思い出のケータイを振り返る連載。今回紹介するのは、NTTドコモのNEC製ケータイ「FOMA N2001」です。
2001年に発売されたN2001は、ドコモの3G(第3世代移動体通信)サービス「FOMA」に対応した最初の端末の1つです。
FOMAは、世界初の商用3G(W-CDMA規格)通信サービスで、2001年10月から提供されています。当初は同年5月から商用サービスを開始する予定だったのですが、このタイミングでは間に合わず、個人と法人でモニターを募って試験サービスとして提供することになりました。
モニターにはスタンダード端末のN2001、ビジュアル(ビデオ機能を強化した)端末の「FOMA P2101V」(6月末から)、データ通信専用端末の「FOMA P2401」のいずれかが貸し出されました。
商用サービス開始時にはこれら3機種がそのまま初めてのFOMA端末として販売されました。発売当日の都内では、全機種合わせて各店10数台程度の入荷しかないこともあり、データ端末以外は売り切れという、店舗が続出したようです。
N2001はスタンダードな折り畳み型端末。W-CDMA規格の特色の1つでもあるテレビ電話機能は非対応でしたが、PCと接続してデータ通信ができたり、SMS(ショートメッセージ)の送受信に対応したりと、P2101Vと比べると全体的には多機能でした。
メインディスプレイには、携帯電話端末としては初めて有機ELを採用しました。しかし、「明るい場所では表示が見えづらい」「使っているうちにドット抜けが起こる」など、さまざまな問題が発生したことも記憶に残りました。
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