ソフトバンクは、Y!mobile向けのモバイルWi-Fiルーター「Pocket WiFi 504HW」を3月17日に発売した。同社のPocket WiFiとしては最速となる下り最大261Mbpsのサービスに対応している。
対応する料金プランは「Pocket WiFiプラン2」で、契約期間の縛りがない「ベーシック」は月額料金が5696円(税別、以下同)、契約期間が3年間の「さんねん」契約時は各種割引適用後に月額3696円となる。同プランで高速通信が利用できる通信量は毎月7GBまでだが、月間の通信量が7GBを超えても高速通信が利用できる「アドバンスオプション」(各種割引適用後684円)にも対応する。
504HWは、4×4 MIMOとキャリアアグリゲーション(CA)をサポートして通信の高速化を図っており、AXGP接続時に一部エリアで下り最大261Mbpsが可能だ。その対応エリアはY!mobileの「4G住所別対応速度情報」で公開されている。
UQコミュニケーションズが発売するWiMAX 2+対応のモバイルWi-Fiルーターは、4×4 MIMOまたはCAに対応した機種が発売されているものの、この両方をサポートしている機種はまだなく、通信速度は下り最大220Mbpsにとどまる。このため、Y!mobileやUQコミュニケーションズが提供する「容量無制限系」のサービスにおいては、504HWの下り最大261Mbpsは最速となる。
なお、504HW向けの「Pocket WiFiプラン2」では、直近3日間の通信量に基づく速度制限が「YouTube動画等のHD画質レベルが閲覧できる程度」に緩和されている。
NTTドコモは3月18日から3月31日までの期間限定で、モバイルWi-Fiルーター「Wi-Fi STATION L-01G」および「Wi-Fi STATION HW-02G」の2機種を、「ルーター特別割引」対象機種に追加した。新規契約だけでなく機種変更でも本体代金が一括0円で購入できる。
両機種は共に2015年2月から3月にかけて発売されたため、発売からは約1年が経過しているが、CA対応で下り通信速度は最大225Mbpsに対応している。最新機種の「Wi-Fi STATION N-01H」は通信速度が下り最大300Mbpsまで高速化されているため、それと比べれば通信速度面ではやや見劣りするが、コストパフォーマンスを重視するユーザーとしては悪くない選択肢といえる。
機種変更でも本体代一括0円にて購入可能となっている両機種だが、割引条件は前回の端末購入から6カ月が経過している必要があることや、月額料金を割引する「月々サポート」が適用されない点は注意が必要だ。
また、Y!mobileも公式オンラインストア「ワイモバイルオンラインストア」にて、Pocket WiFi 305ZTおよびPocket WiFi 303HWを対象としたタイムセールを開催中。こちらは21時から翌朝7時までの夜間限定タイムセールとなっており、タイムセールの開催期間については明らかにされていない。
アウトレットの305ZTや303HWの本体代が通常価格よりも大幅に割引されている上、月額料金からの割引については通常通り適用されるため、結果として格安の通信料金でこれらの機種を利用することができるようになる。
キャンペーン対象となっている機種の本体代金および月額料金は以下の通り。
機種名 | Pocket WiFi 305ZT(アウトレット価格) | Pocket WiFi 303HW(アウトレット) |
---|---|---|
本体代金 | 9800円(税込) | 一括0円 |
月額料金 | 新規契約時2980円〜 機種変更時2242円〜 |
2241円〜 |
契約プラン | Pocket WiFiプラン L(さんねん) | Pocket WiFiプラン L(にねん) |
※月額料金は税込、月額料金は各種割引適用後の価格 |
305ZTは2014年10月、303HWは2014年7月に発売された機種であり、どちらも「型落ち」の機種ではあるが、305ZTについては月間の通信量に基づく通信速度制限が適用されない「アドバンスモード」の対応機種となっており、月間の通信量を気にせずにデータ通信を利用できる。
モバイルでの月間容量無制限サービスでは、UQコミュニケーションズのWiMAX 2+の「ギガ放題」の月額料金が4380円、前述の新機種「Pocket WiFi 504HW」でも、アドバンスオプション込の月額料金(各種割引適用後)は4380円となっているため、アウトレットで販売されている305ZTはこれらのサービスの約半額で月間容量無制限のサービスが使えることになる。
なお、305ZTなどが対応する「アドバンスモード」利用時も、UQコミュニケーションズのWiMAX 2+サービスにおいても、直近3日間が3GBを超えた場合については通信速度制限の対象となる点には注意が必要だ。
305ZTは当初、店頭などで「一切の通信速度制限なし」とアピールしていたため、直近3日間の通信量に基づく通信速度制限を実施した際に利用者から大きな反発を招いた過去がある。
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