密閉された極薄ボディは熱くならないのか?――「Xperia Tablet Z」Xperia Tablet Z マニアックス(2)(3/3 ページ)

» 2013年05月01日 11時15分 公開
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3DMarkをガンガン回すと、どこまで熱くなる?

 フルHD動画を30分間連続再生した後は、最も負荷が上がるベンチマークテストのアプリを実行した。テストに使用したのは、第1回でも取り上げた3Dグラフィックス性能を計測する「3DMark Android Edition」(Futuremark)だ。

 レンダリング解像度が1920×1080ドットに向上し、テクスチャ品質やエフェクト処理の負荷も高まる「Ice Storm Extreme」モードを30分間連続で実行し続けた直後に、ボディ表面温度を計測した。主に高い負荷がかかる3Dゲームをプレイし続けた場合の発熱を想定したテストとなる。

Xperia Tablet Zの表面温度。正面(写真=左)と背面(写真=右)。室温は約22度(以下、同様)
Xperia Tablet Sの表面温度。正面(写真=左)と背面(写真=右)
Nexus 10の表面温度。正面(写真=左)と背面(写真=右)
3機種の表面温度比較。正面(グラフ=左)と背面(グラフ=右)

 結果は、動画再生以上に表面温度が上昇した。Xperia Tablet Zは横位置で正面から見て左辺が40度を超えており、左手で握ると発熱がはっきり感じられる。手で持っているのがつらいほどの発熱ではないが、上辺と右辺は30度台前半と低温なままなので、本体を180度回転させて持ち替えて使えば、快適に使えるはずだ(アプリによっては表示方向が固定されるものもあるが)。

 このテストではNexus 10が最も発熱した。横位置で正面から見て左上から中央にかけて50度以上まで上昇しているため、この部分は熱くてずっと握っていられない。ただし、左手で持つ場合は横位置でも90度右回りに回転させた縦位置でも触れずに済む場所なので、持つ場所を気を付ければよいだろう。

 表面温度が大きく上昇した2機種に対し、Xperia Tablet Sはここでも発熱が抑えられていた。基板類を内蔵した上部が正面、背面ともに30度を超えた程度で、それ以外の部分は低温のままだ。実際に手で握っても、発熱はまったく気にならず、優秀だった。

超薄型で防水防塵のボディながら発熱は問題なし

 以上、Xperia Tablet Zの発熱について、前モデルやライバル機と比較しながらテストした。プロセッサに負荷がかかる動画再生や3Dベンチマークテストでは、基板類を内蔵した部分に発熱が生じたが、約7ミリ厚の極薄ボディでこの結果は良好といえる。気温が上がってくる季節では発熱の傾向も変わるかもしれないが、今回のテストにおいて放熱面に問題はなかった。

 前モデルのXperia Tablet Sと比較すると、確かに発熱しやすくなったが、薄型化と軽量化を進め、防水と防塵の仕様も強化し、さらにディスプレイやパフォーマンスまで進化させていることを考慮すると、これくらいの発熱は許容範囲だろう。

 またXperia Tablet Zよりボディが厚くて重く、防水防塵仕様でもないNexus 10と比較して、高負荷時でも発熱しにくいのは高評価を与えられる。Qualcomm製Snapdragon S4 Pro APQ8064の高性能、低消費電力、低発熱というSoCの優秀さもさることながら、ソニーが長年培ってきた薄型化と軽量化の高い技術力がなければ、ここまで完成度は上げられなかったに違いない。

 タブレットは薄く軽くすればするほど、放熱設計の難度が上がるため、性能を抑えて低消費電力で低発熱のプロセッサを採用するか、安全基準内である程度の発熱を想定して性能に注力するか、あるいは妥協して厚さを増やすかなど、開発に難しいかじ取りが求められる。薄型軽量、高性能、低発熱のすべてこだわるのは非常に難しい。こうした中にあって、Xperia Tablet Zは高次元なバランスを実現できた貴重な1枚といえる。

Xperia Tablet Zにおけるボディ表面温度の推移。正面(グラフ=左)と背面(グラフ=右)。動画再生や3DMarkでは、基板類を内蔵した部分が高温になり、じんわりと熱を感じる。とはいえ、室温約22度の環境でボディ表面温度は30〜45度の範囲におさまっており、高負荷時でも持つのが不快なほど高温にはならなかった

・→Xperia Tablet Z マニアックス(3):極薄ボディのスタミナは十分か?――「Xperia Tablet Z」

←・Xperia Tablet Z マニアックス(1):薄型軽量×防水防塵ボディで高性能は実現できたか?――「Xperia Tablet Z」

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