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» 2012年05月17日 18時44分 公開

GPU Technology Conference 2012:「KeplerがGPUの新しい時代を切り開く」──GTC 2012基調講演 (3/4)

[本間文,ITmedia]

“GeForce GRID”でスマートフォンでも最新ゲームタイトルを

 一方、クラウドゲームサービス向けの「GeForce GRIDプラットフォーム」は、GPU仮想化技術を利用し、PCやタブレットデバイス、携帯電話、テレビなど、ネットワークに接続可能なデバイスで、最新のPCゲームタイトルを楽しめるようにする。具体的には、Keplerベースの“GeForce GRID GPU”を搭載するサーバでレンダリング、ビデオストリーミングへの変換、配信を行なう仕組みだ。

 このプラットフォームでは、KeplerベースのGPUでゲームを高速にレンダリングし、各フレームのキャプチャーとエンコードをGPU内蔵のハードウェアビデオエンコードエンジン「NVENC」でリアルタイムにエンコードして圧縮する。そのデータを直接ネットワーク配信することでデータ配信にかかるレイテンシも大幅に短縮し、ゲームコンソール機に相当するレスポンスを実現すると説明する。

 NVIDIAは、GeForce GRID GPUを導入する最初の製品では、GeForce GTX 680(GK104)を2基搭載して、ラックマウントサーバでも利用できるようにファンレス化したシステムボードを用意し、各GPUで4人、1枚のカードで最大8人に対してゲーム・ストリーム配信を可能にするという。ファン氏は、GeForce GRID対応のGaaS(Gaming-as-a-Service)を開発しているGaikai CEOのデビッド・フェリー氏を基調講演に招き、ASUSの「ASUS Transformer Prime」と、LG Electronicsの「LG Cinema 3D Smart TV」でNVIDIAのクラウドゲーミングサービスを利用した「Hawken」を用いてネット対戦のデモを公開した。タブレットデバイスだけでなく、インターネットに接続できるテレビも、このプラットフォーム技術を利用すれば、最先端のゲームコンソールとして楽しめるようになるとファン氏は主張している。

GeForce GRIDプラットフォームに対応したGaikaiのGaaSを利用したHawkenによるネット対戦デモ。タブレットデバイスやスマートテレビで、本格的なPCゲームが楽しめることを目指している。ファン氏は、このデモを行なっていたLG Electronicsのスマートテレビの背面にゲームコンソールなどが接続されていないことを示した。ネットワーク接続機能があるテレビが、GeForce GRIDクラウドゲームサービスを利用することで、次世代ゲームコンソールに変身させることができると主張する

GeForce GRIDプラットフォームでは、レンダリング処理を高速化したり、ストリーミング配信にかかる処理を高速化することで、クラウドゲームのレスポンス性能をコンソールゲーム機並みに高められると説明する(写真=左)。Gaikai CEOのデビッド・フェリー氏は、開発中でGeForce GRIDに対応するGaaS(Gaming-as-a-Service)を紹介した(写真=右)

 ファン氏によれば、同プラットフォームを採用したクラウドゲームサービスとしては、G-cluster、Playcast、Otoyに加え、NTTドコモのLTE通信サービス「Xi」(クロッシイ)に対応するNHN Japanの「G CLOUD」の基本サービスを提供しているUbitusが対応を表明しているという。また、GeForce GRIDやVGXクラウドプラットフォームに対応したサーバは,CiscoやDell、HP、IBM、Supermicroなどのパートナー企業が提供することもあわせて発表した。

基調講演では、VGXクラウドプラットフォームと、GeForce GRIDプラットフォームに対応した仮想化アプリケーションやクラウドゲームサービスの提供を計画しているベンダーも公開した(写真=左)。VGXクラウドプラットフォームと、GeForce GRIDプラットフォームに対応したハードウェアは、基調講演で紹介した大手ベンダーが市場に投入する見通しだ(写真=右)

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