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» 2012年05月11日 16時30分 公開

鈴木淳也の「お先に失礼! Windows 8 (仮称とれた)」:Windows 8 Consumer PreviewをVirtualBoxに導入──ISO形式編 (3/3)

[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]
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結局、どのインストール方法がお勧めなのか

 最初から最後まで滞りなく無事にインストールが完了できたのは、W8DPの環境にISOファイルを使ってアップグレードインストールした場合のみだった。スムーズなインストールを望むユーザーには、このインストール方法が“当面”お勧めだ。

 なお、W8CPで変更されたUIにおける“シャットダウン”の手順をここで解説しておこう。キーボード+マウスによる操作方法と比べていくつか変更点があり、特に「Charm」メニューの出しかたがW8DPと異なっている。以前であれば「マウスカーソルを左下に合わせる」のがCharmを出現させる方法だったが、W8CPではこれが「画面右下」となっている点に注意したい。Charmの形状もマウス操作とタッチ操作で異なっていた点が修正され、どちらも共通になった。

 W8CPでシャットダウンを行う場合、まず、マウスカーソルを右下へともっていき、Charmの薄いシルエットが出現したらカーソルを上方向へと移動することで、メニューを表示する。そこで、従来どおり「設定」→「シャットダウン」→「シャットダウン」と選択すればいい。キーボードを使った操作の場合、「Windowsキー」+「C」でCharmが出現するのは従来と同じだ。

W8CPではCharmの出現方法が変更されている。マウスカーソルを右下に移動すると(従来は左下)、画面右側に“うっすら”とCharmのシルエットが出現し、さらにメニューにカーソルを近付けることでCharmの形状となる。タッチ操作とマウス操作で表示を統一した結果だ(写真=左、中央)。シャットダウンの手順は従来と同じ。Charmから「設定」→「シャットダウン」→「シャットダウン」の順に選択すればいい(写真=右)

コラム「Update! Building Windows 8」

このコラムでは、「Building Windows 8 Blog」などで明らかになるWindows 8の最新動向を取り上げていく。今回は、前回の高解像度サポートに続く“Retina”サポートについてだ。

Windows 8における“Retina”サポートの可能性

 「Retina」(レティーナ)というキーワードを最近見聞きする機会が増えている。「目の網膜(Retina)が一定距離で認識できる限界」という意味を込めて、アップルが発表した「iPhone 4/4S」と“新しい”「iPad」で採用した高解像度ディスプレイに名付けたマーケティング用語だ。アップルによれば、Retinaになる“しきい値”はおよそ300dpi程度で、iPhone 4/4Sでは326dpi、新しいiPadでは264dpiになっている。新しいiPadは、Retinaの定義を満たしていないが、Retinaにおいて重要なのは、対象物と目の距離であり、iPhoneよりも離れた位置で使うことが多いiPadも、Retinaに相当する要件を満たしているというものだ。

 アップルでは従来のアプリをサポートするため、Retinaサポートにおいて解像度を従来の2倍に設定している(Windows 8でいう「200%」)。これならば、Retinaに対応しないアプリであれば、画像を2倍に拡大するだけで済む。また、文字表示などOS側で制御可能な部分であればスムージング処理が効いて画面がきれいになる。

 Windows 8と違って、3モードを設定せずに単純化できたのは、アップルがOSからデバイスまで含めて、すべて自社でコントロールできているからだ。一方で、マイクロソフトはOSをライセンスする会社なので、最終的な製品の形はOEM側の工夫に委ねられている。ここが大きな違いだ。

 マイクロソフトが、3モードの動作を規定している以上、Windows 8における将来的な高解像度ディスプレイ採用はほぼ確実だろう。だが、“Retina”という定義でいえば、少なくとも180パーセントにあたる“QXGA”クラスのサポートが必要になる。この場合、課題が2つある。

  • Retinaを処理できるだけのGPU性能
  • QXGAクラスの解像度を備えたディスプレイパネルの価格と供給


 新しいiPadでは、「A5X」という新しいSoCが採用されたが、これは、従来のデュアルコアA5のGPU機能を2倍ほど強化したもので、その採用は“Retina”クラスの高解像度の処理をカバーするのが目的だとされている。PCの世界では、インテルやAMDが供給するCPUに統合した高性能のグラフィックスコアを利用できるので、これだけの解像度を問題なく処理するだけの性能は確保できるが、それだけに、高価なのでタブレットデバイス程度の価格で採用するのは難しい。

 Windows 8では、マイクロソフトがタブレットデバイスの最低要件を1366×768ドットと定義したため、ディスプレイパネルベンダーやタブレットデバイスメーカーの多くは、この解像度をベースにした製品の生産と確保に向かっていると思われる。とはいえ、2012年後半とみられるWindows 8登場のタイミングで、一気にRetina対応製品がそろうとは考えにくい。アップルが一気にRetinaへ移行できたのは、「製品が売れることを見越して大量発注した」からだ。Windows 8におけるRetina対応がどこまで進むかは各ベンダーの足並みしだいといったところだ。

Ivy BridgeでRetinaをサポートする

 インテルが5月から出荷を開始した“Ivy Bridge”世代のCPUは、グラフィックスの性能と機能が大幅に強化している。2012年4月上旬に北京で開催したIDF Beijingにおいて、インテルは、11型液晶ディスプレイ搭載UltrabookにおいてQXGAをサポートすることや、21型液晶ディスプレイを採用する液晶一体型PCにおける3840×2160ドットのサポートに言及している。Ivy Bridge世代以降のCPUに統合したグラフィックスコアであれば、“Retina”の条件を満たす解像度を問題なくサポートできることになる。

 なお、この事例は「“Ivy Bridge”世代のCPUを搭載したMacBook ProやMacBook AirでもRetinaディスプレイになる」といううわさを補完するものとして広く拡散しているが、同時に「Windows 8世代のマシンではRetinaにも対応できる」ということを意味することにもなるだろう。


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