ケイ・オプティコムは8月30日、MVNOサービス「mineo」において、「プレミアムサービス」の有料トライアルを10月1日から11月30日まで実施することを発表した。
プレミアムコースは、通常のmineoユーザーとは別の帯域を用意することで、特に混雑の激しい時間帯におけるデータ通信をより快適にするオプションサービスで、7月から8月にかけてサービス内容を検討するための無料トライアルを実施していた。
今回の有料トライアルでは、このサービスを月額800円(税別)で提供する。トライアルモニターは既存のmineoユーザーが対象で、9月1日から9月13日までコミュニティサイト「マイネ王」で募集する。募集人数は「ドコモプラン(Dプラン)」「auプラン(Aプラン)」で各100人(計200人)で、応募者多数の場合は抽選でモニターを決定する。
モニター参加者は、料金プランの基本データ容量を「3GB」「5GB」「10GB」のいずれかにする必要がある。応募段階では「500MB」「1GB」の基本データ容量でも構わないが、当選した場合は、容量を3GB以上に変更しないとモニターに参加できない。
なお、7月・8月の無料トライアルに応募・当選した人も有料トライアルに応募できるが、無料トライアル時の当落は抽選時に考慮しない。
先述の通り、プレミアムコースは本来、9月の正式提供を予定していた。今回の発表はそれを見送ることを意味する。しかも、前回は無料で提供していたものを、今回は有料で提供することになる。なぜ、トライアルを再度、しかもお金を取って実施するのだろうか。
ケイ・オプティコムでmineo事業を担当するモバイル事業戦略グループ グループマネージャーの上田晃穂氏によると、今回の“決断”には大きく2つの理由があるという。
1つは、8月に実施した一般ユーザー向け通信帯域の増強(参考リンク)だ。
ITmedia Mobileの連載「通信速度定点観測」でも分かる通り、ここ最近のmineoは、Dプラン・Aプランともに通信速度が振わない状況が続いている。それを打開するために、ケイ・オプティコムでは1カ月の間に複数回、mineoの帯域増強を実施した。
そのため、プレミアムコースの契約時と未契約時の“差”を改めてユーザーに試してもらう必要があると判断したのだ。
もう1つは、プレミアムコース料金の妥当性を探ることだ。
無料トライアル時のアンケートでは、モニター参加者の58.7%が「500円以上1000円未満」の追加料金であればプレミアムコースを契約すると答えたという。
そこで、800円という月額料金を設定し、それをモニターが“適切”と判断し契約(トライアルに応募)するかどうか、参加したモニターがこの料金設定で契約を継続したいと思うかどうか見極めようとしているのだ。
今回の有料トライアルが良好に推移した場合、12月以降はそのまま正式サービスに移行する見通しだ。
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