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レビュー
» 2013年11月06日 11時45分 公開

「VAIO Tap 11」のペン入力、画質、音質をじっくりチェックするVAIO Tap 11をもっと知りたい(使い勝手編)(4/4 ページ)

[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]
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液晶ディスプレイとサウンドもハイレベルな仕上がり

 VAIO Tap 11は、タブレットとしては液晶ディスプレイの品質やスピーカー/サウンドの音質にもかなりこだわっている。

11.6型ワイド液晶ディスプレイの表示解像度は1920×1080ドット(フルHD)に対応。ソニー独自技術で高画質化を図っている

 11.6型フルHD液晶ディスプレイは広視野角のIPSパネルをベースとして、ソニーの液晶テレビ「BRAVIA」で使われている技術を応用した「トリルミナス for Mobile」を採用。専用のカラーフィルターにより色再現性を高めている。

 また、ソニー独自の超解像技術を搭載した映像高画質エンジン「X-Reality for mobile」も搭載しており、ネット動画など低ビットレートの映像でもノイズの少ないきれいな画質で動画を楽しめる。前述のオプティコントラストパネルも光の反射を少し抑え、コントラストを向上させる高画質化効果がある。

 低消費電力の低輝度動作でも正面から明るく見せるため、バックライトの光の向きを正面寄りに制御する「集光バックライト」も採用しているが、VAIO Duo 13同様、集光の度合いは強くない。少し斜めから見ても視認性は保たれている。

 実際に目視での印象は良好だ。約190ppi(pixel per inch:1インチあたりのピクセル数)の画素密度は、Retinaディスプレイ級の“超”高精細ではないものの、表示が粗い印象はない。明るく色鮮やかで視野角も広く、階調表現も自然に見える。色味はわずかに黄色が強めだ。内蔵の照度センサーにより周囲の明るさを検知し、輝度を自動調整する機能や、用途別の色モード設定(鮮やか、ナチュラル、テキスト)も持つ。

色モードを「ナチュラル」に設定したカラーグラデーション表示(写真=左)と、モノクログラデーション表示(写真=右)
色モード「ナチュラル」(写真=左)と「鮮やか」(写真=右)の違い。階調の再現性は「ナチュラル」が上だが、「鮮やか」はその名の通り、色鮮やかで目を引く表示になる

 エックスライトのカラーキャリブレーションセンサー「i1Pro」で液晶ディスプレイの表示を計測したところ、色温度は「6249K」とsRGBの基準(6500K)に近かった。ガンマカーブは中間調で若干青が上に補正されている(標準ではわずかだが黄色が強め)以外は、RGB各色がほぼきれいにそろっており、クセがなく自然な階調表現といえる。

 i1Proで作成したICCプロファイルの色域を確認すると、先にレビューした「VAIO Fit 13A」に似ていた。VAIO Duo 13に比べると同じ傾向ながらわずかに色域が狭いものの、モバイルノートPC/タブレットの一般的な基準から見ればかなり広く、トリルミナス for Mobileのメリットが生きている。

i1Pro(ソフトウェアはi1Profiler)の計測結果から抜き出したガンマ補正カーブ(画像=左)。中間階調で青の線がわずかに上に補正されているが、それ以外はRGBの各線がほぼ重なってきれいな直線を描いており、階調の再現性が高い。作成したICCプロファイルをMac OS XのColorSyncユーティリティで表示した(画像=右)。薄いグレーがsRGBの色域、色がついている部分がそのディスプレイで再現できる色域だ。VAIO Duo 13に比べるとわずかに緑や赤の色域は狭いものの、sRGBに近い色鮮やかな表示ができ、モバイルノートPC/タブレットの一般的な基準から見れば色域はかなり広い
背面の左右にステレオスピーカーを内蔵している

 サウンドについては、WALKMANやオーディオ機器でおなじみの音響技術が導入されている。スピーカーの音圧を高め、小型スピーカーでもパワフルなサウンド再生を可能にする「xLOUD」、音響特性を最適化してクリアなサウンドを再現する「CLEAR PHASE」、フロントスピーカーのみで仮想的なサラウンド再生を行なう「S-FORCE Front Surround 3D」、声を聞き取りやすくする「Voice Zoom」、音量などに応じてサラウンド効果を最適化する「Sound Optimizer」といった内容だ。

 これだけ多くの技術が盛り込まれていると、何をどう使えばいいのか迷ってしまうかもしれないが、心配はいらない。「ClearAudio+」モードにより、これらの音響効果を音楽/映画それぞれのコンテンツに最適化した形で楽しめるのだ。

 ClearAudio+モードにはカスタムモードも用意されており、スピーカーではサラウンド、ラウドネス、ボイスズーム、ヘッドフォンではサラウンドの調整をカスタマイズできる。すべての効果を1つずつオン/オフにすることはできないが、これはベースとなっている「CLEAR PHASE」をオフにするメリットがないことや、カスタマイズ自体が煩雑になってしまうことを避けるための配慮という。

 実際に視聴した印象も良好だ。ボディが薄型なので、VAIO Duo 13などと比べると大きな音量は出ないが、画面を視認できる位置で聴くぶんには十分な音量がある。タブレットとしては、映像コンテンツ、音楽コンテンツともに迫力あるサウンドで楽しめるのがうれしい。

WALKMANなどでおなじみのソニー独自の多彩な音響効果を導入。「ClearAudio+」モードにより、音楽/映画それぞれのコンテンツに最適化した形で楽しめる(画像=左)。カスタムモードも用意されており、内蔵スピーカーではサラウンド、ラウドネス、ボイスズーム、ヘッドフォンではサラウンド効果をカスタマイズ可能だ(画像=右)

 以上、前回の速報的なレビューではカバーできなかった部分をチェックした。次回はソニーストア直販のVAIOオーナーメードモデル(VOMモデル)で選択できるハイスペックな構成も含めて、そのパフォーマンスを追っていこう。

 ・→【次回記事】VAIO Tap 11をもっと知りたい(性能検証編):「VAIO Tap 11」の直販ハイエンド構成と店頭モデルを徹底比較する

←・【前回記事】「VAIO Tap 11」――ソニー入魂の“Haswellで9.9ミリ厚”Windowsタブレットは買いか?

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