ライバルのAMDも、2023年は現行のRyzen 7000シリーズを拡充する動きから始まった。
1月13日にTDP 65Wの「Ryzen 9 7900」と「Ryzen 7 7700」、「Ryzen 5 7600」を投入すると、3月以降はL3キャッシュを通常モデルの2倍の128MB積んだ「Ryzen 9 7950X3D」と「Ryzen 9 7900X3D」、「Ryzen 9 7800X3D」も追加。それぞれ反響があり、Intel Coreのシェアを越えないまでも自作市場に一定以上の存在感を維持している。
エントリークラスでも、2020年7月にバルク品が出回った「Ryzen 3 4300G」を3月にリテールボックスで売り出したり、安価に構成できるAMD A620チップセットを搭載したマザーボードを4月に投入したりするなど、上下のラインアップを充実させた。
そして、年末に向けてはワークステーション向けCPUの「Ryzen Threadripper 7000」シリーズをリリース。企業向け機能「AMD PRO」などを備える上位の「Ryzen Threadripper PRO 7000WX」シリーズと、エンスージアスト向けの「Ryzen Threadripper 7000X」シリーズがあり、どちらも新ソケットの「Socket sTR5」に対応する。
96コア192スレッドで186万円弱の値がつく最上位の「Ryzen Threadripper PRO 7995WX」を在庫するショップもみられた。
新型のSocket sTR5を備える対応マザーは、CPUと同時にギガバイトから「TRX50 AERO D」がごく少数出回り、12月にはASRockから「TRX50 WS」が売り出されたが、すぐに街全体で払底するありさまだ。
オリオスペックは「上位チップセットを搭載するマザーボードが単品で出るかも不透明ですが、待っている方はいらっしゃいますね」と話していた。
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