iOSのアクセシビリティを知ろう!――VoiceOver設定編(2/2 ページ)

» 2015年07月06日 12時15分 公開
[杉本純,ITmedia]
前のページへ 1|2       

特殊な操作方法

 さて、VoiceOverが有効になると操作方法が大きく変わります。通常時は1タップで「選択&起動」が行われますが、視覚が使えない状態では何がどこにあるか分からないため、目的のアイコンを一発でタップすることができません。このため選択と起動のプロセスが分離されます。VoiceOverがオンの状態でホーム画面を見ると、アイコンに枠が付いているのが確認できると思います。

photo 選択してから実行、がVoiceOver時の基本

 VoiceOver有効時には、「選択、そして実行」という2ステップになると考えてください。選択するには普通にタップ(または画面上をなぞる)でも構いませんが、見えない状態ではそもそも何があるかすら分かりません。ので、画面を左右にスワイプすることで、前後のアイテムに移動できるようになっています。右にスワイプで次のアイテム、左にスワイプで前のアイテムです。こうすることで、画面上のすべての項目にアクセスできるようにしているんですね。目的のアイテムを選択したら、ダブルタップで実行します。この左右スワイプやダブルタップは画面上のどこでも構いません。画面全体が一つのトラックパッドと考えると良いでしょう。

 画面上の選択肢の数だけスワイプするのは大変なので、全ての項目を読み上げるジェスチャーもあります。2本指で下から上にスワイプです。2本指で上から下にスワイプすると、現在の項目から先だけを読み上げます。読み上げを停止したいときは2本指でタップです。ページを移動するには、3本指のスワイプです。ホーム画面上で3本指左スワイプをすると次のページに移動します。Safariやメールなどで3本指上スワイプを行うと、下にスクロールします。

 なおVoiceOverで使用する場合、画面が点いていてもバッテリーの無駄にしかなりません。ので、「スクリーンカーテン」という機能があります。3本指の3回タップで切り替えです(VoiceOverと同時にズーム機能も有効にしている場合は4回タップ)。スクリーンカーテンを有効にすると画面が真っ暗になりますが、タッチパネルは生きていて、VoiceOverを使って操作が可能です。見えない人はこの状態で使っているんだというシミュレーションにもなりますので特に開発者の方には有効でしょう。

 VoiceOver特有のジェスチャーは非常に多いのですが、中でもユニークなのは「ローター」でしょうか。2本指で、バーチャルつまみを4分の一回転するように、画面上に円を描きます。親指と人差し指でやるとやりやすいでしょう。認識されると以下のようなUIが表示されます(矢印は合成)。

photo 画面上に2本指でつまみを回すように円を書くと、特殊なUIが現れる

 ローターは、VoiceOverの細かな設定変更に使います。同じ回転ジェスチャーを繰り返して設定項目を選択し(逆回転も可能)、値の変更は1本指上または下スワイプです。ローターの内容は状況によって変化します。例えばSafariの起動中に呼び出すと、「リンク」や「フォームコントロール」といった項目が増えます。更に設定を追加したければ、「設定」アプリから、「一般」→「アクセシビリティ」→「VoiceOver」→「ローター」から追加可能です。

 と、長くなってしまいましたが、これでもVoiceOverジェスチャーのごく一部に過ぎません。より詳しく知りたい人は、前出のAppleによるマニュアルを読むか、設定アプリの「アクセシビリティ」→「VoiceOver」の中に、「VoiceOverの操作練習」という項目がありますので試してみてください。ここでは任意のジェスチャーを行うと、その操作がどんなコマンドか教えてくれます。

 次回は、こうしたアクセシビリティの機能がどう役に立つのか? どんな用途があるのか? 具体的な例をご紹介します。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月27日 更新
  1. ダイソーで1100円の「USB Type-C to HDMIケーブル」でスマホの画面をテレビに映すとどうなる? 対応機種なら試してみる価値あり (2026年10月24日)
  2. 「iPhone Duo」画面不具合の報告がSNSで話題 店頭デモ機の過酷な使用環境が起因か (2026年10月26日)
  3. 「Galaxy Z Fold8」「iPhone Duo」を“メイン端末”として使う上での課題 縦型コンテンツの最適化をどう進める? (2026年10月26日)
  4. 「iPhone Duo」は買いか見送りか――賛否 そんな中、登場した「iPad mini」は誰向け? (2026年10月27日)
  5. 「Androidのマイナンバーカード」がスタートするもフル機能対応機種が少ない件 ポイントは「StrongBox」という仕組み (2026年10月24日)
  6. 進化した「Siri AI」で感じた、iPhoneの操作を一変させる実力 「AI出遅れ」の汚名返上なるか (2026年10月24日)
  7. 新型「iPad mini」発表 有機EL搭載で防水にも対応、5.4mm/255gへと薄く軽くなって11万9800円から (2026年10月26日)
  8. 「Google Fitbit Edge」先行レビュー:画面付き、Google マップ対応の実力は? Fitbit Airとの1万円差を検証する (2026年10月27日)
  9. 「iPhone Duo」はLINEもポケモンGOも“黒い”余白だらけ? 日本の定番アプリは未対応が多く (2026年10月23日)
  10. 折りたたみ「iPhone Duo」対応ケース12選 ヒンジ保護、スタンド付き、耐衝撃性能など多彩なラインアップ (2026年10月26日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー