そして新機能の「テレマクロ」。「その他」の中に入っているので、見落とさないように。
テレマクロの「テレ」は「テレフォト」、つまり望遠レンズでのマクロ撮影のこと。多くのスマホカメラは広角でのマクロ撮影をサポートしているが、広角で小さなものを大きく撮ろうとするとすごく近寄らねばならない上に、端末の影が落ちやすい。
テレマクロは望遠レンズを使うので、被写体との距離を数cmと保ちつつ、大きく撮れるのだ。ただし、AF(オートフォーカス)は効かない。MF(マニュアルフォーカス)のみになるので慎重に。
部分的に黄色い点が見えるのは「ピーキング表示」といって、ピントが合っている箇所を示している。
そして撮れたのがこちらだ。テントウ虫のドアップ!
もう1枚、マクロっぽいやつといこう。
HDDのヘッド部分(もちろん壊れて使えなくなった古いHDDです)。
テレマクロ時は自動的に120mm相当になる。レンズの設計上、一番近寄れて大きく撮れる焦点距離なのだろう。
マクロ撮影は望遠の方が形がきれいに出るし、近寄りすぎなくても撮れるので重宝する。マニュアルフォーカスという制限はあるものの、ぜひ使ってみたい機能だ。
と、ざっくりと前モデルとの違いを中心に見てきた。まとめよう。
約4800万画素のメインカメラ(Exmor T Mobile)は相変わらず優秀だ。
基本画質はとてもよいし、かなり暗くないとナイトモードにならないレベルで高感度に強く、確かに暗所での映りもいい。
望遠カメラは85〜170mm相当でF2.3〜3.5と望遠端が少し暗くなったが、それは焦点距離が伸びたからだ。
より望遠感を楽しめ、16〜170mmという広いレンジに対応した
動画撮影については、残念ながら「Cinema Pro」はなくなり、アスペクト比21:9の動画撮影も非対応となった。ディスプレイの縦横比が変わったこともあるだろうが、Cinema Proはプロ向けのシネマカメラを摸しており、それらの経験がない人にはけっこうハードルが高いアプリで、利用者もそれほど多くなかったのかもしれない。
ただし、シネマティックVlog向けアプリ「S-Cine」も用意されており、Vlog的な使い方にもいい。
S-CineはVideo Proに比べるといささか弱いが、今後のアップデートによって、写真のプロモードに相当する「プロ ビデオ」モードが提供される予定ということなので、Video Proを使って動画を撮っていた人は慌てずに待つといいかもしれない。
今回のXperia 1 VIは従来機のユーザーからは賛否両論出そうだけれども、新たに「Xperia 1シリーズを使ってみたい」「Xperiaに買い換えてみたい」という人にはいい。
少なくとも、カメラ面でいえば相変わらず快適に動作してAFも連写も超快適で、アプリもとっつきやすくなった「Xperia 1」ということで、Cinema Proを愛用していた人には残念だろうけど、個人的にはすごくアリかな。
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約20万円の「Xperia 1 V」は誰向けか Xperia 1 IVユーザーが感じた“進化と課題”Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.