OS面では、2015年8月のWindows 10以来となる新バージョン「Windows 11」が10月5日に正式リリースされた。スペック要件を満たせば、Windows 10から無償でバージョンアップできるが、11月11日にはDSP版も売り出された。
ただ、これまでの新Windowsと違い、パーツショップでの反響はほとんどない様子だ。パソコンSHOPは「2015年とは時代が変わりましたね。今はOSのバージョンアップもスマホに近い感覚なのかもしれません」と話していた。別のショップでは「思ったよりも無風でしたね。目玉機能もなく、関心を向ける人もあまりいない印象です」と辛口のコメントも聞いた。
その他のジャンルでは、約10年前の人気ファン「Gentle Typhoon」をベースにした「XPG VENTO PRO 120 PWM」や、静圧3.07mmH2Oの「ROG STRIX XF 120」など、高性能ファンの新製品も目立っている。2018年5月に登場したNoctua「NF-A12x25 PWM」から続くブームで、TSUKUMO eX.は10月頃に「よく熱を出すパーツが増えたのと、水冷の普及でファンの性能を重視する向きが増えたのが背景にあるのかも」と推測していた。
パーツのカラーでは、白の存在感が増した1年でもあった。基板まで白いグラフィックスカードや、ケーブルまで白い電源ユニットなどがヒットし、10月には白いSATAケーブルも登場して好評を博している。「最近はどんなパーツでも白が選べるようになっていますが、SATAケーブルは意外とありませんでした。これを待っていたという人は案外少なくないと思います」(ドスパラ秋葉原本店、10月)
ASUS JAPANの「機動戦士ガンダム」パーツシリーズや、MSIの「GeForce RTX 3070 SUPRIM SE 8G LHR×GODZILLA」など、ユニークなコラボ製品もたびたび話題になった。ASUS JAPANが Noctuaと共同開発したグラフィックスカード「ASUS GeForce RTX 3070 Noctua OC Edition 8GB GDDR6」も瞬く間に払底するほどの反響を得ている。
2022年も新型コロナの影響とは無縁ではいられないし、さまざまな事情で人気パーツが買いにくい状況が起きるかもしれない。しかし、そのときは2021年に培ったノウハウが生かされるだろう。
2022年も、秋葉原の自作パーツ街を追いかけていきたい。よいお年を!
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