GPUの居場所が増えて自作が少し複雑になった1月:5分で分かった気になる、1月のアキバ事情(2/2 ページ)

» 2010年02月03日 11時45分 公開
[古田雄介,ITmedia]
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GeForceとRadeonを連携させるマザーボードなど

MSI「Big Bang-Fuzion」

 グラフィックスカード周辺にスポットを当てても、従来のGPUの常識を覆すアイテムが目立っていた。特にユニークなのは、GeForceとRadeon系カードを同時に装着して、SLIやCrossFireXのような連携を可能にする、MSIのP55マザー「Big Bang-Fuzion」だ。

 1月中旬に4万円前後で登場した変わり種で、PCI Express x16スロットを3基備える。独自技術「Hydra Engine」により、GPUを自由に組み合わせた連携が可能とうたわれている。しかし、安定動作させるには条件や組み合わせ、チューニングがかなり限られるとのウワサがあり、某ショップは「ザ・人柱といったアイテムですね。現時点では怖くてオススメなんてできませんよ。自作上級者でも手を焼く可能性が高いですから。ただ、2月にはファームウェアがアップデートされて、実用度が数段増すのではとも言われています。注目しているユーザーは多いので、今後も存在感は放ち続けると思います」と話していた。

 グラフィックスカード単体でも、異なる2種類のGPUを乗せたEVGAの「Geforce GTX 275 CO-OP PhysX Edition」が異彩を放った。価格は3万8000円前後で1月後半に登場。GeForce GTX 275をメインのGPUに据え、物理演算処理専用にGeForce GTS 250を組み込んでいる。入荷したパソコンショップ・アークは「個別にカードをそろえても同様の役割分担は可能ですが、このカードを使えば難しい設定が不要で、合計金額も5000円程度安くなります。今後のグラフィックスカードのバリエーションの1つとして目立ってくれればいいですね」と語った。

 そのほか、スタンダードなモデルとしては、エントリー向けのRadeon HD 5000ファミリーとなる「HD 5670」カードも1月中旬に登場している。GDDR5メモリを512Mバイト搭載した1万円以下のモデルもあり、安定して売れている様子だった。初登場時からベンダーオリジナルのクーラーを搭載したバリエーションモデルが出回っており、月末に登場したHISの外排気モデル「H567Q512」は特に注目を集めている。

EVGA「Geforce GTX 275 CO-OP PhysX Edition」(写真=左)。SapphireのRadeon HD 5670カード。左から、DisplayPort搭載のGDDR5 1Gバイトモデル、DisplayPort搭載の512Mバイトモデル、DisplayPort非搭載の512Mバイトモデル(写真=中央)。HIS「H567Q512」(写真=右)

グラフィックス統合型の新Atomが登場し、mini-ITX市場も盛り上がった

インテル「D510MO」(右)と「D410PT」(左)

 1月8日には、ClarkdaleやQ57/H57/H55マザーだけでなく、新型Atomを搭載したmini-ITXマザーもデビューしている。新型Atomマザーはグラフィックス処理がCPU側で担えるようになり、トータルで性能向上と消費電力ダウンが両立されているという。インテルからはデュアルコアAtom「D510」を搭載した「D510MO」と、シングルコアAtom「D410」搭載の「D410PT」が登場。価格は順に9000円弱と7000円弱だ。

 mini-ITX市場はグラフィックス性能の高いIONマザーが人気を集めているが、新型Atomマザーの売れ行きも上々というショップが複数あった。ツートップ秋葉原本店は「消費電力が従来品より約20%下がったうえ、D510なら仮想的に4コアで処理できるので、体感的なパフォーマンスはかなり上がると思います。ウチでは初回入荷分がすぐに売り切れました」と話していた。

 1月中旬以降は、ほかのプラットフォームを採用したmini-ITXマザー、新型Atomのバリエーションモデルも登場した。特に話題を呼んだのは、SUPERMICROのAtom D510搭載マザー「X7SPA-H」だ。2万8000円弱と高価ながら、ICH9Rチップを採用したことで、RAID 0/1/5/10を構築できる合計6基のSerial ATAポートを備えており、サーバ向けに購入するユーザーが続出した。

 T-ZONE.PC DIY SHOPは「IONマザーはリビング向けのAVマシンとして人気がある一方で、Atomマザーはサーバ向けの人気が安定してあります。すると、Serial ATAポートが2基のD510MOでは物足りないと考える人も多くなるわけです。6台のHDDでRAIDが組めるX7SPA-Hがヒットするのは自明です」と語った。

 サーバ向けに魅力的な新製品が登場した影響か、1月後半に登場した「Windows Home Server 日本語版 PowerPack 3」(以下、PP3)パッケージ版の売れ行きも好調という。PP3はWindows 7との連携機能が強化されており、バックアップ機能やライブラリをシームレスに連動できる。価格はFDDやUSB 2.0カードなどのセットで1万4000円弱から1万7000円弱だ。

 パソコンハウス東映は「年明け前後……PP3が無償アップデートできる旧バージョン時代から、売れ行きが上向いていますね。新型Atomマザーの存在は大きいでしょう。メインのWindows 7マシンがすでにあって、サブで新Atomマシンを組むという人が多いのかも。HDDも安いですし、サーバを組むには最高の環境といえます」とコメントした。

新型Atomマザーの基板(写真=左)。SUPERMICRO「X7SPA-H」(写真=中央)。マイクロソフト「Windows Home Server日本語版 PowerPack 3」(写真=右)

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