2016年秋、なんとも「ボクが考えた最強の合体スマホ」的な心引かれるスマホが出たのである。それもMotorolaから。
スマホの裏面にガチャッと装着して機能を追加する合体メカで、プロジェクター、スピーカー、カメラなんかが出ている。ここで取り上げるのはもちろん、カメラモジュール。合体カメラだ。その名も「Hasselblad True Zoom(Hasselblad True Zoom)」。
この2つを合体させるとこうなるのだ。
このカメラモジュールは単体では何の仕事もしない。ただレンズとシャッターとたぶん画像処理を持っているだけで、電源はスマホ側から供給してもらうし、画像もスマホ側に保存する。合体して初めて仕事をするのである。
優れているのはその脱着。磁石でくっつくのですごくシンプルで簡単なのだ。両者の端子とカメラ部のへこみの位置を合わせてパタン、でOK。
Moto Zにカメラモジュールを装着した状態でこの薄さなので、持ち運びも簡単だ。
では使ってみよう。
用意するものはスマホ本体とカメラモジュール。この合体メカ(Moto Mods)に対応するスマホは2製品。厚さ5.19mmという薄い板のような上位モデルの「Moto Z」。もう1つは厚さ6.99mmとちょっと厚いけどお手頃価格の「Moto Z Play」である。
そこにHasselbladブランドの光学ズーム付カメラモジュール、Hasselblad True Zoomをペタンと貼り付ける。
Hasselbladはスウェーデンの老舗カメラメーカーで中判カメラが主力だ。今でも自社ブランドのカメラは中判のみでコンデジは作っていないはずなので、ブランドだけかと思われる。
面白いので、Moto Z、Moto Z Play、Hasselblad True Zoomの3つで画質をチェックしてみよう。
まずはハイエンドのMoto Z。超薄型板状スマホで、リアカメラは13M。レンズはF1.8と明るく、光学式手ブレ補正付き。
続いてミドルクラスのMoto Z Play。こちらのアウトカメラは16MでレンズはF2.0。光学式手ブレ補正はなし。
画素数では上位モデルのMoto Zより上だが、レンズ性能や光学式手ブレ補正の有無を考えると、Moto Zの方がいい。
で、ぱっと見た感じはMoto Z Playの方が色も鮮やかでいい感じなのだが、等倍でチェックすると16MのMoto Z Playの方がディテールが甘く、一概に16Mの方がいいともいえないのである。
では真打ちのカメラモジュール登場である。Hasselblad True Zoomは1/2.3型で12Mのセンサーを搭載。センサーサイズはスマホ内蔵のものより大きいので、その分画質も期待できる。レンズは25mm相当から250mm相当の光学10倍ズームで光学式手ブレ補正付き。
レンズの明るさは広角端でF3.5、望遠端でF6.9となる。スマホの内蔵カメラに比べるとレンズが暗めだが、どうしても光学ズームにするとレンズは暗くなるのだ。そこはしょうがない。一般的なこのクラスの普及型コンデジと同等の性能だ。
では広角端と望遠端で撮影しよう。カメラモジュールをパチっとはめると、最初の1回だけガイドが表示される。
でも、次からはそれも一切なし。使うカメラアプリも同じ。モジュールがついていると自動的に使うカメラがそっちに切り替わるだけなのである。
いやあ、さすがに専用カメラモジュール。広角端で見ると特に大きな差はないのだけど、光学ズームのパワーはすごいわ。
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