消費電力については、SSDのみシステムの電源から独立させてACアダプタで給電し、Electronic Educational Devices製の「Watts up? PRO」で計測した。
今回はPCMark 7の実行開始と同時に計測を開始し、20分間経過するまでの電力を計測した。テスト自体は14分ほどで終了し、その後システムはアイドル状態へ移行するが、850 EVO、840 EVOとも18分後くらいまでアクティブな状態が続いていた。TurboWrite Technologyを採用しているため、TurboWriteバッファから記録領域への書き込みなどが発生するのだろう。
結果は下表の通りだ。アイドル時、アクティブ時ともわずかに850 EVOのほうが低い結果ではあるが、差はごくわずかというレベルだった。今回テストした1Tバイトモデルは新旧でコントローラが同じで、レビュワー向け資料に記載されていたデータでもわずかな差しかなかったため、こうした結果になったのだろう。
| PCMark 7実行時の消費電力 単位:ワット | ||
|---|---|---|
| 製品名 | Samsung SSD 850 EVO | Samsung SSD 840 EVO |
| 20分間の最小電力 | 0.4 | 0.5 |
| 20分間の最大電力 | 3.2 | 3.3 |
| 20分間の平均電力 | 1.80 | 1.81 |
| 20分間の累積電力 | 2158.9 | 2172.6 |
| PCMark 7 1.4.0実行と同時に開始、20分後に計測終了(PCMark7は14分ほどで終了) | ||
以上、Samsung SSD 850 EVO(1Tバイトモデル)の性能をテストした。上位モデルの850 PROと840 PROを新旧比較したときよりも世代間の差は小さく、性能向上はかなり小幅という結果だ。
これはTurboWrite Technologyを導入していることが大きいと思われる。要するに、高速なTurboWriteバッファが存在するため、3D V-NANDの性能面におけるアドバンテージが隠蔽(いんぺい)され、見えにくくなっているのだろう。現行の840 EVOのバリューSSDとしての優秀さを再認識させられる。
もちろん、地味ながらも、ランダムライト性能を中心に、実際に素性のよさ、地力の高さを垣間見ることもできた。耐久性が向上し、保証期間が5年間と長くなったことと合わせて、より死角の少ない製品になったと言える。
日本での代理店を務めるITGマーケティングによれば、実売価格(税込)は、120Gバイトモデルが1万4000円前後、250Gバイトモデルが1万9000円前後、500Gバイトモデルが3万6000円前後、1Tバイトモデルが6万7000円前後の見込みだ。
840 EVOの実売価格と比較した場合、120〜500Gバイトモデルで3000〜5000円、1Tバイトモデルでは1万円ほど高いが、発売されたばかりの新製品ということを考えれば妥当な価格設定だろう。ゆえに現時点ではどちらを買うべきかの選択が実に難しいが、筆者としては性能面における地力の高さと信頼性のアドバンテージ、そして高級感あるボディなども含めて、850 EVOをおすすめしたい。
また850 EVOは、現在ITGマーケティングが実施している「最大10,000円分キャッシュバック Samsung SSD ダブルチャンスキャンペーン」の対象製品でもある。購入したSSDの容量に応じて最大5000円のギフトカードがもらえるほか、ブログなどへのレビュー掲載で最大100名に5000円のギフトカードがプレゼントされるという内容だ。
最大で1万円の実質キャッシュバックが受けられるチャンスなので、購入するならばこの期間内(2015年1月5日まで)が狙い目と言える。
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