エイサーの「Aspire one」は、ASUSの「Eee PC」とともに国内外の低価格ミニノートPC市場で高い人気を誇るNetbookブランドだ。2009年2月20日に国内での販売が開始された新モデル「Aspire one D150」は、従来のAspire oneと比較して、液晶ディスプレイのサイズを8.9型から10.1型に大型化したうえで、ボディのデザインを一新。新たにBluetooth 2.0+EDRも装備した。
カラーバリエーションはシーシェルホワイト、ダイヤモンドブラック、サファイアブルー、ルビーレッドの4色があり、家電量販店での実売価格はいずれも5万円前後だ。さらにプラス1万円でOffice Personal 2007を搭載したモデルも用意している。今回はシーシェルホワイトのOffice非搭載モデル「AOD150-Bw73」を入手したので、分解して内部構造をチェックした。
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分解に入る前に、まずは製品の概要をざっと確認しておこう。基本スペックは、CPUがAtom N270(1.6GHz)、チップセットがintel 945GSE Express、メインメモリが1Gバイト、HDDが160Gバイト、10.1型ワイド液晶ディスプレイ(光沢仕様)の画面解像度が1024×600ドットと、Netbookではおなじみの構成だ。
ネットワーク機能は先に挙げたBluetooth 2.0+EDRのほか、100BASE-TXの有線LANとIEEE802.11b/gの無線LANを標準搭載。そのほか、30万画素のWebカメラ、SDメモリーカード/MMC/メモリースティックPro/xDピクチャーカード対応のメモリカードスロット、3基のUSB 2.0ポート、アナログRGB出力、音声入出力を備えている。
本体サイズは260(幅)×185(奥行き)×33.4(高さ)ミリ、重量は約1.18キロで、画面の大型化にともないボディは一回り大きくなったが、重量は約0.12キロの増加に抑えられた。公称のバッテリー駆動時間は従来機と同様、約3時間をうたう。
従来のAspire oneは、ほぼ全分解しないとメモリやHDDにアクセスできず、メモリ増設やHDD換装の難度が高かった。これに対し、Aspire one D150はネジで固定された底面のカバーを開けるだけで、メモリモジュール、HDD、無線LANモジュールにアクセスすることができる。これは大きな違いだ。
また、従来のAspire oneは1Gバイトのメインメモリを512Mバイトオンボード+512Mバイトモジュールで構成していたが、Aspire one D150ではオンボードメモリがなくなり、1Gバイトモジュールのみを搭載する。ちなみにメーカー公称のメモリ最大容量は1Gバイトで増設不可とされているが、手元にあった2GバイトのPC2-5300対応メモリモジュールを装着したところ、問題なく認識した。
底面からアクセスできる1基のPC2-5300対応SO-DIMMスロットと2.5インチ/9.5ミリ厚のSerial ATA HDDベイ、無線LANモジュールが装着されたMini PCI Expressスロットを除けば、ボディ内部に拡張スロットなどは一切ない。そのため、実際の利用でユーザーが分解して内部に手を加えるケースは少ないだろうが、分解の作業自体は比較的容易だ。
まずはツメで固定されたキーボードユニットを取り外し、その下にあるネジ5本とボディ底面のネジ9本を外すことで、トップカバーが開く。後はマザーボード上のネジ3本と、液晶ディスプレイヒンジ部のネジを外せば、マザーボードが分離できる。液晶ディスプレイやキーボード、タッチパッドなどを接続する小さなケーブル類を取り外す際、破損しないように注意が必要だ。
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