立体での「映え」を意識する潮流が生まれた2023年2023年のアキバまとめ【後編】(2/4 ページ)

» 2023年12月27日 12時00分 公開
[古田雄介ITmedia]

秋から10万円超マザーが続々登場――Intel Coreの動向

 2022年末から自作の主流プラットホームを形成していたIntelの第13世代Coreプロセッサシリーズは、年初にオーバークロック非対応モデルや消費電力を抑えた末尾にTがつくモデルが9種類加わった。

 それに伴い、Intel H770やB760チップセットを搭載した比較的安価なマザーボードも各社が投入している。「Core i3-13100F」(当時2万2000円前後)と「B760M D2H DDR4」(当時1万7500円前後)といった、4万円以下の組み合わせも選べるようになった。

新旧世代のミドルクラスのCore。パソコンSHOPアークで1月に撮影 新旧世代のミドルクラスのCoreプロセッサ。パソコンSHOPアークで1月に撮影
パソコン工房 秋葉原BUYMORE店(当時)に並ぶASUS JAPANのIntel H770/B760チップセット搭載マザーボード パソコン工房 秋葉原BUYMORE店(当時)に並ぶASUS JAPANのIntel H770/B760チップセット搭載マザーボード

 そこからトレンドが大きく変わるのは、秋に入ってからだ。10月17日、Core(第14世代)シリーズのうち、末尾にK/KFがつく6モデルの販売が始まり、ハイエンド志向のユーザーの選択肢が次世代にシフトしていった。

ドスパラ秋葉原本店のCore(第14世代)用ディスプレイ。10月に撮影 ドスパラ秋葉原本店のCore(第14世代)用ディスプレイ。10月に撮影
オリオスペックに入荷したCore(第14世代)最上位の「Core i9-14900K」 オリオスペックに入荷したCore(第14世代)最上位の「Core i9-14900K」

 Core(第14世代)も従来のIntel 700シリーズチップセットに対応するが、第14世代に最適化したIntel Z790搭載マザーボードも同じタイミングで複数登場している。ハイエンド級CPUに合わせたマザーゆえに高価なモデルが多く、10月以降は売り場に10万円以上の値札がズラリと並ぶようになった。

 当時、あるショップは「グラフィックスカードで既にマヒしていますが、マザーボードの価格も上を目指せばなかなかの領域に行っていますよね。それでいて、ちゃんと売れるのがすごい」と話していた。

10月末に登場したギガバイトの「Z790 AORUS XTREME X」の価格は20万円弱だった。オリオスペックで撮影 10月末に登場したギガバイトの「Z790 AORUS XTREME X」の価格は20万円弱だった。オリオスペックで撮影
4月にパソコンSHOPアークに入荷した「Xeon w9-3475X」 4月にパソコンSHOPアークに入荷した「Xeon w9-3475X」

 なお、ワークステーション向けの新CPUも3月から4月にかけて登場している。「Xeon W-3400/W-2400」シリーズで、まずはX-2400シリーズが出回り始めた。追って上位のW-3400シリーズも登場したが、56コア112スレッドの最上位「Xeon w9-3495X」(バルク品)は約98万円の価格ながらも、すぐに街中で払底していた。

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