発表会では、「5G(第5世代移動体通信)」を見据えた“次のスマートフォン”に必要な要素として「AIによる音声コマンド」が挙げられた。これを受けて、HTC U11では「Google Assistant」とAmazonの「Alexa」に対応している。
Google Assistantについては対応言語に設定したときのみオンとなる仕様で、非対応言語では「Google Now」が起動するようになっている。試しに端末の言語を「日本語」にすると、Google Assitant非対応であるためGoogle Nowが立ち上がった。
Alexaについては、7月のソフトウェアアップデートで実装される予定だが、日本では現時点でサービスインしていないため、これも日本では非対応となりそうだ。
なお、これらの音声コマンドサービスも、端末を握ることで起動できる。本体を手に取り、握って話しかければ、必要な情報を得られる――これが、HTCの考えるシナリオだ。
機能面では、本体前面に指紋センサーを備えている。センサーはボタンのように見えるが、物理的に押し込むことはできない。
ホーム画面の一番左には、AIによって最適なコンテンツを表示する「センス・コンパニオン」を搭載する。ただし、この機能は実際に使い込むことができていないため、どこまで精度の高い情報をオススメしてくれるのかは未知数だ。
フラッグシップモデルとしては、デザインが従来モデルから刷新されたこともU11の特徴だ。
グローバルではHTCが率先して採用したメタルボディーを廃し、背面にはガラス素材を採用。ガラスを重ね合わせ、その上に蒸着塗装を施したといい、これによって見る角度によって違った表情を見せるデザインに仕上がっている。例えば、カラーバリエーションの1つである「ソーラーレッド」は、表面から見ると輝きのある赤色に見えるが、横から角度をつけた状態で見ると、まるでゴールドのような色合いになる。
カラーバリエーションはこのソーラーレッドに加え、「アイス ホワイト」「アメイジング シルバー」「サファイア ブルー」「ブリリアント ブラック」の全5色展開となる。ソーラーレッド以外の4色も、同様に光によって、色合いが変化する。写り込みまでする光沢のあるガラスを使った素材は美しく見える半面、手に取ったときにつく指紋が目立ったのも事実。この点は、賛否両論分かれるところかもしれない。
なお、HTC NIPPONのプレスリリースに掲載された画像では、全5色のうちソーラーレッドが省かれている。日本ではソーラーレッドを除く4色展開となる可能性もありそうだ。
フラッグシップモデルということもあり、HTC U11は大手キャリアから発売される可能性が高い。5月24日に発表会を予定しているNTTドコモに加え、KDDIも田中孝司社長が筆者の質問に答える形で発表会の開催を予定していると明かしている。ソフトバンクは2017年夏モデル4機種を発表したばかりだが「隠し玉」があることも示唆している。
HTCは過去3キャリアすべてに端末を提供してきた実績があるだけに、いずれも可能性はゼロではない。どのキャリアから発表されるのかは、お楽しみにしておきたい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.