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» 2013年03月07日 13時06分 UPDATE

新健康プラットフォーム「わたしムーヴ」開始 ヘルスケアに注力するドコモ (1/2)

ドコモ・ヘルスケアは、健康なからだづくりをサポートする新しい健康プラットフォーム「WM(わたしムーヴ)」の提供を4月1日から開始。また、新サービスとして、女性のからだと心をサポートする「カラダのキモチ」を6月1日に開始する。

[房野麻子,ITmedia]

 ドコモ・ヘルスケアが、生涯にわたり健康を軸としたライフスタイルをユーザーに提案し、健康なからだづくりをサポートする新しい健康プラットフォーム「WM(わたしムーヴ)」の提供を4月1日に開始する。新サービスとして、女性のからだと心をサポートする「カラダのキモチ」を6月1日に開始する。

photo わたしムーヴのロゴ

6ジャンル16コンテンツを利用できる「わたしムーヴ」

photo ドコモ・ヘルスケア 代表取締役社長 竹林一氏

 ドコモ・ヘルスケアは、ドコモとオムロン ヘルスケアの共同出資により2012年7月に設立された会社で、健康支援サービスを軸としたプラットフォーム事業の準備を進めてきていた。これまで、ドコモは「docomo Healthcare」、オムロン ヘルスケアは「ウェルネスリンク」で、測定機器やスマートフォンを利用してからだのデータを蓄積・可視化する健康支援サービスを展開してきたが、この2つのサービスを融合した「わたしムーヴ」ポータルサイトを4月1日に開設。ユーザーはわたしムーヴの会員になることで、運動、睡眠、ダイエットなど6ジャンル16コンテンツを利用できるようになる。コンテンツは順次拡充する。

 3月6日に都内で行われた記者発表会では、ドコモ・ヘルスケア 代表取締役社長 竹林一氏が新事業と新サービスについて説明。「わたしムーヴでは、スマートフォンなどの携帯電話と、血圧計や活動量計など、高精度な測定ができる健康機器を活用してさまざまな『からだデータ』を蓄積・分析・予測。アライアンス企業のサービスや商品を連携させて、ユーザー1人1人に合った健康サービスや商品を提供する。同時に、アライアンス企業には新たなビジネスチャンスを提供できる」と話した。

photophoto わたしムーヴでは、対応する測定機器を拡充。従来の健康系サービスのように、それらから得られたデータを蓄積し、可視化するだけでなく、分析や予測まで広げていく。アプリケーションサービスも拡充し、連携するアライアンス企業も増やしていく(写真=左)。測定機器、モバイル活用サービス、アライアンス企業の商品やサービスの3つが連携して「からだ発ライフスタイル提案」の実現を目指す(写真=右)

 竹林氏は、わたしムーヴの核となる「からだ発ライフスタイル提案」は、測定機器、モバイル活用、アライアンス企業の商品やサービスの三位一体の仕組みで実現できると述べ、具体的な運用方法として新サービスの「カラダのキモチ」を紹介した。

photophoto 6月から始まる女性向けの新サービス「カラダのキモチ」(写真=左)。婦人体温計で基礎体温を計り、そのデータに基づいて1人1人に合ったアドバイスを提供する(写真=右)

 カラダのキモチは、基礎体温を記録することで、からだや心の調子が分かり、快適な生活を送るためのアドバイスを受けられる女性向けの健康支援サービス。ユーザーは、10秒で測定できるオムロン ヘルスケア製の婦人体温計とスマートフォンを連携させて基礎体温を記録。そのデータは分析され、からだの不調が見られる場合はアプリを通じて医師への受診を促す。東京海上日動火災保険と共同で企画開発した見舞い金(「女性疾病見舞金」5000円、「要精密検査見舞金」3万円の2種類)の仕組みも用意されている。

 また、アライアンス企業の先行事例として、健康関連商品などの通信販売を展開するオークローンマーケティング、野菜の宅配事業を展開するらでぃっしゅぼーや、全国で料理教室を展開するABC Cooking Studioとの連携サービスも紹介。測定機器やモバイル活用サービスと連携し、“からだがよくなる”商品やサービスを提供する。

photophoto アライアンス企業との連携の事例も紹介

 ドコモ・ヘルスケアは、ユーザー課金とアライアンス企業とのレベニューシェア、サービスと連携した機器販売の3つをビジネスモデルとして展開。2015年度中に会員数1000万人、売上100億円を目指す。

photo わたしムーヴの事業で2015年度、売上100億円、会員数1000万人を目指す

ヘルスケア事業は今年から来年度の中心的なサービス――ドコモ加藤社長

photo NTTドコモの加藤社長も登壇

 記者発表会にはNTTドコモの加藤薫社長も登壇。「スマートライフ」をキーワードに、モバイル産業の構造変化やドコモの事業について説明した。モバイル産業を3つのステージに分け、「音声中心のステージ1、iモードが先陣を切り、モバイルインターネットの世界が広まったステージ2、スマートフォンが広まった現在がステージ3」だと説明。ステージ3ではサービスやプラットフォームが重要になり、多様なエコシステムが展開されるという見解を示した。加藤社長は「キャリアがステージ1に留まっていると、ネットワークを提供するだけの土管になってしまう。ドコモはネットワークを中心に、端末、サービスの3つを総合的に展開して新たなエコシステムを作り上げたい」とし、ヘルスケア事業は今年から来年度の中心的なサービスになると語った。

photophotophoto モバイル産業の構造変化。現在のステージ3では、収益はサービスやプラットフォームなど上位レイヤーが中心となる(写真=左)。ドコモはドコモクラウドを核に、デジタルからリアルコマースまで多様な分野のサービスを展開し、スマートライフの実現を目指す(写真=中)。今年から来年度にかけてヘルスケア事業は重点分野に(写真=右)
photo オムロンの代表取締役社長 山田義仁氏

 オムロンの代表取締役社長 山田義仁氏は、ドコモ・ヘルスケアにかける期待の大きさとオムロンが担う役割について説明した。山田氏は、オムロンの事業の1例として、コアビジネスの1つである家庭用血圧計について紹介。オムロン ヘルスケアは、グローバルで30万店舗の販売ネットワークを持ち、110カ国以上で年間約1300万台の家庭用血圧計を販売する。家庭用健康機器のイメージが強い同社だが、医療の現場でも数多くの製品が使われており、プロフェッショナルユースのベースがあってヘルスケア事業が確立されている。山田氏は、「測ることに関して絶対の自信がある」としながらも、「オムロンだけではソリューションの提供ができなかった。健康になるための、相手に合わせたソリューションを提供するのが夢だった」と語る。そしてドコモというパートナーを得たことを喜び、「日本でビジネスモデルを確立し、ゆくゆくは世界中にビジネスを展開したい。その際にはオムロンのグローバルな販売ネットワークやメディカルソサエティのネットワークが活用できる」と期待を寄せた。

photophotophoto オムロンの家庭用血圧計は世界110カ国で年間1300万台を販売。最近は新興国の販売が伸びている(写真=左)。オムロンの製品は医療現場でも数多く使われ、欧米の高血圧学会など、グローバルな学会活動にも協賛(写真=中)。グローバルに広がるオムロンのネットワークを活用し、海外展開も期待される(写真=右)
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