iPhoneユーザーだけの特典も――ドコモ新料金プランの診断を受けてみた(2/2 ページ)

» 2014年05月30日 13時00分 公開
[神尾寿,ITmedia]
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 筆者の家や仕事場にはWi-Fi環境があり、そこにいる時はLTEはまったく使っていない。専業主婦の妻や子どものiPhoneは、ほとんどの時間は自宅のWi-Fi環境で使われていたと考えていいだろう。

 さらにドコモは公衆無線LANの「docomo Wi-Fi」のサービス拡充に力を入れており、とりわけ2013年10月からSIM認証(EAP-SIM・EAP-AKA認証)が導入されたことで、外出先でのWi-Fiスポット利用が簡単・快適になった。docomo Wi-Fiのスポットエリアは15万カ所を超えており、しかもその多くがバックボーン回線に光ファイバーなど高速な固定回線を使った高品質なものだ。そのため以前に比べて積極的に公衆無線LANを使うようになっており、それがパケット利用量の節約に奏効していたようだ。

 そして、もう1つ。パケット利用量節約の効果が大きかったのが、「dビデオ」「dアニメ」などのコンテンツダウンロード機能である。一般的な動画サービスはストリーミング視聴が中心だが、dビデオ/dアニメは事前にコンテンツをダウンロードして本体内に保存することができる。映像コンテンツを自宅のWi-Fi環境やdocomo Wi-Fiのスポットエリアでまとめてダウンロードしておけば、映像のような大容量コンテンツでも、パケット利用量を抑えることができるのだ。

iPhoneユーザーだと、容量1Gバイトアップのボーナスも

 一方、パケあえる以外の部分による値下げ効果はどうだろうか。

 まず、音声定額サービスの「カケホーダイ」だが、筆者の場合、仕事で使っているメイン回線のiPhoneは、月々6,000円前後を通話料として使っている。さらに筆者は固定電話にはSkypeの国内無制限プラン(月額4.99ユーロ、およそ690円)も使っていたので、その分まで含めれば、かなり電話をかけていることになる。これが月額2,700円のカケホーダイですむのはかなり大きい。

 他方で、家族の分は家族間の通話がほとんどであるため、通話料が2,000円を超えることはなかったのだが、今後は通話が増える可能性もあるので全回線をカケホーダイ契約に変更。なお、「通話をまったくしない2台目利用のスマートフォンやタブレットでしたら、基本プランを月額1,700円のデータプランにすることで、さらに節約できます」(小島さん)とのこと。レアケースかもしれないが、スマホを2台以上使っている人は覚えておこう。

 割引サービスの部分では、小学6年生の息子が使っているiPhoneが「U-25応援割」の対象になり、月々500円の割引に加えて、ボーナスパケット1Gバイトが付くことに。さらに我が家はiPhoneを3台契約しているのだが、これが「iPhoneボーナスパケットキャンペーン」の対象になり、それぞれ1Gバイトのボーナスパケットが最大13カ月間付くことになった。これによりボーナスパケットは、月々4Gバイト(月額4,000円相当)になった。

iPhoneボーナスパケットキャンペーン 現在実施中の「iPhoneボーナスパケットキャンペーン」。ドコモのiPhoneユーザーであれば、無条件でシェアパックに1Gバイト(1000円相当)のボーナスパケットがもらえる。適用期間は最大13カ月

 これらのシミュレーションによると、筆者のケースでは家族全員で新料金プランに移行することで、“毎月の支払額は1万円ほど安くなる”という結果となった。しかも、すべてのスマホでカケホーダイによる完全音声定額が使えて、パケット利用量の上限は過去3カ月の利用平均の約2倍となる14Gバイトになる。実質的な使い勝手は、旧料金プラン以上で安くなることが分かった。

ドコモユーザーなら、料金シミュレーションを受ける価値あり

 今回の新料金プランは、「長期契約者優遇」と「家族契約優遇」「若年層優遇」をかなり明確に打ち出したため、それに該当しないユーザーは“自分にはあまり関係ないのではないか”と感じてしまうこともあるだろう。しかし、料金シミュレーションを受けて細かくコンサルティングをしてもらうと、意外と安くなったりお得になるケースは多そうだ。特にITmediaの読者であれば、パケあえるによるスマートフォン/タブレット複数台契約時のお得さや、iPhoneだけに設定されたボーナスパケットキャンペーンの効果は見逃せないポイントだろう。むろん、長期契約者や家族契約で回線数が多い場合は、さらに割引効果を積み上げることができる。

 ドコモショップでは新料金プランの啓蒙にかなり力を入れており、店頭での分かりやすい診断ツールも豊富に用意されている。ドコモユーザーであれば、6月1日の新料金プラン開始を前に、ドコモショップを訪れて料金シミュレーションを受けてみる価値は大いにあるだろう。

ドコモショップドコモショップ ドコモショップでは現在、新料金プランのキャンペーン中。順番待ちをする発券機では、わざわざ「プラン変更」の項目を作って料金診断を希望するお客様への対応体制を取っているという
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