低価格ミニノートPCの名機、再び――「Aspire one D150」に迫る(後編)テストで分かった真の実力(1/2 ページ)

» 2009年03月25日 11時15分 公開

各種テストでD150の性能を明らかに

「Aspire one D150」のOffice非搭載/シーシェルホワイトのモデル「AOD150-Bw73」

 日本エイサーが2月に発売した「Aspire one D150」は、数あるNetbookの中でも人気モデルとして知られる「Aspire one」の液晶ディスプレイを大型化し、ボディの設計をイチから見直した新機種だ。

 先日掲載したレビューの前編では、ボディのサイズや重量、デザイン、基本スペックと拡張性、ワイド液晶ディスプレイの表示品質、キーボードとタッチパッドの使い勝手などをチェックした。

 今回の後編では、パフォーマンス、バッテリー駆動時間、動作時の発熱および騒音といった各種テストを実施し、その結果を既存の8.9型ワイド液晶搭載モデルと比較することで、D150の真の実力に迫る。


ベンチマークテストで総合的なパフォーマンスを確認する

 まずは恒例のベンチマークテストプログラムを用いて、D150のパフォーマンスを確認した。実施したのは、総合ベンチマークテストのPCMark05、3Dグラフィックステストの3DMark05、ゲームベンチのFINAL FANTASY XI Official Benchmark 3だ。比較用に8.9型ワイド液晶搭載の既存モデル「AOA150-Bp1」(コーラルピンク)のテスト結果も併記した。

PCMark05の結果

 PCMark05については、デフォルトの状態では内蔵ディスプレイの画面解像度が1024×600ドットと狭い関係で、GraphicsとPCMarkのスコアが算出されないため、アナログRGB端子で外部ディスプレイと接続し、1024×768ドットの解像度でもテストした。

 基本スペックがほとんど同じなだけに、PCMark05の結果は既存のモデルとほぼ変わらない結果となった。いずれもストレージに5400rpmの2.5インチSerial ATA HDDを採用しているため、HDDのスコアはなかなか良好だ。それ以外はAtom N270(1.6GHz)を搭載したNetbookとして標準的な値となっており、Windows XPの基本操作は快適に行える。ちなみに、画面解像度を変更しても、CPU、Memory、HDDのスコアに違いはない。

 3DMark05とFF XIベンチの結果についても、グラフィックス機能がいずれも同じであることから、スコアは同等だ。Intel 945GSE Expressチップセット搭載のNetbookとして平均的な値となっている。DirectX 8.1世代と少し古めのテストであるFF XIベンチの結果は、低解像度の「Low」設定でなんとかプレイできる程度だが、3Dゲームに使うのは困難だ。

左が3DMark05(1024×600ドット設定)の結果。右がFF XIベンチの結果

発熱は内部設計の違いが明暗を分ける

 小型軽量なミニノートPCで問題になりがちなボディの発熱も調べてみた。計測したのは、ACアダプタに接続し、起動から30分間アイドル状態で放置した状態、そこからシステムに高い負荷がかかる3DMark05のデモを30分間実施し続けた状態の2パターンだ。アイドル状態から一定時間経過してもディスプレイの表示やストレージの電源がオフになったり、スクリーンセーバーやスタンバイに移行しないように設定してある。

 計測したボディの部位は、キーボードの左半分/右半分、パームレストの左半分/右半分、タッチパッド、ボディ底面の左半分/右半分だ。下のグラフは、各部で最も高温になる部分を探して、放射温度計で計測した値となっている。室温は24〜25度だ。

ボディ表面の発熱テストの結果。左が起動後30分間アイドル状態にした場合、右が3DMark05のデモを30分間実行してシステムに負荷をかけた場合

 テスト結果は、D150が8.9型ワイド液晶搭載の既存モデルと比べて全体的に発熱しにくかった。D150は使用時に手が触れるパームレスト、キーボード、タッチパッドといったボディ表面が熱くなりにくく、快適さで勝る。傾向としては、ボディの左半分が暖かくなり、左側面にある通風口の周囲が最も高熱になるが、そこを除けば、高負荷時でも熱による不快感は少なかった。

 D150は以前掲載した分解記事で示した通り、CPU、チップセット、メモリ、HDDといった熱源となる主要なパーツがすべてマザーボードの片面に実装され、それらがボディの底面に向いている。そのため、ボディの表面に熱が伝わりにくくなっているが、底面は左側面の通風口付近が高温になることから、ヒザの上で使う場合などは気を付けたい。

 一方、既存のモデルの内部構造は過去に掲載した記事で示した通り、オンボードメモリやサウスブリッジのチップがボディの上面に向いており、またボディサイズが小さいことから、D150より放熱性で不利になる。そのため、ボディの表面が発熱しやすいのはもちろん、底面もD150より高温になりやすかった。D150は発熱するパーツが底面に集中しているものの、液晶ディスプレイの大型化にともない、ボディサイズが一回り大きくなったことで、放熱機構にも余裕が生まれている。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月30日 更新
  1. Macで外付けGPUが使える「TinyGPU」をRTX 5060 Tiで検証 実用性と浮き彫りになった課題 (2026年06月29日)
  2. NUC風PCやメモリ128GBのモンスターミニPC「DAIV CX」などを続々投入! マウスコンピューターが事業戦略発表会で明かした新製品ロードマップ (2026年06月29日)
  3. アキバ夏のボーナス商戦は「コスパと延命」がキーワード! 5000円切りのピラーレスケースや3000円弱のDDR5用メモリクーラー登場 (2026年06月29日)
  4. IBMが世界初のサブ1nm半導体チップ技術を発表/LenovoがノートPC向けで世界初となる“1000Wh/L”バッテリーの詳細を明らかに (2026年06月28日)
  5. AM4の勢いは止まらない!? 熱伝導シート付属の「Ryzen 7 5800X3D 10th Anniversary Edition」が登場 (2026年06月27日)
  6. タイパの対極にある魅力? 潔いオールインワン・レコードプレーヤー「amadana PR30」とクラフトビールの意外な共通点 (2026年06月28日)
  7. 間もなく登場するWindows 11次期アップデート「26H2」で何が変わる? 2027年に向けたUI進化と高速化 (2026年06月23日)
  8. 実売2000円台とコスパ最強だけど玄人向け? 断線や充電専用ケーブルも一目で判明するXYZA「USB-C CABLE CHECKER 2」の実力 (2026年06月26日)
  9. Apple製品が一斉値上げ、Mac Studioは9万円超も 主要モデルの新価格まとめ (2026年06月25日)
  10. 各社製マザーボードをデザインしたカプセルトイ「手のひらPCパーツ」が発売予定 4大メーカーが監修 (2026年06月29日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー