iPhoneは世界で最も使われている「カメラ」である……のだが、「iPhoneをもっとカメラっぽくしたいのか、君たちは」と言いたくなるようなガジェットが登場した。イスラエルのmiggoという会社の「Pictar One(ピクターワン)」だ。
日本ではエム・エス・シー(大阪市中央区)が取り扱っていて、Plusの付く大きなiPhone用の「Pictar One Plus」が1万4000円前後、Plusの付かないiPhone 4s以降のiPhoneで使える「Pictar One」が1万3000円前後(ともに税別)で販売されている。
miigoの製品情報サイトでは、Pictar oneは「Convert Your iPhone Into a Real Camera(あなたのiPhoneを本物のカメラに)」と紹介されている。
その実体は、iPhoneの下半分を覆ってカメラっぽくする「ハーフケース型カメラグリップ」。iPhoneにPictar Oneを履かせると、撮影用グリップに加えて「シャッター」と「電子ダイヤル」が付いて、本物のカメラのように撮影できます、というわけだ。
製品にはPictar Oneの他にストラップ2つとケースが付属する。
Pictar Oneは、下半分がバネで広がるようになっている。この構造のおかげで、iPhone 4sからiPhone 7に至るまで、幅広い機種で使える。薄目であれば、本体に別のケースを付けたままで装着することもできる。新型のiPhoneが出ても、サイズがデカくならない限りそのまま使えるだろう。
Pictar Oneの上部には2つのホイールがある。+/−が書いてあるホイールは露出補正に使う。何も書いてないホイールは「スマートホイール」と呼ばれるもので、機能選択などに使う。グリップ上のリングはデジタルズーム用のもので、押し込むこともできる。シャッターボタンは半押しもできる。
Pictar One上にあるボタン類は専用アプリで撮影している時に使える。ダイヤルを回して撮影のセッティング、シャッターボタンを半押ししてオートフォーカス(AF)、シャッターボタンを押し込んでシャッターを切る――といった本物のデジタルカメラと同じ技が使えるようになるのだ。
となると気になるのは「Pictar OneとiPhoneとの間の通信はどうなっているのか?」っていうこと。Lightning端子は使っていないし(使ったらそもそもiPhone 4sでは使えない)、BluetoothでもWi-Fiでもない。
実は、超音波を使っているそうである。これなら確かにペアリング不要で簡単に使える。面白い発想だ。
Pictar Oneは「1/2AA」サイズの3.6Vリチウム電池で稼働する。日本では見慣れないサイズの電池だが、Web通販サイトなどを通して国内でも購入できる。
超音波を使って通信するということで、バッテリーは数カ月持つそうな。面白いのは、Pictar One側に電源スイッチがないこと。iPhoneを装着してアプリを起動するとすぐ使えるのである。これはよい。
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