―― 実際に始めてみて、感触はいかがでしたか。
大尾嘉氏 僕らが立てていた9月以降の見込みより、上振れしています。ただ、比率でいうと、スーパーホーダイの比率はピッタリ合っていました。全体の数が予想より上がったということです。これは、発表会後、メディアからの反響が大きかったためでもあります。
倉澤氏 通常、知っていただいてから買っていただくまでに3カ月ぐらいありましたが、発表から1、2週間しかない中では、かなり多い数だと思います。
―― 9月1日からは、iPhoneの取り扱いも始めました。この経緯をお話ください。
大尾嘉氏 昨年(2016年)、iPhoneを持ってきたら3カ月無料というキャンペーンをやっていましたが、反響がすごかった。日本人はやはりiPhoneを使う方が多く、人数も多いのでそこは何とかしたいというのが昔からありました。
倉澤氏 今iPhoneを使っている方は、やはりiPhoneがいいとなりますし、Androidを使っている方の中にもiPhoneを使いたい方がいます。ただ、現状だと選択肢としては、Appleから直接SIMフリーモデルを買うか、キャリアから最新のiPhoneを買うか、サブブランドからiPhone SEを買うかしかありません。少し前のモデルを安く欲しいというニーズを満たす手段がありませんでした。ということで、iPhone 6sとSEの販売を始めています。
―― 認定整備済品とのことですが、これはどこからのものなのでしょうか。
倉澤氏 主にアメリカです。もちろん、認定されているので、そのままApple Storeにお申し込みいただければ修理もできますし、購入後30日以内であればApple Careにも入れます。また、つながる端末保証という独自の後づけサービスも提供しています。
―― 中古との違いをあらためて説明していただけないでしょうか。
大尾嘉氏 中古は一度メーカーから買ったものを再販売したものですが、認定整備済品は初期不良や返品があったときに一度再生作業をして、それを再販売したものです。見た目は、新品と差が分からないようになっています。
―― 発売直後ですが、売れ行きはいかがですか。
大尾嘉氏 想定通りに売れています。そんなにすごくたくさん出ているというわけではありませんが、売れています。
倉澤氏 数でいえば、まだAndroidの方が多いですね。
―― 整備済品以外の最新のiPhoneを取り扱うことはあるのでしょうか。
倉澤氏 Appleさんとのお話に関しては全てノーコメントですが、お客さまのニーズにはお応えしたいと思っています。
―― 他のMVNOが販売したiPhoneには台数の制限がありましたが、これは特に制限はないのでしょうか。
大尾嘉氏 一時的に殺到するようなケースで在庫が切れてしまうことはありますが、安定的に供給できるのを待っていました。今回のタイミングになったのも、そのためです。
倉澤氏 選ばなければいろいろな調達方法が他にあったのは事実ですが、お客さまに安心して使っていただけることにこだわりました。
―― ちなみに、iPhone 7がないのは、まだ在庫が十分集まらないということでしょうか。
倉澤氏 数もそうですし、日本モデルはFeliCaがあったりするので、その違いもあります。
料金プランを改定し、Y!mobileやUQ mobileへの追撃姿勢を強めた楽天モバイル。iPhoneの取り扱いを開始したことからも、その意気込みが伝わってくる。数あるMVNOの中から、頭1つ抜け、サブブランドをターゲットに定めたと見てよさそうだ。一方で、サブブランド2社と比べると、リアル店舗の数がやや不足している。Webに強い楽天ではあるが、サブブランドと肩を並べるためには、さらなる強化が必要になりそうだ。
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