「VAIO Y」は、ソニーが“シンプルモバイル”と呼ぶエントリークラスの13.3型ワイド/11.6型ワイド液晶搭載モバイルノートPCだ。2011年1月12日に発表された春モデルでは、AMDの最新プラットフォームを採用した「VAIO Y(YB)」がラインアップに加わった。1月29日に発売される予定だ。
11.6型ワイド液晶ディスプレイとインテルの超低電圧版Core i3-380UM(1.33GHz)を搭載した「VAIO Y(YA)」の下位モデルにあたり、画面サイズやボディデザインはそのままに、AMDの最新プロセッサ「AMD E-350」を採用しているのが特徴だ。
AMD E-350は、2011 International CESで発表されたばかりの薄型軽量モバイルノートPC向けプロセッサで、その実力は大いに注目される。VAIO Y(YA)との性能差やバッテリー駆動時間など、気になる部分をじっくり検証していこう。
VAIO Y(YA)と共通化されたボディデザインは、本体サイズが290(幅)×202.8(奥行き)×25〜31.5(高さ)ミリ、重量は約1.46キロだ。実測での重量は1.419キロと、公称値よりわずかに軽かった。特に薄型ではないが、モバイルノートPCとして持ち運びやすいサイズと重量におさまっている。
ボディは樹脂製で、アルミニウムやマグネシウム合金のような高級感には欠けるが、よく見ると至るところにこだわりが感じられる。クリアパーツの電源ボタンやDC入力、バッテリーなどの電源関連機能をまとめたシリンダー部分とベースボディをシームレスに融合させた「ブレンドシリンダーフォルム」など、ハイエンドモバイルノートPCの「VAIO Z」で定評あるデザインを受け継ぎつつ、センスよくシンプルにまとめている。
また、細かい凹凸を付けてサラッとした手触りに仕上げたパームレストを含め、全体に指紋などが付きにくい表面処理も好印象だ。なお、カラーバリエーションは、今回入手したシルバーのほか、ピンク、グリーンが用意される。
背面に装着するリチウムイオンバッテリーは、VAIO(YA)と同じものを利用する。状況に応じて、3タイプのバッテリーを選べるのがありがたい。
公称のバッテリー駆動時間は、6セルの標準タイプ(10.8ボルト 3500mAh 38ワットアワー)で約6時間、別売のSバッテリー(5000mAh)で約7.5時間、別売のLバッテリー(7500mAh)で約11時間だ。VAIO(YA)に比べて、Lバッテリー装着時の駆動時間が約30分短いが、そのほかは変わらない。Lバッテリー装着時は重量が約1.605キロに増えて、後方が17ミリほど厚くなるが、標準の2倍近くまで駆動時間を延ばせる。
ACアダプタもVAIO Y(YA)と共通だ。アダプタ本体のサイズは37(幅)×93(奥行き)×26(高さ)ミリで、電源ケーブル込みの重量は約191グラム(実測値)と、業界トップクラスのコンパクトさだ。ノートPC本体と一緒に携帯する場合も負担は最小限で済む。
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