Apple、LTE対応の「iPhone 5」を発表、9月21日発売iOS 6は19日配信

» 2012年09月13日 03時39分 公開
[園部修,ITmedia]

 米Appleは9月12日(現地時間)、米国サンフランシスコでイベントを開催し、かねてよりうわさされていた次世代のiPhone「iPhone 5」を発表した。容量は64Gバイト、32Gバイト、16Gバイトの3モデルで、ボディカラーはブラック&スレートとホワイト&シルバーの2色。米国での2年契約時の販売価格は64Gバイトが399ドル、32Gバイトが299ドル、16Gバイトが199ドル。9月21日に発売する。日本でも21日に販売を開始する予定だ。

PhotoPhoto 4インチディスプレイを採用した「iPhone 5」。背面はアルミパネルを採用したツートーンカラーとなっている。ボディカラーはブラック&スレートとホワイト&シルバーの2色

 iPhone 5の発売に合わせて、すでに発表されている次期OS、iOS 6の配信も9月19日から開始する。既存のiPhone 3GS/iPhone 4/iPhone 4Sや第4世代のiPod touch、iPad 2/新しいiPadでは無料でアップグレードできる。

 iPhone 5は、ディスプレイが4インチと大きくなったが、iPhone 4Sより薄く軽い。Retinaディスプレイの解像度は640×1136ピクセル(326ppi)で、iPhone 4Sの640×960ピクセルよりホーム画面のアプリアイコン1列分ほど長くなった。タッチパネルはディスプレイに組み込まれていて、これにより薄型化を実現している。ボディの厚さは約7.6ミリで、iPhone 4S比で18%の薄型化を実現。重量も112グラムと20%軽くなっている。幅は58.6ミリ、高さは123.8ミリ。

 高速通信に対応した点も目を引くポイント。LTEをサポートし、米国やカナダだけでなく、日本や韓国でもLTEネットワークが利用できる。日本では、KDDIとソフトバンクモバイルのどちらの通信事業者もiPhone 5向けにLTEを提供する。KDDI向けのモデル(CDMAモデルA1429)ではCDMA EV-DO Rev. AおよびRev. B(800、1900、2100MHz)、UMTS/HSPA+/DC-HSDPA(850、900、1900、2100MHz)、GSM/EDGE(850、900、1800、1900MHz)、LTE(バンド1、3、5、13、25)をサポートしており、KDDIでは主にバンド1の2GHz帯を利用することになりそうだ。ソフトバンクモバイル向けのモデル(GSMモデルA1429)は、UMTS/HSPA+/DC-HSDPA(850、900、1900、2100MHz)、GSM/EDGE(850、900、1800、1900MHz)、LTE(バンド1、3、5)に対応する。ソフトバンクも2GHz帯のバンド1で展開するLTEネットワークが利用できる。

 CPUは「A6」で、A5と比べ約2倍の演算性能、2倍のグラフィックス処理能力を持つ。それでいてサイズは22%の小型化を果たした。Pagesの起動が2.1倍、iPhotoでの写真保存が1.7倍速くなるという。

 カメラは8Mピクセルの裏面照射型CMOSを採用。スペックはiPhone 4Sのカメラと同じだが、ボディが薄型化したためカメラモジュールのさらなる薄型化を図った。レンズのF値は2.4、サファイアクリスタルでレンズは保護されている。このほか、パノラマ撮影機能が標準搭載される。iPhone 5を縦に持ち、水平に動かせば28Mピクセル相当のパノラマ写真の撮影が可能だ。また1080pのフルHDで動画が撮影できるのはもちろん、動画の撮影中に静止画の写真も撮れるようになる。

 インカメラも裏面照射型CMOSに変わり、720p(1280×720ピクセル)での撮影が可能になった。顔認識ができるほか、3Gネットワーク経由でもFaceTimeが使える“FaceTime over Cellular”をサポートする。マイクは音声とノイズキャンセルのため、前、下、裏(カメラ横)と3つも搭載する。

 Dockコネクターと呼ばれてきた30ピンの端子は、新たに「Lightning」という名称のコネクタに変わる。Lightningコネクタは8ピンの独自端子で、裏表どちら向きでも挿入できる。DockコネクタとLightningコネクタを変換するアダプタも用意するので、既存の周辺機器も一部は引き続き利用できるという。アダプタの価格は2800円。

 バッテリー駆動時間は3Gでの連続通話で約8時間(約480分)を確保。LTEでの連続通信でも8時間の動作時間を確保した。連続待受時間は225時間。また付属のイヤフォンマイクも新たな形状の「EarPods」に変更になる。

PhotoPhoto 側面のデザインもiPhone 4/4Sとは雰囲気が変わる。付属のイヤフォンマイクも新デザインの「EarPods」になる

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