2017年夏のスマホカメラ四天王「Xperia XZ Premium」「Galaxy S8+」「HUAWEI P10 Plus」「AQUOS R」徹底比較(風景、料理、夜景編)荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(3/3 ページ)

» 2017年07月27日 06時00分 公開
[荻窪圭ITmedia]
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高速な被写体を撮ってもゆがまないのはどれ?

 さて最後は「ローリングシャッターゆがみ」チェック。

 スマホのカメラで高速に動くものを撮ると(走っている電車を横から撮ったり、回転しているプロペラを撮ったり)、それがゆがんで写るという特性がある。

 電車は平行四辺形になり、プロペラは何がなんだか分からない怪しいオブジェと化す。

 まあそれはCMOSイメージセンサーの特製なのでしょうがない。本職のデジタルカメラはそうならないようなメカが仕込まれているのだが、スマホでそれをやるとカメラユニットがデカくなるしコストもかかるのでできないという事情がある。しかし、ソニーが新開発したセンサーは、そのゆがみを大幅に軽減したというのである。

 じゃあどのくらい差が出るか試してみたくなるではないか。で、試してみた。被写体は、たまたま家にあった自動シャボン玉発生器。先端部に石けん水をつけ引き金をひいてやると羽根が回転して風を起こし、シャボン玉ができるという仕組み。

スマートフォンカメラ比較

 この2枚の羽根を回転させた状態で写真を撮るとどうなるか。面白いのでこれも4つまとめてどうぞ。

スマートフォンカメラ比較 Xperia XZ Premiumは確かに違っている

 言うまでもなく、どれも同じスピードで羽根が回転している。それがほとんどの機種で5枚も6枚もの羽根に分離して、とてもややこしいことになっているのだ。

 これ、詳しく書くと長くなるので略すが、センサーからの読み出し速度の問題で起こるのである。

 そしてXperia XZ Premiumだけが辛うじて、羽根が2枚……ゆがんではいるけれども、きちんと羽根として写っている。

 超高速で回転している羽根を撮影したのでXperia XZ Premiumでもゆがでしまったが、通常の撮影なら他の機種に比べてずっとゆがみが少なく撮れる。見事である。

 以上。風景・夜景・料理……つまり基本性能編で一番優秀だったのは、Xperia XZ Premiumかなと思う。色のバランスや描写力が優れていた。一番安心して使える。

 可能な限り横並びで比較したので、連写性能とかXperia XZ Premiumだけが持つ先読み撮影機能とか、P10 Plusの優れたモノクロモードとか、固有の撮影機能には言及しなかったけれども、全体の基本性能比較にはなったかと思う。

 レスポンスはどれも快適で基本的な画質はどれも十二分に優秀。ダメなカメラはなかったといっていい。

 美肌系の人物描写を重視するか、カメラとしての基本性能を重視するか、動きものを撮るか、楽しめるカメラがいいか、広角を重視するかで変わってくると思えば、あとは感覚的な問題。ちなみに、前編でモデルをしてくれた田中さんに今回の4機種でどれを使ってみたいか尋ねたら、P10 Plusを手に取りました。やはり美肌は大事だそうです。ご参考までに。

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