―― インターネットを中心に利用するための小型モバイル機器としては、スマートフォンを選ぶユーザーも増えてきています。LOOX Uほど小型軽量になると、こうした端末も競合に入ってくるのではないでしょうか?
小中 スマートフォンなのか、PCなのか、というところでモバイル体験に大きな差が出ると思います。モバイル環境を存分に楽しみたい、という場合にスマートフォンでは何らかの制限が発生してしまい、こうした制限を取り払うには、どうしてもフル機能のWindowsが必要です。そして、Windows 7を搭載するならば、Windows タッチなどの新機能にも対応して、より便利になったモバイルPCを享受してもらいたいため、LOOX Uのような製品を作りました。
Windows 7搭載のマシンであれば、自宅や会社のPCと同じ環境を外に持ち出せます。データの移動もファイル形式などの対応状況も気にする必要はありません。ここは利便性のうえで非常に大きいのではないでしょうか。
LOOX Uはどんどん持って歩いてもらい、PCを外で楽しんでもらう入口の1台になってほしいです。それで、「PCを持って歩くといろいろないいことがある」と分かってもらえたら、ほかのモデルも携帯したくなるでしょう。それは、通信しながらPCを使うというモバイルノートPC市場の醸成につながります。
―― 最後に、昨年(2009年)はNetbookの市場が急速に立ち上がり、一般ユーザーにとっても2台目のPC需要がかなり満たされた1年だと思いますが、こうした中で新しいLOOX Uを選んでもらうための差異化ポイントはどこにあるのでしょうか?
小中 初代のLOOX Uには、2台目のPCとして外にどんどん持ち出してもらいたいという願いがありました。LOOX Uの登場後、世間では低価格なNetbookが多数リリースされましたが、サイズや重さなどの関係で、Netbookを実際に外で使っているお客様は多くないと思います。サイズや重量を考えると、常に携帯するにはLOOX Uのほうがベターです。
ただし、従来のLOOX Uは個性的な形状や男性寄りのデザインから、ユーザー層が少し狭かったのではないかとの反省もあります。そこで今回は、さらに幅広いお客様に持ち歩いてもらえるようフルモデルチェンジを行いました。
2台目のPCでなくても、PCに加えてNetbookも持っている人でも、常に外へ持ち運べる3台目以上の選択肢として、価値がある製品だと考えています。実際、LOOX UはWindows 7のフル機能が使える超小型軽量PCでは、最もバランスが取れた、いい仕上がりだと自負しています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.