「Xperia Z4」の性能はどこまで向上した?――ベンチマークスコアをZ3と比較「Xperia Z4」ロードテスト

» 2015年07月27日 12時39分 公開
[田中聡ITmedia]

 「Xperia Z4」は、プロセッサにQualcommの「Snapdragon 810」(64ビット、2.0GHz+1.5GHzオクタコア)を採用しており、「Xperia Z3」の「Snapdragon 801」(32ビット、2.5GHzクアッドコア)からバージョンアップしている。ソニーモバイルはXperia Z4の製品サイトで「パワフルなCPUが快適な操作を実現」と性能の高さをアピールしているが、どれほど進化したのか。性能の指標となるベンチマークテストをXperia Z4とZ3で実施した。

photo 「Xperia Z4 SO-03G」と「Xperia Z3 SO-01G」でベンチマークテストを実施。写真は「3DMark」

 テストに使ったのは、CPU、GPU、メモリ、I/O(データの読み書き)などを総合的に評価する「AnTuTu Benchmark(バージョン5.7.1)」と「Quadrant Professional Edition(バージョン2.1.1)」、グラフィック性能を評価する「3DMark(バージョン1.4.2925)」の最も高負荷なベンチマーク「IceStorm Unlimited」の3つ。それぞれ5回計測して平均値を出した。使用した端末はドコモの「Xperia Z4 SO-03G」と「Xperia Z3 SO-01G」。端末の状態はバッテリーテスト時と同じ。実施日は7月1日で、OSはXperia Z4がAndroid 5.0.2、Xperia Z3がAndroid 4.4.4だ。

 まずはAnTuTu Benchmarkの結果から見ていこう。Xperia Z4が45000〜49000台で平均47431.6、Xperia Z3が42000〜43000台で平均43258.2だった。Xperia Z4が上回っていたのはRAM演算能力(Z4が2300〜2400台/Z3が1600〜1800台)とRAM速度(Z4が3500〜3900台/Z3が1900〜2000台)、GPUの3Dグラフィックス(Z4が17100〜17900台/Z3が13100〜13400台)で、CPUの4項目は意外にもほぼ互角だった。またUX(マルチタスク、Dalvik)のスコアはXperia Z3の方が上だった。

 RAMの数値が上回ったのは64ビットCPUが効を奏したと予想される。GPUもSnapdragon 801の「Adreno330」からSnapdragon 810は「Adreno430」へ進化したことがスコアに結びついたといえる。CPUについては、今回のテストではXperia Z4は8コアをフルに使わなかった可能性が高い。

photo Xperia Z4(左、3回目)とXperia Z3(右、3回目)の最高スコア
「AnTuTu Benchmark」のスコア
Xperia Z4 Xperia Z3
1回目 45944 42862
2回目 47167 43130
3回目 49319 43848
4回目 48021 43191
5回目 46707 43260
平均 47431.6 43258.2

 続いてQuadrant Professional Editionの結果。Xperia Z4が28000〜29000台で平均28952.6、Xperia Z3が19000〜21000台で平均20644.6で、AnTuTu BenchmarkよりもZ4とZ3の差が開いた。CPUはZ4が110000〜120000台/Z3が75000〜80000台、I/OはZ4が11000〜12500台/Z3が5800〜8000台で、Z4がZ3を大きく上回ったが、3DはZ4が2100〜2400台/Z3が2100〜2300台でほぼ互角、メモリはZ4が10500〜12500台/Z3が13600〜17500台でZ3が上回った。メモリの結果が2つのテストで逆になっているのが謎ではある。それでも総合得点はいずれもZ4が上回っており、最新モデルの意地を見せた格好だ。

photo Xperia Z4(左、5回目)とXperia Z3(右、5回目)の最高スコア
「Quadrant Professional Edition」のスコア
Xperia Z4 Xperia Z3
1回目 29470 20241
2回目 29083 20799
3回目 28177 20814
4回目 28208 19934
5回目 29825 21435
平均 28952.6 20644.6

 最後に3DMark(IceStorm Unlimited)の結果を見ていこう。Xperia Z4が16000〜21000台で平均19172.6、Xperia Z3が17000〜18000台で平均17992。1回目と2回目はZ3が上回ったが、ほかはZ4の方が高く、平均値でもZ4がZ3を上回った。

 項目別に見ると、グラフィックススコアはXperia Z4が23000〜32000台/Z3が19000台でZ4が高く、CPUの性能を見る物理演算スコア(Physics score)はZ4が7900〜9700台/Z3が13400〜14700台でZ3の方が高かった。グラフィックステスト1、2のフレームレート/秒はZ4が安定して100を超え、最高は150.3FPSだった。Z3はグラフィックステスト1は100台前半だったが、テスト2は70FPS前後だった。一方で物理演算テストのフレームレートはZ4が25〜31台/Z3が42〜46台で、Z3の方が高かった。

 物理演算テストのスコアとフレームレートのみXperia Z3の方が高かったのは、CPUのクロック数自体はZ3の方が高いこと(Z4は2.0+1.5GHz、Z3は2.5GHz)が影響しているのかもしれない。つまり、Z4の8コアをすべて使っていないのでは、ということ。しかしグラフィックの描画性能はZ4の方が高いので、よほど高負荷を強いるものでなければ、動画やゲームをスムーズに楽しめるのはXperia Z4といえそうだ。

photo Xperia Z4(左、3回目)とXperia Z3(右、3回目)の最高スコア
3DMark(Ice Storm Unlimited)のスコア
Xperia Z4 Xperia Z3
1回目 18042 18113
2回目 16520 17851
3回目 21467 18177
4回目 19813 18018
5回目 20021 17801
平均 19172.6 17992


 Z3より発熱しやすいXperia Z4は、長時間テストをするほど意図的にCPUの性能を落とすことが懸念されたが、5回計測した限り、回を重ねるほどスコアが下がる傾向はなく、むしろQuadrant Professional Editionは5回目が最高スコアだった。

 テストによって各項目の結果にバラツキはあるものの、総合スコアの平均値は、3つのテストでいずれもXperia Z4が上回った。今回のテスト結果を見る限り、Xperia Z4の方が高いパフォーマンスを発揮すると言って差し支えないだろう。

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