「Tegra 4」と「SHIELD」で舵を切るNVIDIAの狙い:2013 International CES(1/3 ページ)

» 2013年01月08日 01時01分 公開
[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]

グラフィックス性能を大幅に強化した「Tegra 4」

 NVIDIAのプレスカンファレンスでは、同社CEOのジェンスン・ファン氏が、これまで開発コード名「Wayne」と呼んでいたNVIDIAの新型SoC「Tegra 4」の概要を紹介した。5つのCPUコアを搭載する、Tegra 3で採用した「クアッドコア+コンパニオンコア」の構成となっている。通常は、低消費電力のコンパニオンコアが動作し、負荷に応じてワークロードを残りのクアッドコアに分散することで、省電力と高い処理性能を両立するのはTegra 3と共通する。ただし、Tegra 4では、Tegra 3のARM Cortex-A9ベースではなく、最新のCortex-A15ベースを採用している。これにより、単体のCPUコア性能が向上したほか、動作クロックが向上した。

Tegra 4を内蔵したゲーミングコンソール「Project SHIELD」を紹介するNVIDIA CEOのジェンスン・ファン氏(写真=左)Tegra 4はTegra 3と同じ「4+1」構成のSoCだが、CPUコアがARM Cortex-A15ベースに強化したほか(従来はCortex-A9)、内蔵するグラフィックスコアの数が72基になった(写真=右)

 しかし、プレスカンファレンスでファン氏は、新しくなったARMではなく、Tegra 4のグラフィックスコアを訴求している。グラフィックスコアが異なるため単純比較はできないが、Tegra 3ではULP GeForceコアが12基の構成だったのに対し、Tegra 4では72基と強化している。SoCのダイに占めるグラフィックスコアの面積も5分の2程度となっており、グラフィックスコアにリソースを割いていることがうかがえる。Tegra 3では、グラフィックス性能をそれほど強調してこなかったが、グラフィックス性能をメイントピックの1つとして取り上げるTegra 4は、NVIDIAが考えている“これからNVIDIAが向かっていく道」を示しているといえる。

 Tegra 4の性能について、NVIDIAは汎用のグラフィックスコアやCPUの性能を測るベンチマークではなく、Webサイトを順番に25ページ開いてそれにかかる時間を計測する、(NVIDIAが考える)「一般的なユースケース」に沿った処理を紹介している。比較対象はCortex-A15をベースにしたSamsungのクアッドコアプロセッサを搭載する「Nexus 10」で、Tegra 4搭載のプロトタイプタブレットとの比較で2倍近い差が出たことを強調している。

同じCortex-A15ベースのSamsung製クアッドコアプロセッサを内蔵したNexus 10と、Tegra 4を搭載したプロトタイプのタブレットデバイスで(写真=左)、25枚のWebページを順番に開くテストでは、レンダリングとネットワーク転送で倍近い差が出るという(写真=中央)。ファン氏によれば、Tegra 4は現在世界最速のモバイルプロセッサであり、それに次いで第4世代iPadが搭載するA6X、少し離れてNexus 10が搭載するSamsungのクアッドコアプロセッサと続く。このクラスのタブレットデバイスに相当するKindle Fire HDのTI OMAPと比較すれば、Tegra 4は3.5倍の性能が見込まれると説明する(写真=右)

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