MacBook AirやVAIO Pro 13の高速化に貢献――Samsungの「PCIe M.2 SSD」とは?“3Gバイト/秒”リードの怪物級SSDも(3/3 ページ)

» 2013年07月23日 00時00分 公開
[鈴木雅暢,ITmedia]
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新コマンドプロトコル「NVM Express」がAHCIを置き換える

 KeunSoo Jo氏はさらに、PCIe SSD向けの新しいコマンドプロトコルであるNVM Express(以下、NVMe:Non-Volatile Memory Express)を紹介。これまで使われてきたAHCIはHDDを前提に開発されたもので、SSDの特性が考慮されていないとし、SSD、そしてPCIeに最適化した新しいコマンドプロトコルが必要だと主張した。

 既に同社を含め13社が主導してNVMeの仕様策定を進めており、2011年5月に最初の仕様書が、2012年10月にバージョン1.1の仕様書がリリースされている。

 NVMeでは、CPU(内部のキャッシュメモリ)にキャッシュされていないメモリアドレスへのアクセスをゼロにできるほか、コマンドキューイング(先行して発行した複数のコマンドを並べ替えて最適な順序で実行する機能)の拡張、並列化など、SSDのアーキテクチャへの最適化が図られている。従来のAHCIからNVMeに移行することで、アクセスレイテンシを大幅に低減することが可能だという。

 Serial ATA 6Gbpsでは12マイクロ秒(μs)弱であったレイテンシが、インタフェースのPCIe化で約7マイクロ秒に、PCIe+NVMeでは約1マイクロ秒まで削減できるというデータも公表した。

 同社は既にPCIeインタフェースでNVMeに対応した2.5インチSSD「Samsung XS1715」の開発を完了しており、2013年下半期に供給可能という。また、XP941の後継であるコンシューマー向けPCIe+NVMe対応SSDも、2013年末から2014年初頭にかけて投入する予定だ。

NANDフラッシュメモリ、PCIeに最適化した新しいプロトコルとして、NVM Express(NVMe)を紹介
NVMeは、Samsungなど13社がイニシアティブをとって仕様策定を進めており、2012年10月に仕様書1.1が公開されている(写真=左)。AHCIとNVMeの仕様の違いを示すスライド(写真=右)。メモリアドレスへのアンキャッシャブルなアクセスの必要性を排除したほか、コマンドキューイングの高機能化などにより、レイテンシを大幅に削減できるという
SATAでは12マイクロ秒弱、PCIe+AHCIでは約7マイクロ秒かかるレイテンシが、PCIe+NVMeでは約1マイクロ秒へと大幅に短縮できるとしている(写真=左)。AHCIとNVMeのイメージでは、AHCIを曲がりくねった狭い道、NVMeを広く整備された直線に例えており、最高速度が同じ車(SSD)でも実効速度は大きく異なると語る(写真=右)
インタフェースのSerial ATAからPCIeへの移行でシーケンシャル性能が4倍に、AHCIからPCIeへのストレージプロトコルの移行でランダム性能が4倍になるという(写真=左)。コンシューマー/エンタープライズの両面において、さまざまなフォームファクタを意識してPCIe+NVMe対応の製品化を進めていることを強くアピールした(写真=右)
業界初、M.2フォームファクタのPCIe SSDである「Samsung XP941」(写真=左)。インタフェースはPCIe 2.0 x2で、公称シーケンシャルリードは1.4Gバイト/秒だ。第4世代Coreプロセッサーを搭載した「VAIO Pro 13」(VAIOオーナーメードモデル)などに採用された。開発完了が発表されたエンタープライズ向けのPCIe+NVMe対応SSDである「Samsung XS1715」(写真=右)。コネクタはSFF-8639を採用し、シーケンシャルリード3Gバイト/秒、ランダムリードIOPSは740000と、まさに次元の違うスペックだ。容量は400Gバイト、800Gバイト、1.6Tバイトを用意している

Samsung SSDのロードマップ。PCIe+NVMe対応製品としてはエンタープライズ向けのXS1715が先行して投入される。コンシューマー向けのPCIe+NVMe対応製品は、2013年末から2014年にかけて、XP941の後継となるM.2モデルの投入を予定している

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