Windows 7への乗り換え準備が始まっている最近のアキバでは、1枚で4Gバイトのメモリが好調に売れているという。先週、パソコンショップ・アークにサンマックスの4GバイトPC3-10600メモリ「SMD-4G68HP-13H」と、4Gバイトメモリ2枚セットの「SMD-8G68HP-13H-D」が入荷した。価格は順に1万9800円と3万8000円だが、「SMD-8G68HP-13H-D」はすぐに売り切れてしまったという。
メモリは長期的な値下がり続いており、現在のアキバでは2GバイトのPC3-10600なら4000円前後から購入できる。DDR2も、2GバイトのPC2-6400が3000円前後と、底値の状態を継続している。その中で、高価な4Gバイトメモリが売れる背景について、パソコンショップ・アークは「64ビットOSの導入を考えている人が多いのでしょう。ハイエンド系のマザーボードならメモリを16〜24Gバイトまで積めるものが多いです。しかし、通常は4〜6スロットしか用意されていないので、2Gバイトメモリを挿すと上限の半分にしか届かないんですよ。頻繁に画像や動画を加工したり、バーチャルPCをヘビーに活用しようと考えている人は、多少値が張っても大容量メモリをお買い求めになりますね」と語る。
搭載できるスロット数の少なさからノート型のSODIMMも好調に売れているが、デスクトップ向けの在庫が少ない現状を嘆く声がいくつかあった。某ショップは「メモリとHDDはどれもギリギリの価格で販売しているから、ヒットしてもコチラのふところはあまり潤わないんですよね。でも、価格競争の波に飲み込まれていないハイエンドモデルは、比較的まっとうな利益が期待できるんですよ。現在だと4Gバイトメモリがそれにあたりますが、何しろ入荷できる数量が少ない。どうにももどかしい状況が続いていますね」とぐちっていた。
とはいえ、センチュリーマイクロからも8Gバイトキット「CAK4GX2-D3U1333」が登場するなど、大容量メモリのラインアップは着実に増えている。T-ZONE.PC DIY SHOPは「いい加減、32ビットOSの壁にウンザリしている人は多いですからね。それに、2〜3年前に比べて低価格でそこそこのマシンが組めるようになっているので、メモリに多少お金をかけてもいいやという流れもあると思います」と話していた。
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