もちろん、ほかのAndroid端末と同様に「Androidマーケット」からもアプリを入手できるが、Sony Tabletではそこから一歩進んで、おすすめアプリを紹介する独自のサイト「Select App」を用意している。
Select Appでは、膨大で玉石混交のAndroidマーケット登録アプリからSony Tablet向けのアプリを厳選し、Web雑誌のような体裁で紹介。アプリを選択すると、Androidマーケットからダウンロードが始める仕組みだ。Sony Tabletのアプリで新しいライフスタイル提案を行う特集も用意するなど、手が込んでいる。
音楽や映像を楽しむアプリもオリジナルだ。ソニー独自の12音解析技術による楽曲の自動分類や高音質技術「xLOUD & Clear Phase」に対応した「ミュージックプレーヤー」、Video UnlimitedやxLOUD & Clear Phaseをサポートした「ビデオプレーヤー」、写真のスライドショー表示やトリミング、動画の再生もこなす「ギャラリー」を用意する。
ここで気になるのが、動画ファイルの再生能力だが、ソニーは以下のフォーマットに対応するとしている。
Sony Tablet Sの動画対応形式 | |||||
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フォーマット | プロファイル | 最大解像度 | 最大ビットレート | 「ギャラリー」対応形式 | 「ビデオプレーヤー」対応形式 |
H.263 | Profile0 | 704×576 | 4Mbps | .mp4、.3gp | − |
MPEG-4 AVC/H.264 | Baseline Profile | 1920×1080 | 18Mbps | .mp4、.m4v、.3gp | .mp4、.m4v、.3gp |
MPEG-4 | Simple Profile/Advanced Simple Profile | 1920×1080 | 10Mbps | .mp4、.3gp | .mp4、.m4v、.3gp |
WMV | Simple Profile/Main Profile | 1920×1080 | 20Mbps | − | .wmv |
Androidタブレットではありがちな仕様だが、MPEG-4 AVC/H.264はBaseline Profileのみの対応となる。つまり、ハンディカムで撮影したAVCHD形式やMPEG-2形式の動画は再生できないので注意したい。
試しに手元にあるさまざまな設定でエンコードしたHigh ProfileやMain Profile(1080p/720p)のH.264動画を再生したところ、どれもコマ落ちが激しく視聴できなかった。Android 3.1では720p以下であれば、High ProfileのH.264動画も再生できることが多いが、Sony Tablet Sでは困難だ。
Baseline Profileについては約12Mbpsの720p/1080pファイルを試したところ、720pファイルは問題なく再生できたが、1080pファイルはものによって数秒ごとにコマ落ちするような状況だった。公式には18Mbpsの1080pまで再生できるとされているが、動画によってはつまずくこともあるようだ。
とはいえ、ソニーは発売後に動画コーデックの対応を順次進めていくと明言しており、この辺りはAndroid 3.2へのアップデートとともに最適化されることを期待したい。
音楽/映像プレーヤーの純正アプリも工夫が見られる。TwitterとFacebookのマルチポストに対応して情報を一覧表示できる「ソーシャルフィードリーダー」、マルチアカウントが登録できる「メール」、GoogleやMicrosoft Exchangeとのクラウド連携が行える「カレンダー」といったアプリを搭載する。
そのほか、ソニーのWebサービス「Life-X」にアップした写真を表示できる「ネットフォトフレーム by Life-X」(Select Appでダウンロード提供)、Sシリーズをオプションのクレードルに装着したときに起動し、指定時間ごとにさまざまなウィジェットを切り替えて表示できる「chumby」、ショップやプレイスポット情報を共有できる「Foursquare」、「Ustream」や「Evernote」(Sシリーズに表示最適化)なども提供される。
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