NUROモバイル「NEOプラン」のデータ通信は昼時でも快適? “専用帯域”の実力を徹底検証(1/4 ページ)

» 2022年12月12日 12時00分 公開

 中容量帯料金プランを積極的にプロモーションしているahamoなどMNOのオンライン専用プラン。そこに通信品質を武器にして真っ向から勝負を挑んでいるのが、MVNOのソニーネットワークコミュニケーションズが「NUROモバイル」向けに提供している「NEOプラン」です。

 NEOプランは、データ通信に専用の帯域を使っているため、MVNOサービスによく見られる「昼時の通信速度低下」が起こりにくく、「MNOと同等の品質」で利用できることが期待されています(関連記事:NUROモバイルが「NEOプラン」提供 月額2699円で20GB、専用帯域で「MNO並みの品質」)。

 NUROモバイルのNEOプランを検討している方にとって、通信速度はとても気になるところでしょう。そこで今回の記事では、NEOプランの通信速度を検証してみました。筆者が契約したプランは月額2090円の「NEOプランLite」です。

 計測場所として選んだのは、大きく分けて2地域。1つは東京23区内の主要駅そして、23区から少し離れた神奈川県横浜市の横浜中華街、東京都心のベッドタウンである東京都町田市といった、人口が多い地域です。もう1つは東京駅から60〜70キロ圏内に位置し、「山梨県の玄関口」といわれている山梨県上野原市です。東京23区内と違い、こちらは山々に囲まれた自然あふれる地域ですが、同じく1日かけて通信速度を測定しました。

NEOプラン 山梨県上野原市 風景写真

 比較対象として、NEOプラン と同じドコモ回線を利用しているahamo、そしてMVNOであるIIJmioギガプラン(データeSIM)の通信速度も測定しています。記事内の表記は税込みです。


2種類あるNEOプラン 「NEOプラン」と「NEOプランLite」の違い

 NUROモバイルのNEOプランには月額2699円の「NEOプラン」と月額2090円の「NEOプラン Lite」の2種類があります。まずは両プランの共通点を解説します。月のデータ容量は20GB。余ったデータ容量は翌月まで繰り越し可能。逆に当月のデータ容量を超過したときの制限速度は1Mbps、使われている回線はドコモ回線、そして専用の帯域が利用されている点は両プラン共通です。通話料に関しても専用の通話アプリ不要で30秒あたり11円ということ点も同じです。両プランともに初期費用(新規契約事務手数料・SIMカード準備料)が0円となっています。

NEOプラン NEOプラン、NEOプラン Lite比較図

 NEOプランLiteはNEOプランより月額料金が609円安くなっていますが、これは以下の3つのサービスがカットされているためです。

NEOデータフリー

 LINE・Twitter・Instagram・TikTok利用時に、データ通信料を消費しないサービス(一部対象外サービスを除く)。

Gigaプラス

 3カ月ごとに、データ容量がプレゼントされるサービス。NEOプランは15GBのデータ容量がプレゼントされる。Gigaプラスでプレゼントされたデータ容量は翌々月まで繰り越せるので、プレゼントされた月に15GB使ったり、あるいは15GBをならして1カ月に5GBずつ使ったり、といった利用方法がある。後者の使い方であれば、1カ月2699円で25GB使えることになる。

あげ放題

 動画・画像を含め、アップロード時のデータ通信料が消費されないサービス(ただし、受信したデータ容量の合計が当月のデータ容量を超過した場合はアップロード時の速度も制限される)。

NEOプランとahamoの比較

 NUROモバイルのNEOプラン(NEOプランLite)とドコモのahamoは、ともにデジタルネイティブ世代をターゲットにしているためか、料金プランの中身は似ています。月額料金こそNEOプランLiteが2090円、NEOプランが2699円、ahamoが2970円と異なっていますが、月のデータ容量は全て同じ20GBです。

NEOプラン NEOプラン、ahamo比較図

 20GBのデータ容量が使いきれなかったとき、ahamoと違ってNEOプラン(NEOプランLite)はデータ繰り越しができます。余ったデータ容量も無駄なく使えることがNEOプラン(NEOプランLite)のahamoに対する強みの1つです。また、月額330円で、ahamoにはない留守番電話機能も利用することができます。

 一方、ahamoには国内通話5分以内かけ放題が月額2970円の中に含まれています。30秒あたりの通話料は22円とNEOプラン(NEOプランLite)の2倍の料金になっていますが、5分以内の通話を頻繁にする方であればahamoの方がいいかもしれません。

 続いて、「NUROモバイルのNEOプラン(NEOプランLite)はどれくらい速度が出るのか?」について、東京の山手線沿線とそれ以外の地域、そして山梨県上野原市を舞台に検証していきます。比較対象としてドコモのahamo(eSIM)とIIJmio ギガプラン(データeSIMのため4G通信のみ)も同時間帯・同地域で計測しています。

 速度計測端末としてはiPhone 13 Pro MaxとiPhone 12 miniを用意し、iPhone 13 Pro MaxにはNUROモバイルのSIMを、iPhone 12 miniにはahamoとIIJmioのeSIMを入れています。

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