開発陣に聞く「Xperia XZ」(後編)――進化したカメラと長持ちバッテリーの秘密(2/2 ページ)

» 2016年12月26日 18時47分 公開
[田中聡,ITmedia]
前のページへ 1|2       

2年使っても劣化しにくいバッテリーを目指した「いたわり充電」

 多くのスマホメーカーがバッテリーの容量を増やしたり、ソフトウェアをチューニングしたりしてスタミナアップに努めている中、ソニーモバイルは「バッテリーの長寿化」という異なるアプローチを取っている。それが「いたわり充電」だ。

Xperia XZ 「いたわり充電」のイメージ

 米Qnovoとの協業で、Xperia X Performanceでもバッテリーを劣化させない最適化は行っていたが、いたわり充電はこれを強化した形だ。ユーザーの行動パターンを学習し、寝ている間に充電をする場合、起床時間に合わせて充電が完了するよう自動で調節してくれる。行動パターンは、早くて1週間程度で学習するという。

 「バッテリーは特性上、満充電状態で放置するとよくありません。今回はそこで起こる劣化をいかになくすかに着目しました。例えば0時に寝て7時に起きると、7時まで100%で放置されてしまいます。そこで、充電の開始と終了のタイミングを学習して、次に終了するタイミングでちょうど100%になるように、充電速度を調節しています」(川原崎氏)

 住んでいる地域の気温や気候の影響で、一概に「○年持つ」とは言えないが、目安として「従来の2倍以上担保すること、2年使っても劣化しにくいこと」(川原崎氏)を目指した。

 もちろんバッテリーの持ちにも気を配っている。容量はXperia X Performanceの2570mAhから2900mAhに上がり、「ソフトレベルでも省電力設計を行っている」(川原崎氏)。また、Android 6.0では、バックグラウンドでのアプリの動作を抑える「Doze」モードが新たに搭載されたが、Xperiaの「スタミナモード」と機能がかぶってしまう。そのため、Xperia X Performance以降のモデルでは「Dozeとバランスよく共存する形でスタミナモードを再設計した」(川原崎氏)という。

 さらに、Xperia XZでは節電レベルを3段階から選べるようにして、ユースケースに即した節電ができるよう配慮した。

フラグシップモデルを年2機種投入する理由

Xperia XZ 商品企画担当の川原崎翔太氏

 Xperia XZは、ソニーモバイルが2016年から導入している「Xシリーズ」のフラグシップに位置付けられる。これは理解できるが、Xperia X Performanceとはどうすみ分けるのか。グローバルで展開しているXperia Xシリーズ全体を見ると、Xperia X Performanceは派生モデルといえるが、日本ではX Performanceもフラグシップモデルだという。

 「グローバルではXperia Xを導入し、より高いスペックのニーズが強い地域で、ハイエンドモデルのXperia X Performanceを導入しました。Xperia XZはXperia X Performanceの後継となるフラグシップ機として導入しています。日本とグローバルではラインアップの視点で違うこともあります」(川原崎氏)

 一方、日本ではドコモを中心に、ハイエンドモデルは「各メーカー年に1機種」という方針になりつつある中で、Xperiaについてはこれまで通り、年2回のモデルチェンジとなっている。以前と同じく商品サイクルが早すぎるのでは……とも思うが、「Xperia XZでは、トリプルイメージセンシングや、より長持ちするバッテリーなど、新しい技術を導入しています。こうした技術をいち早く市場に届けたいという思いがあります」と川原崎氏は話す。日本で「年2機種」を維持できているのも、キャリアからの要望が強いことの裏返しでもある。

 商品サイクルが短いと、どのタイミングで購入すべきか悩ましいが、3つのセンサーを備えた新しいカメラやいたわり充電など、Xperia XZは2年間しっかり使えるスマートフォンに仕上がっているといえる。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月27日 更新
  1. ダイソーで1100円の「USB Type-C to HDMIケーブル」でスマホの画面をテレビに映すとどうなる? 対応機種なら試してみる価値あり (2026年10月24日)
  2. 「Galaxy Z Fold8」「iPhone Duo」を“メイン端末”として使う上での課題 縦型コンテンツの最適化をどう進める? (2026年10月26日)
  3. 「Androidのマイナンバーカード」がスタートするもフル機能対応機種が少ない件 ポイントは「StrongBox」という仕組み (2026年10月24日)
  4. 「iPhone Duo」画面不具合の報告がSNSで話題 店頭デモ機の過酷な使用環境が起因か (2026年10月26日)
  5. 「iPhone Duo」はLINEもポケモンGOも“黒い”余白だらけ? 日本の定番アプリは未対応が多く (2026年10月23日)
  6. KDDI、子会社モビコムのモンゴルでの火災について事実関係を公表 「法令違反行為を行っていない」 (2026年10月24日)
  7. 20〜30代限定の「ダイナースクラブ ゴールド」登場 スタバやスマホで10倍還元、「食べログプレミアム」が実質無料 (2026年10月26日)
  8. きょう発売の「iPhone Duo」、Apple 表参道でゲットしてきた 早速開封レポート (2026年10月23日)
  9. 進化した「Siri AI」で感じた、iPhoneの操作を一変させる実力 「AI出遅れ」の汚名返上なるか (2026年10月24日)
  10. iFixitが「iPhone Duo」を分解 折りたたみスマホで最も修理しやすいが内側画面の修理に課題 (2026年10月26日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー