トップ10
» 2020年11月27日 13時45分 公開

Mobile Weekly Top10:大手キャリアのメインブランドを“値下げ”するのは正しい?/考えてみたいサポートの「対価」

11月20日の記者会見で、武田良太総務大臣が大手キャリアのメインブランドにおける値下げを事実上要求する発言をしました。格安ブランドやMVNOなど、すでに割安な携帯電話には選択肢があるはずなのに、なぜそれを選べるようにする施策を取ろうとしないのでしょうか……?

[井上翔,ITmedia]

 ITmedia Mobileにおける1週間の記事アクセス数を集計し、その上位10記事を紹介する「ITmedia Mobile Weekly Top10」。今回は2020年11月16日から2020年11月22日までの1週間について集計し、まとめました。

武田良太総務大臣 11月20日付の記者会見で発言する武田良太総務大臣

 今回の集計期間におけるアクセス数の1位は、11月20日に行われた記者会見における武田良太総務大臣の発言について取り上げた記事でした。

 この会見では、KDDIとソフトバンクが携帯電話料金の値下げを、格安ブランド(UQ mobile、Y!mobile)のプラン新設で行ったことについて「羊頭狗肉という言葉が適切かは分からないが、『いろんなプランを作りました。後は利用者の方々次第ですよ』というのはあまりにも不親切ではないか」と発言し、メインブランドの値下げに踏み込まなかった両社に苦言を呈しました。

 総務省が策定した「モバイル市場の公正な競争環境の整備に向けたアクション・プラン」では、MNO(自ら通信施設を持つ事業者)とMVNO(MNOから通信施設を借りる事業者)との公正競争を促進する旨が盛り込まれています。民間企業に値下げを“要求”することの是非はともかく、メインブランド自体の値下げを求めることは、ある意味でアクション・プランの趣旨に「反する」ことでもあります。

 「低廉な携帯電話料金」という選択肢は、既にMVNOが実現しています。考えるべきは、料金が高いと“される”MNOから、料金が低廉なMVNOに移動するユーザーが少ない理由です。通信料金と端末代金の分離、定期契約の解約金の上限制限など、さまざまな政策が進められてきました。今後は、MNPの手数料低廉化や「引き留め」の原則禁止などが行われる予定です。

 大手キャリアのメインブランドの値下げ要求は、今までの取り組みを「邪魔」することにもなりかねません。総務省、そして政府は何を考えているのでしょうか……。

ドコモ ドコモショップで12月1日から順次始まる「アプリ設定サポート」

 ランキングの3位は、12月1日から順次ドコモショップで提供が始まる「アプリ設定サポート」に関する記事でした。

 アプリ設定サポートは、NTTドコモ以外のサードパーティー(第三者)が提供するサービスやアプリについて、1アプリ当たり1650円(税込み)で設定サポートを行うというものです。ドコモでは、ドコモオンラインショップや一般量販店で購入した端末をドコモショップに持ち込んだ際の初期サポートを有償提供としましたが(参考記事その1その2)、それに続く店頭負荷を軽減する取り組みであると思われます。

 端末購入(回線契約)手続き時に必要な説明が増えたこともあり、キャリアショップを含む携帯電話ショップの接客時間は延びる傾向にあります。そこに端末設定のサポートまで加えてしまうと、接客時間は余計に長くなってしまいます。

 接客は当然“無料”ではありません。コストがかかっています。「大手キャリアの携帯電話料金は高いから、それくらいは無料にしてもいいのでは?」という人もいますが、人件費や店舗運営費用を鑑みると、何でもかんでも無料にすることは“ムリ”が生じてしまいます。必要最低限を超えるサポートには、対価をしっかりと支払うべきです。

 もっとも、アプリ設定サポートの料金設定が妥当かどうかは不透明です。というのも、アプリの設定サポートは意外と時間を要するからです。私個人としては「1アプリ当たり」ではなく、30分なり1時間単位の「時間当たり」の料金設定でも良かったんじゃないかとも考えます。時間当たりだと、単位時間を少しだけ超過した場合にトラブルが発生しそうという理由で避けたのでしょうが……。

 ともあれ、アプリ設定の有料化によって、ドコモショップのスタッフの負荷は下がるのでしょうか。注目です。

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