「日本市場で100万台の出荷を目指す」――ZTEに聞く、2017年のSIMフリー戦略

» 2017年02月09日 22時22分 公開
[山根康宏,ITmedia]
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 「音」にこだわったスマートフォン「AXON 7シリーズ」を日本でも発売するなど、特徴ある製品で存在感を高めつつあるZTE。2017年1月に開催されたCES 2017でも新製品を次々と発表した。2017年、ZTEは日本市場でどのような端末展開戦略を考えているのか。グループインタビューという形で、同社の端末事業部上級副社長の張樹民氏に話を伺った。

ZTE ZTE端末事業部上級副社長、張樹民氏

日本にも投入される「Blade V8」

―― CES 2017で発表された「Blade V8」「Hawkeye」製品は日本でも発売されるのでしょうか?

張氏 CES 2017ではメディア向けの製品発表会で「Blade V8 Plus」と「Hawkeye」を紹介しました。またブースには新製品として「Blade V8」の展示も行いました。いずれも「アフォーダブル・プレミアム」と呼べる製品で、スペックはミッドレンジですが、本体の質感を高めたプレミアム感のあるモデルで、価格と性能、そして品質のバランスに優れた製品に仕上がっています。このうちHawkeyeは開発段階から新しい試みを取り入れた製品ですので、今回は北米市場を中心に展開する予定です。

 日本にはBladeの2モデルのうち、Blade V8を投入する予定です。こちらはグローバルにも展開する予定で、Blade V8 Proが5.5型ディスプレイを搭載しているのに対し、Blade V8は5.2型と一回り小さくなっています。なお背面はどちらもデュアルカメラ仕様です。日本のユーザーの方々にはBlade V8のほうが持ちやすく、受け入れられるのではないかと思います。

―― Hawkeyeは大手メーカーとしては異例のキックスターターを通しての製品展開となりますね。

張氏 Hawkeyeはユーザーの要望をダイレクトに製品にする、という新しいアイデアから生まれた製品です。弊社はこれまでも大規模なユーザー調査などを行い、スマートフォンに必要な機能をユーザーから直接ヒアリングしてきました。しかしHawkeyeではそのユーザーの意見を開発の最初の段階から取り入れた初めての製品となります。ユーザーの声を取り入れ、その製品を欲しいユーザーにダイレクトに届けるために、今回はクラウドファウンディングで購入希望者を募ることにしたのです。

 Hawkeyeは北米向けの製品として企画しました。そのため現時点では日本への投入は未定です。ただしHawkeyeに搭載する機能やアイデアは他のモデルにも展開していく予定です。またHawkeyeの次のモデルは各国のユーザーニーズを取り入れた製品として展開していきたいと考えています。

ZTE 日本にも投入予定のBlade V8
ZTE ユーザーの声から生まれたHawkeye

―― 日本では通信事業者向けの製品も開発していますが、ユーザーの声はどのように取り入れているのでしょうか?

張氏 日本では長らく事業者向け端末ビジネスの展開を行ってきました。つまりわれわれの直接のお客さまは通信事業者となります。しかし端末を買っていただくのは最終的にエンドユーザーの方々です。

 つまり事業者向けビジネスはB2Bビジネスでありながら、最終的にはB2C、すなわちB2B2Cのビジネス形態であるわけです。製品の企画・開発に際しては事業者の要望に応えることは当然ですが、その先で実際に使われるユーザーの方々の声もしっかりと取り入れていくことが重要です。そのためファンクラブやSNSからユーザーの声をくみとり、それを本社へフィードバックすることも今後強化していきます。

日本市場の2017年の目標は?

―― 2017年、日本市場での出荷台数やシェアの目標はありますか?

張氏 出荷台数は100万台を目指します。これには事業者向け端末とSIMフリー端末の両方が含まれます。このうちSIMフリー端末は、2016年の弊社のマーケットシェアは6%となりました。2017年はこれを倍増させたいと考えています。そのためにも弊社製品の認知度を上げることは重要でしょう。

―― とはいえ、事業者向け端末にはドコモの「MONO」のように、メーカー名を出さない製品もあります。

張氏 通信事業者とのコラボレーションは今後も積極的に行っていく予定です。またMONOはドコモのブランド製品として販売されていますが、弊社としては「ZTE製」ということをしっかりと訴えています。MONOは品質要求が最も高いといわれるドコモに採用されたということから、弊社の製品開発力の高さを証明できる製品でもあるわけです。

 なおMONOは販売直後から高い評価を受けており、この優れた製品を今後はグローバル展開したいとも考えています。ただし製品名は異なるものになるでしょう。MONOは「日本で認められた品質」に加え、弊社の「特許数で世界3位」「グローバル規模で低コスト端末を作るノウハウ」という強みを生かした製品であることをアピールできると考えています。

ZTE ドコモ向けのMONOは海外展開も視野に入れる

―― 日本でシェアを高めるためには、どのような取り組みを行っていくのでしょうか?

張氏 ZTEの名前をより広めていくために、海外での取り組みを日本でも強化していく予定です。例えば欧州や米国ではサッカーやNBAなどスポーツ関連とのスポンサー活動を行っています。またSNSを通じたPR活動も各国で行っています。その他にはオフラインイベントを開き、ユーザーの方との直接の交流を深めていきたいと思います。

―― 各社とも似たような製品が出てくる中で、ZTEとしての差別化はどう図っていくのでしょうか?

張氏 弊社の技術力を製品に反映させ、それをアピールすることで差別化を図ろうと考えています。例え日本でも発売したAXON 7シリーズは音に対してのこだわりで評価を受けています。またGoogleのDaydreamへの対応端末も世界で最初に開発しました。日本向けの製品はそういった弊社の技術力に加え、エンドユーザーや事業者からの意見を取り入れたものも提供していきたいと考えています。

ZTE Daydreamへの対応は世界初。技術力とユーザー意見の取入れで差別化を図る

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