KDDI、第31期株主総会を開催 第32期は「3M戦略」と「グローバル戦略」をさらに“深化”:au WALLETは1200万契約突破(1/2 ページ)

» 2015年06月18日 06時00分 公開
[井上翔,ITmedia]
photo 議長を務めたKDDIの田中孝司社長

 KDDIは6月17日、都内で第31期(2014年度)定時株主総会を開催した。同社の田中孝司社長が議長として、第31期の事業報告と、第30期(2013年度)からの中期経営計画の最終年度となる第32期(2015年度)の事業戦略を説明した。

他社との差別化への取り組みと海外進出

 現在の中期経営計画では、連結営業利益の「毎期2けたの成長率」を掲げている。2014年度は「新たな成長ステージを目指す」年度と位置付け、競合他社との差別化をより一層進める一方、「新たな成長機会へのチャレンジ」として、海外市場への進出に取り組んだ。

photophoto 競合他社との端末・サービス・料金の同質化(写真=左)や、仮想通信事業者(MVNO)の拡大(写真=右)で競争環境が変化
photo 環境変化に先んじて、他社との差別化を強化し、海外市場を新たな成長機会ととらえて事業を展開

他社との差別化

 ネットワーク面では、他社に先んじて4G LTEの「キャリアアグリゲーション」を導入し、関連会社のUQコミュニケーションズの「WiMAX 2+」も通信に利用するようになった。結果として、高速で強靱(きょうじん)なネットワークを構築できたという。なお、KDDIの会計基準変更に伴い、2015年度から、UQコミュニケーションズはKDDIの連結子会社となった。

photophoto 他社に先んじてキャリアアグリケーションを導入し(写真=左)、WiMAX 2+を活用してネットワークを強靱(きょうじん)化(写真=右)

 端末では、シニア(高齢者)向けに「BASIO KYV32」、ジュニア(子ども)向けに「miraie KYL23」を導入し年齢層に合わせたスマホを提案しつつ、Androidベースで、4G LTEに対応した「AQUOS K SHF31」を導入し、フィーチャーフォンを進化させた。さらに、「FxO LGL25」で新たなOSを世に提案し、ラインアップを充実させた。

photophotophoto 端末面ではシニア・ジュニア向けのスマートフォン(写真=左)、Androidを採用し、4G LTEで通信できるフィーチャーフォン(写真=中)、ハイスペックなFirefox OSスマホ(写真=右)を導入した

 サービス面では、「アニメパス」「ディズニーパス」の開始、「au スマートサポート」の拡充、より高音質な音声通話ができる「au VoLTE」の導入を行った。

 料金面では、通話定額とパケットプランを組み合わせる「カケホとデジラ」を導入した。カケホとデジラでは、単に他社と同様の料金体系にはせず、パケット容量はあくまで個人単位とし、必要に応じて分け合う「データギフト」を導入していることが差別化要素となっている。

photophotophoto サービス面では、アニメパスとディズニーパスの導入(写真=左)、au スマートサポートの拡充(写真=中)と、VoLTEの導入(写真=右)が大きなトピック
photo 新料金プラン「カケホとデジラ」では、データ容量を家族間で分け合う「データギフト」という考え方を導入

 ネットとリアル(現実世界)をつなぐ戦略商品で、2014年5月にサービスを開始した「au WALLET」は、2015年2月24日段階で累計申込数が1000万件を突破し、5月には1200万件を突破した。2014年10月にクレジットカードの発行も開始し、こちらも順調に契約数を増やしている。

 他社との差別化や、サービスの拡充を図った結果、通信料収入は前期比3.4%増の2兆4565円、付加価値売上は前期比10.2%増の1249億円となった。

photophoto au WALLETは開始から12カ月で1200万契約を突破
photophoto 通信料収入(写真=左)、付加価値収入(写真=右)ともに増加

ミャンマーへの進出

 2014年9月、KDDIは住友商事と共同でミャンマーの通信事業に参入した。携帯電話事業における「ラストフロンティア(最後の楽園)」と言われているミャンマーで、KDDIはネットワークの改善、販売網の整備など、日本で培ってきたノウハウを投入し、事業開始から7カ月で800万枚のSIMカードを販売した。今後も、引き続きミャンマーでの事業拡大に努める。

photophoto 住友商事と共同で進出したミャンマーでの通信事業は、順調に推移

2期連続の2けた成長を達成

 このような取り組みの結果、2014年度の連結営業収益は4兆5731億円、営業利益は7413億円、当期純利益は4279億円と、いずれも過去最高を更新した。営業利益は2013年度比で11.8%増で、中期計画の目標を達成した。

 また、社会貢献活動では、KDDI財団を通した発展途上国への支援や、ダイバーシティ(人材の多様性)に関する取り組みを継続して行った。ダイバーシティへの取り組みは、J-Win(ジャパン・ウィメンズ・イノベイティブ・ネットワーク)が主催する「J-Winダイバーシティ・アワード」で、通信事業者として初めて大賞を受賞したことや、経済産業省と東京証券取引所が共同で選定する「なでしこ銘柄」に3年連続で選定されるなど、一定の評価を得ている。

photo 営業収益、営業利益、当期純利益いずれも過去最高を更新
photophoto ダイバーシティへの取り組みが評価され、2015年のJ-Winダイバーシティ・アワードで、通信事業者として初めての大賞を獲得し(写真=左)、女性が活躍する上場企業が指定される「なでしこ銘柄」にも3年連続で選定された(写真=右)
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