がることを優先されている方が多いのかもしれませんね。ただ、ここはもっと手軽にMNPができるようになればいいと思っています。

―― ショップではMNPの比率が上がるかもしれませんね。

二宮氏 10月の中旬以降から、店頭でのMNPが行えるようになります。ショップは10月1日オープンでしたが、もう予約されている方もいらっしゃいます。

通話料が30秒10円になる割引サービス「U-CALL」も提供

―― 音声通話については、通話料が30秒10円になる「U-CALL」も始めています。MVNOが直接こういったプレフィックスを使ったサービスを手掛けるのは、面白いと思いました。

二宮氏 キャリア(MNO)が新料金プランを始めたとき、データ通信は何Gバイトでいくらという料金体系になりましたが、同時に音声通話には定額という概念が設けられました。でも、ビジネスユース以外で1カ月で2時間も通話をする人は、そこまでいないですよね。料金を半額(30秒10円)にすると、2時間かけても通話定額と同等ということで、こういったサービスを始めています。

―― サービスという点では、U-mobileのユーザーは、U-NEXTで使える600ポイントももらえるんですね。

二宮氏 この料金の中に、600円ぶんのU-NEXTのポイントが入っているので、かなりおトクだと思います。国内最大級の8万タイトルぐらいを配信していて、そのうち半分ぐらいが都度課金です。「アナと雪の女王」も1本400円なので、1か月分のポイントで見られる。かつ、テレビやタブレットでも再生できますからね。通信料を安くしながら、通信で何ができるのかは重要だと思います。

―― それは確かに、お得感があります。

二宮氏 映像サービスと絡めて、割安感を出せていると思います。また、光コラボレーションモデル(NTTが開始する、FTTHの卸売)も、当然参入させていただこうと思っています。

 今はポイントのプレゼントだけですが、光コラボレーションモデルが始まれば、弊社は固定もあり、モバイルもあり、映像もありという立場になります。そういった、連携した商品の作り込みも視野に入れています。

―― MVNO同士の価格も横並びになる中で、そういった点が差別化になるとお考えでしょうか。

二宮氏 映像コンテンツや電子書籍までやっている会社は、まだありませんからね。十分な差別化になると思っています。

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