他の撮影機能や作例も見ておこう。まずはHDR(ハイダイナミックレンジ合成)撮影から。
ちなみに、カメラの片方をふさいだ場合でも、HDR撮影はできた。もしかしたら、両方を使うときはそれぞれの写真を合成。片方だけ使うときは2枚連写して合成とかそういう柔軟な対応をしているのかもしれないし、実はHDR時は片方しか使ってないかもしれない。
もうひとつHDRの作例を。今度はガスタンクで。
効果ありますな。有用な機能なのでメニューを開かなくてもさっと使えればよかったのに。
honor 6 Plusでは、iPhoneと同様に被写体をタッチするとそこにピント(焦点)と明るさ(露出)の両方が合うようになっているが、ピントを合わせるときに、合わせたいところを長押ししてみよう。すると、ピントと露出をそれぞれ別に指定できるようになるのだ。長押ししたところにピントが合うと、本体がブルッとふるえて太陽のアイコンが出てくる。それをドラッグした場所に露出が合わせられる。
だから同じ構図でも、こんな風に撮り分けられる。これは覚えておくとよし。
続いて女子を撮るのである。まず、普通に撮る。
次に、とりわけ、最近のアジア系スマホメーカーのトレンドでもある「ビューティーモード(美人モード)」を試してみる。ビューティーモードは全部で11段階あるので、両極端な0と10にして撮影してみよう。
見比べると一目瞭然だが、目が大きく、肌が滑らかに、少し顎が細く、といった感じで大幅に手が加えられて、“別人”と言ってもおかしくない感じになってしまった。一応、ビューティーモードのデフォルト設定は「5」。このままでとどめておくのが賢明かと思うけど、思いきって最強(10)にして楽しむのもまた乙なのかもしれない。
ビューティーモードといえばインカメラ。最初のほうでも触れたとおり、インカメラも800万画素のセンサーを使っている。ただし、リアカメラと全く同じ、というわけではない。F2.4のレンズを使っていて、画角も少し広めに取られている。なにより、固定フォーカスになっている。
インカメラでは、標準設定でビューティーモードが有効になる。さっそく、撮影してみよう。
インカメラは、どうも腕を思い切り伸ばしたくらいの距離からピントが合うようで、近すぎるとちょっとボケてしまう。自分撮り用なので、もうちょっと近めに合わせておいてほしかったかなと思う。
ちなみに、同じ被写体をフロントカメラとリアカメラで撮り比べてみたところ、リアカメラの方が画質はちょっと上だった。
ベストショットモードは、10枚連写してその中から気に入ったものだけを選んで保存する機能。
最後に漏れてしまった普通の作例を少し追加しよう。
白鳥の毛繕い。連写モードで撮影した中の1枚。シャッターボタンを長押しすると連写となる。
以上。
実際、800万画素のメインカメラユニットを2つも搭載するとその分コストもかかるだろうし、高い精度も求められるわけだが、それを乗り越えてのアイデアは本当にすごい。背景ぼかし(ワイドアパーチャー)のみならず、AF速度の向上や13Mの高解像度、HDRなどいろんな使い方ができている。
当初は「本当に2つのカメラユニットを有効に使っているんだろうか?」といぶかしんであれこれ試してすまんかった。
暗所でAFがずれたり、タッチした箇所に狙い通りに露出が合ってくれなかったりしたこともあったけれども、基本的な画質はいい。十分トップクラスに迫るレベル。端末価格はハイエンドスマホと比べると安いが、この価格でこのカメラなら文句なし。
もうちょっと完成度を上げてヒット率が上がればどんどん面白くなりそうな1台だ。
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