PCはライフスタイルの中心へ――Windows Vista発売Vista向け新サービスが続々登場(2/2 ページ)

» 2007年01月30日 19時45分 公開
[田中宏昌&前橋豪,ITmedia]
前のページへ 1|2       

Vistaが切り開くデジタルエンターテインメントの世界

マイクロソフト Windows 本部 ジェイ・ジェイミソン本部長

 続いてジェイ・ジェイミソン本部長が登壇し、Vista搭載PCの状況や従来のWindowsからのアップグレードに関する確認事項、そしてVistaが提供するプレミアム デジタルライフについて言及した。

 まず1月15日以降、一斉にVistaを搭載したPCが発表され、その数は主要PCメーカー18社で合計247モデルに達したという。一方で既存のWindowsからVistaにアップグレードする際に確認すべき互換性などの情報や手順をまとめたWebサイトを立ち上げ、ユーザーに向けて喚起をうながした。

 また、Windows Vistaがもたらす新世代PCの価値として“プレミアム デジタルライフ”を掲げ、Windows Media Centerでのメディアオンラインパートナーや各サービスのパートナーの紹介を行った。

1月15日の発表以降、主要PCメーカーだけで247モデルのVista搭載PCが登場したという(写真=左)。既存のWindowsユーザーがVistaにアップグレードする際に必要となる情報をまとめたWebサイトが開設された(写真=中央)。Vistaだからこそ提供できる“プレミアム デジタルライフ”をまとめたスライド(写真=右)

 最初に、Windows Media Center機能のメディアオンラインパートナーに触れ、日本テレビ放送網の第2日本テレビが紹介された。壇上には第2日本テレビ事業本部次長 兼 VOD事業部長の田村和人氏と“デジババ”こと馬場典子アナウンサーが招かれ、同社が手がける動画(VOD)サービスの第2日本テレビが、今年3月からメディアオンラインで動画コンテンツを配信するとアナウンスした。

メディアオンラインのパートナー一覧(写真=左)。日本テレビ放送網の馬場典子アナウンサーと田村和人氏(写真=中央)。第2日本テレビのデモ版が一足先に紹介された(写真=右)

 次に「Windows タッチテクノロジ」のパートナーとしてセガの小口久雄代表取締役社長が現れた。セガはWindows 95以来、「PHANTASY STAR ONLINE」や「プロサッカークラブをつくろう! ONLINE」といったPCゲームを提供してきたが、Vistaではより直感的な操作が可能なペンタブレットを使う新作の「化石プレイ」をデモした。

 タブレット機能はVista Home Basic以外のエディションに標準装備されているが、「ペンタブレットはキーボードやマウスの操作に親しめないユーザーにとって非常に有効なインタフェースであり、将来的にも有効なものだ」と解説。Vistaらしいゲームタイトルを今後も提供していきたいと述べた。なお、「Windows タッチ テクノロジ」の詳細についてはこちらの記事を参照してほしい。

Windows タッチ テクノロジのパートナー一覧(写真=左)。過去の代表作を例に挙げ、Windows 95以来のパートナーシップを強調する小口久雄代表取締役社長(写真=中央)。ペンタブレットを使って化石を掘り出すゲームの「化石プレイ」(写真=右)

 Vista対応のWebパートナーとして、ワーナー・マイカルの橋本滋之常務取締役が登壇。シネコン(シネマコンプレックス)にとって、Webは劇場の上映スケジュールや作品情報の提供、チケットのネット予約販売などで重要な役割を担っていると説明し、WPFを利用することで、より簡単な操作でエンターテインメント性に富んだ作品紹介ができるようになったのが重要なポイントだと述べた。

 続いてオンラインプリントサービスの対応パートナーとして、セブン&アイ・ホールディングスの佐藤政行 執行役員 システム企画部 CVSシステム シニアオフィサーがステージに現れた。同社とマイクロソフトおよび富士ゼロックスとの共同でVista向け新オンラインプリントサービスの「セブン-イレブン店頭プリント」が30日より始まるとのアナウンスがなされ、実際にプリントのデモが行われた。

 セブン-イレブン店頭プリントは、Vistaと連携(Windows フォトギャラリーのプルダウンメニューで実行可能)することで、デジカメのプリントがネット経由で手軽に行えるもの。ユーザーはオンラインでデジカメの画像を登録し、その時に発行されるプリント予約番号を遠隔地の人に知らせることで、全国約1万1000店舗あるセブン-イレブン店頭でデジカメプリントが実行できる。プリントサービス利用時に個人情報を入力する必要がなく、決済も店頭の富士ゼロックス製マルチコピー機に料金を投入するだけですむためクレジットカードなどが不要なのがポイントだ。端末の操作もタッチパネルで気軽に行える。

Vista対応Webパートナーの一覧(写真=左)。WPFを使うことでエンターテインメント性に富んだWebページを作成できるようになった(写真=左から2番目)。同社のワーナー・マイカル・シネマズのWebページは年間1億2000万のページビューがあり、延べ1800万のユーザーが訪れているという。オンラインプリントサービスの対応パートナー一覧(写真=右から2番目)。店頭のプリント端末では、予約番号の入力と印刷部数の指定、料金の投入だけで簡単にデジカメプリントが行える(写真=右)

 音楽配信では、Vistaに標準搭載されるWindows Media Player 11の特徴として、「おすすめオンライン」に「mora win」が追加されたこと、レーベルゲートがWMP11向けの新サービスを開発することで合意(サービスの詳細は今週発表予定)した旨が紹介された。

 また、Windows Media Player 11 オンラインストアパートナーとして、HMVジャパン デイビット・テリル取締役 E-Commerce本部長が招かれ、楽曲のダウンロードは従来のCDシングルの代替になると表明。WMP11と一体化した同社のオンラインサービスの利便性を解説した。

 最後に、Vista購入者特典として動画や音楽ファイルなどが無料でダウンロードできる「新世代プレミアムキャンペーン」が実施されること、「Windows Vista ソフトウェアコンテスト」の結果発表がなされた。

Windows Media Player 11のインタフェースと一体化したHMVのオンラインサービス(写真=左)。購入者特典として3つのキャンペーンが実施される(写真=中央)。「Windows Vista ソフトウェアコンテスト」の受賞作品が公開された(写真=右)

Windows Vista日本語版(パッケージ)のラインアップ
製品 バージョン 参考価格(税込)
Windows Vista Ultimate 通常版 5万1240円
アップグレード版 3万3390円
Windows Vista Business 通常版 3万9690円
アップグレード版 2万7090円
Windows Vista Home Premium 通常版 3万1290円
アップグレード版 2万0790円
Windows Vista Home Basic 通常版 2万7090円
アップグレード版 1万4490円

2007 Office system日本語版のラインアップ
製品 バージョン 参考価格(税込)
Office Ultimate 2007 通常版 8万9040円
アップグレード版 7万1190円
アカデミック版 4万1790円
Office Professional 2007 通常版 6万2790円
アップグレード版 3万9690円
アカデミック版 3万4440円
Office Standard 2007 通常版 5万5440円
アップグレード版 2万9400円
Office Personal 2007 通常版 4万7040円
アップグレード版 2万2890円

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

最新トピックスPR

過去記事カレンダー