連載
» 2007年11月07日 16時30分 公開

サクッとおいしいVistaチップス 26枚め:Internet Explorer 7の同時ダウンロード数を増やす

IE7では同じサーバから同時にダウンロードできるファイルの数が定められている。これはRFCを順守した仕様ではあるのだけれど……。

[織田薫,ITmedia]
今回のチップスが使えるエディションは?
エディション Home Basic Home Premium Business Ultimate
対応状況
Inernet Explorer 7では、同一サーバへの同時接続数がHTTP1.1の場合で2つ、HTTP1.0の場合で4つに決められている

 Internet Explorer 7は、同一サーバへの同時接続数を2つに制限している。つまり、同じサーバからファイルをダウンロードする場合、2つのファイルしか同時にダウンロードできない。これは、HTTP1.1の仕様を提唱しているRFC2616において、同一サーバへの同時接続数を2つまでに制限することを求めているからだ。

 この場合の同時接続数とは、TCPのセッションを意味している。同時接続数が2つというと少なく感じるかもしれないが、HTTP1.1では永続的な接続とパイプラインがサポートされているため、速度的に遅くなることは少ない。具体的には、1つのTCPセッションで複数のリクエストと応答を処理することにより、ネットワークやサーバの負荷を下げ、速度を向上することが可能だ。ただし、同一サーバからファイルをダウンロードするような処理の高速化は行えない。

 現在一般的なHTTPのバージョンは1.1だが、古いサーバの場合はHTTP1.0を利用している場合もある。HTTP1.0では1つのリクエストごとに1つのTCPセッションを確立するため、1ページを表示するために多数のTCPセッションを確立しなければならない。TCPセッションの確立はサーバにもネットワークにも負荷をかける処理で、複数の画像を含むページのようにTCPセッションを多数必要とするページの表示は時間がかかることが多い。HTTP1.0を用いる場合、Internet Explorerの同時接続数は4つに制限されるが、これはHTTP1.0仕様上の制限ではなく、Internet Explorerの自主規制によるものだ。

 こうした規制を設けている理由は、当時(HTTP1.1の公開は1999年)のインターネット環境が低速だったことが大きいが、FTTHやADSLによる高速なインターネット環境が主流になった現状(特に日本の現状)には少々そぐわないものになりつつある。

 そこで今回はInternet Explorer 7の同時接続数を増やすカスタマイズ方法を紹介しよう。同時接続数を増やすことにより、動作速度を向上させたり多数のファイルを同時にダウンロードできるようになる。ただし、HTTP1.1の設定を変更することはRFCに違反するため、サーバ側が同時接続を拒否する可能性があるので注意してほしい。また、サーバ側に負荷をかける行為になるので、理由なく同時接続数を増やすべきではないとの見方もある(マイクロソフトも必要な場合以外の使用を認めていない)。ここでは同時接続数を4つに増やす方法を紹介するが、接続するサーバ側の負荷にも配慮し、問題ない場合に限って使うのがよいだろう。

 同時接続数を変更するには、レジストリの編集を行う。具体的には、レジストリエディタから「HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings」にDWORD値を設定する。HTTP1.1の場合は「MaxConnectionsPerServer」というDWORD値を作成して、値を「4」にする。ちなみにHTTP1.0の場合は「MaxConnectionsPer1_0Server」というDWORD値を作成し、同じように同時接続数を指定すればよい。

「スタートメニュー」のクイック検索に「regedit」と入力し、レジストリエディタを起動する。「HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings」キーまでたどって開く。右ペインの何もないところを右クリックし、表示されるメニューから「新規」−「DWORD(32ビット)値」と選択し、名前が「MaxConnectionsPerServer」のDWORD値を作成する(写真=左)。このDWORD値をダブルクリックし、値のデータを10進数で設定する(写真=右)。値のデータを「4」に変更し、レジストリエディタを終了してからPCを再起動すると、同時接続数が4つになる

注意

レジストリの操作は、Windowsの基幹に関わる設定を変更するため、不具合が発生する可能性があります。設定を変更する場合はバックアップを取ったうえ、自己責任でお願いいたします。編集部はWindowsの設定変更により生じた損害について、一切の責任を負いません。


過去に紹介したVistaチップスと各エディションの対応状況
内容 Home Basic Home Premium Business Ultimate
25枚め:Vistaの電源ボタンを交換する
24枚め:Windows Media Player 11の共有機能を利用する
23枚め:Vistaの「プログラムと機能」をカスタマイズする
22枚め:VistaでDHCPサーバからIPアドレスを取得できない場合に対処する
21枚め:Vistaの「Windows転送ツール」を活用する
20枚め:VistaでHDDのパーティションを結合/分割する
19枚め:Vistaで接続できないNASに対処する
18枚め:VistaのWindows Updateを使いこなす
17枚め:VistaとWindows XP間の文字化けを解消する
16枚め:Internet Explorer 7のタブ機能をカスタマイズする
15枚め:Internet Explorer 7のユーザーインタフェースを改造する
14枚め:Vistaのジャンクションを理解する
13枚め:Vistaでユーザー用フォルダの参照先を変更する
12枚め:Vistaでファイルやプリンタを共有する
11枚め:Vistaの詳細ブートオプションを利用する
10枚め:Vistaの便利な機能を有効に、不要な機能を無効にする
9枚め:VistaにXP用ドライバを手動でインストールする
8枚め:ファイルとレジストリの仮想化を理解する
7枚め:「システムの復元」と「以前のバージョン」で使う領域を変更する
6枚め:WindowsメールにOutlook Expressの環境を取り込む
5枚め:非対応のWindowsヘルプを利用可能にする
4枚め:間違って削除したファイルを復元する
3枚め:「ファイル名を指定して実行」をスタートメニューに加える
2枚め:アプリケーションを管理者として実行する
1枚め:ユーザーアカウント制御を使いこなす

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