先週末、Athlon II X2の最上位モデル「X2 260」が複数の店舗に入荷した。TDP 65ワットのデュアルコアCPUで、従来の最上位「X2 255」の3.1GHzを上回る3.2GHzで動作する。L2キャッシュは合計2Mバイトで、対応ソケットはSocket AM3。価格は8000円弱だ。
1万円以下で3GHzを越えるCPUのため、各ショップでの評価はまずまずだった。「エントリークラスのマシンを組むという人の定番になるかもしれませんね。インテル製でも5000円以下のCeleron E3300が人気ですし」(パソコンショップ・アーク)という。
ただし、アキバ各ショップで特に売れているCPUはハイパフォーマンスクラスに集まっている。複数のショップで売れ筋モデルを聞いたところ、ほとんどのショップが「一番はCore i7-860ですね」と答えた。Core i7-860はLGA 1156対応のクアッドコアモデルで、動作クロックは2.8GHz。TDPは95ワットとなり、Hyper-ThreadingとTurbo Boostに対応する。価格は2万8000円弱だ。
TSUKUMO eX.は「1つ上のi7-870はもう品薄ですが、5万円以上します。コストパフォーマンスの高さと、メインストリームのLGA 1156で使えることが安定した人気につながっていると思います」と語る。
ほかには、2万円前後のCore i5-750を挙げるショップが多く、2万〜3万円のラインが好調な様子だ。某ベテラン店員氏は「Pentium 4のころから、なんだかんだでこの価格帯がメインですもんね。HDDやメモリは値下がりがすごくて売れ筋の価格帯さえ下がっていますけど、CPUに関しては安定しています。けっこう珍しいことですよね」と振り返っていた。
一方のAMDは、人気の中心が1万5000円前後のPhenom II X4 955から、4月末に登場した6コアのPhenom II X6 1090Tと1055Tに移行していると語るショップが多かった。先週中旬までの価格は3万3000円前後と2万2000円弱。ただし、上位の1090Tは週末に価格改定が入り、3万円弱まで値下がりしている。T-ZONE.PC DIY SHOPは「現状の売り上げはインテル製が8割強で、AMDが1〜2割といったところです。ただ、3万円以下で最強の6コアが手に入るというのは大きい。今後の盛り上がりに期待したいです」と話していた。
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