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» 2011年05月27日 20時10分 UPDATE

ワイヤレスジャパン2011:あなたもジャンプしてみませんか? ――富士通の最新センシング技術

ワイヤレスジャパン2011の会場では、さまざまな技術紹介のデモが行われている。富士通はケータイやスマートフォンのセンサーを用いたセンシング技術「3Dモーションセンシング」を展示、紹介している。

[池田憲弘,ITmedia]

 東京ビッグサイトで5月27日まで開催されている通信業界の専門展示会「ワイヤレスジャパン2011」の会場では、さまざまな先端技術が紹介されている。富士通ブースでは、ケータイやスマートフォンが内蔵しているセンサーを用いたセンシング技術「3Dモーションセンシング」と、その技術を用いたサービスの紹介やデモを行っていた。

ケータイのセンサーで動作や行動を推測

 「3Dモーションセンシング」は人の体の立体的な動きを測定できるセンシング技術だ。ケータイを装着している人間の動作や状態を、端末に内蔵された「加速度センサー」や「ジャイロセンサー(回転を認識するセンサー)」を用いて推測できる。会場では、これらのセンサーを活用した技術のデモを実際に体験することも可能だ。

 デモではまず、ケータイを胸ポケットに装着し、ジャンプやスクワットなどの動作を行う。すると、センサーが動作を感知し、端末につながれたモニターに自分の行った動作が表示される。例えば、お辞儀をするとディスプレイには2、3秒後に「おじぎ」と表示される。

photophoto 何も動作をしていないときのディスプレイ(写真=左)。ケータイを胸ポケットに入れる(写真=右)
photophoto 実際におじぎをしてみると……(写真=左)、結果がディスプレイに表示される(写真=右)

 デモはジャンプ、お辞儀、スクワットの3種類の動作を行って終了したが、担当者に声をかければ自分で体験することもできる。このデモ機では上記の動作のほかに、上体を後方に反らす「上体そらし」など全6種類の動作を認識できる。

photophoto センサーの数値。上部は主に加速度、下部は主に回転量の数値だ(写真=左)。この6種類の動きを認識できる(写真=右)

 富士通はこのセンシング技術を用いて、2年前からゴルフのスイングやウォーキング、ランニングのフォームを診断するアプリを開発してきた。技術の開発者に話を聞いたところ「この技術が発展すれば、端末を持っている人が『乗り物(電車や新幹線など)に乗っている』といった行動の推測も可能になる。ただし、プライバシーの侵害などの問題もあるので慎重になる必要があるのが現状。人々のニーズがあれば、センシング技術を用いたサービスをどんどん製品化していきたい」と語った。

人の健康や美容にセンシング技術を――「からだライフ」

 このセンシング技術を健康や美容のために活用するサービスがある。富士通ブースで紹介されている「からだライフ」だ。このサービスはケータイのセンサーとPCを使って日々の健康管理ができる。センシング技術を用いて、サービス利用者の歩数や活動量(運動量)を測定し、クラウドサーバ上に自動で転送、記録をしてくれる。「センシング技術の開発に早くから取り組んできた富士通だからこそ、高い精度で人間の行動を推測することが可能となっている」と担当者。ターゲットはメタボや美容について気になっている40〜55歳の男性や30代女性のビジネスパーソンだ。また、からだライフは法人向けの提供も視野に入れている。社内SNSの要素を取り入れたこのサービスは、現在富士通社内でトライアルを行っており、今年中のリリースを目指している。

photophoto 毎日、歩数や活動量を記録してくれる(写真=左)。目的によっていろいろなコースがある。ちょい悪おやじコースが気になってしょうがない(写真=右)
photophoto 個性的なキャラクターが指導してくれるぞ(写真=左)。法人向けはSNS機能付き(写真=右)
photo 携帯電話と血糖測定器を専用ケーブルでつなぐ

 また、新たに糖尿病患者向けの支援サービスである「からだライフ 糖尿病サポート」の提供を6月末をめどに開始する。からだライフ 糖尿病サポートは、ケータイと血糖測定器を専用ケーブルでつなぐことで、測定した血糖値データを自動で端末に記録できるサービス。日々の歩数や運動量の測定にセンシング技術を用いている。

 最後に、センシング技術やデータマイニングの将来について担当者に聞くと、あくまで個人的な見解だと断った上で「センシング技術の発展で得られるデータは増え続けているが、プライバシーなどの問題もあり、ニーズがないとサービスとして提案しにくいという問題がある。だが、人々のニーズだけでは新しいものを生み出しにくい場合もあるので、企業側が自らセンシング技術の応用を提案していく必要もあるのではないか」と話してくれた。

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