OSはAscend G6がAndroid 4.3で、ほかはいずれもAndroid 4.4。細かいところでは、Ascend G620SがAndroid 4.4.4で、ほかはAndroid 4.4.2となっている。
価格は、ZTE Blade Vec 4GをSIMとセットで購入するケースが特に安い。2年以上使うのなら端末代が実質1万4160円(税別)となる「So-net モバイル LTE」が安く、2年縛りを避けたい人は、OCN モバイル ONEのSIMカード込みで2万2500円(税込)というのもインパクトが大きい。Ascend G620Sの正式な価格が発表されていないので何とも言えないが、SIM込みでもZTE Blade Vec 4Gが最安の可能性が高い。
ZenFone 5、Ascend G6、Ascend G620Sも2万円台なので(ZenFone 5の32Gバイト版とAscend G6は税込で3万円台)、コストパフォーマンスが高いといえる。ワンランク上のAscend P7はプラス1万円ほど高いが、スペックを考えれば妥当なところ。むしろ安い部類に入るだろう。3万4080円のLG G2 miniは、同スペックのスマホと比べると5000円ほど高いのが気になる。
サイズはAscend G6、Ascend P7、LG G2 miniが幅60ミリ台となっており、ほか3機種は70ミリを超えている。最も太いのは72.8ミリのZenFone 5だ。高さは129.6ミリのLG G2 miniが最もコンパクト。厚さは発表当時は「世界最薄」をうたっていただけあり、Ascend P7の6.5ミリがこの中では最薄だ。重さはAscend G6の115グラムが最も軽い。
OS | 価格(税別) | 幅 | 高さ | 奥行き | 重量 | |
---|---|---|---|---|---|---|
ZenFone 5 | Android 4.4.2 | 16Gバイト:2万6800円 32Gバイト:2万9800円※1 |
72.8 | 148.2 | 10.34 | 145グラム |
Ascend G6 | Android 4.3 | 2万9800円※1 | 65.3 | 131.2 | 7.85 | 115グラム |
Ascend P7 | Android 4.4.2 | 3万9800円※1 | 68.8 | 139.8 | 6.5 | 124グラム |
Ascend G620S | Android 4.4.4 | 2万2000円前後※3 | 72.1 | 142.9 | 8.5 | 160グラム |
LG G2 mini | Android 4.4.2 | 3万4080円※1 | 66 | 129.6 | 9.8 | 121グラム |
ZTE Blade Vec 4G | Android 4.4.2 | 2万833円※2 | 70.4 | 142.3 | 7.8 | 132グラム |
※価格は2014年11月25日時点。※1:ビックカメラ.com調べ。※2:OCN モバイル ONEのSIMカードのセット価格。※3予価。 |
ディスプレイは5型でフルHD(1080×1920ピクセル)のAscend P7が最もハイスペックだ。同じく5型のZenFone 5、Ascend G620S、ZTE Blade Vec 4Gの解像度はHD(720×1280ピクセル)だ。4.5型のAscend G6と4.7型のLG G2 miniの解像度はqHD(540×960ピクセル)で、最近のスマホとしてはやや物足りない。
6機種ともIPS方式の液晶を採用しており、視野角は広い。ただしAscend G620Sは今時のスマートフォンでは珍しく(?)、ガラスと液晶パネルの間に空気層があり、やや見栄えが悪いのが気になった。視野角も6機種の中で比べると狭いように感じる。
サイズ | 解像度 | 種類 | |
---|---|---|---|
ZenFone 5 | 5型 | 720×1280ピクセル | TFT液晶(IPS方式) |
Ascend G6 | 4.5型 | 540×960ピクセル | TFT液晶(IPS方式) |
Ascend P7 | 5型 | 1080×1920ピクセル | TFT液晶(IPS方式) |
Ascend G620S | 5型 | 720×1280ピクセル | TFT液晶(IPS方式) |
LG G2 mini | 4.7型 | 540×960ピクセル | TFT液晶(IPS方式) |
ZTE Blade Vec 4G | 5型 | 720×1280ピクセル | TFT液晶(IPS方式) |
プロセッサは、ZenFone 5、Ascend G6、LG G2 mini、ZTE Blade Vec 4GがQualcommのミドルレンジ製品「Snapdragon 400(MSM8926)」を、Ascend G620Sがそれより1世代新しく、64ビットの処理能力を持つ「Snapdragon 410(MSM8916)」を採用している。Ascend P7のみHiSilicon製のプロセッサを使っており、クロック周波数は6機種の中では最も高い1.8GHz。CPUのコア数は6機種とも4つ(クアッドコア)だ。メインメモリはZenFone 5とAscend P7のみが2Gバイトで、ほかは1Gバイト。負荷の高いアプリを使ったり、複数の作業を同時に行うときは、(スペック上は)Ascend P7が心強い。
内蔵ストレージはZenFone 5の32Gバイトが最も大きい(16Gバイトモデルと8Gバイトモデルもある)。また、ZenFone 5はこの中では唯一microSDXCをサポートしており、大容量のデータを扱う際に重宝する。一方、ZTE Blade Vec 4Gは外部メモリをサポートしていないので、内蔵の16Gバイトストレージでデータをやり繰りしないといけない。
6機種のバッテリー容量は2000mAh〜2500mAhで、Ascend P7の2500mAhが最も大きい。LG G2 miniは、この中では唯一バッテリーパックの交換が可能なので、予備バッテリーを使えて便利だ。充電はMicro USB端子経由のみで、6機種とも卓上ホルダは用意されていない。
プロセッサ | クロック周波数 | コア数 | メインメモリ | ストレージ | 外部メモリ | バッテリー容量 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ZenFone 5 | Qualcomm MSM8926 | 1.2GHz | 4 | 2Gバイト | 8/16/32Gバイト | microSDXC(最大64Gバイト) | 2110mAh(内蔵型) |
Ascend G6 | Qualcomm MSM8926 | 1.2GHz | 4 | 1Gバイト | 8Gバイト | microSDHC(最大32Gバイト) | 2000mAh(内蔵型) |
Ascend P7 | Hisilicon Krin910T | 1.8GHz | 4 | 2Gバイト | 16Gバイト | microSDHC(最大32Gバイト) | 2500mAh(内蔵型) |
Ascend G620S | Qualcomm MSM8916 | 1.2GHz | 4 | 1Gバイト | 8Gバイト | microSDHC(最大32Gバイト) | 2000mAh(内蔵型) |
LG G2 mini | Qualcomm MSM8926 | 1.2GHz | 4 | 1Gバイト | 8Gバイト | microSDHC(最大32Gバイト) | 2370mAh |
ZTE Blade Vec 4G | Qualcomm MSM8926 | 1.2GHz | 4 | 1Gバイト | 16Gバイト | − | 2300mAh(内蔵型) |
カメラの画質は別途比較するので、ここではスペックだけを並べておく。メインカメラの有効画素数はAscend P7の1300万画素が最も高く、ほかは800万画素で横並び。インカメラもAscend P7は800万というメインカメラ並みのカメラを積んでいる。次いでAscend G6のインカメラも500万画素と高い。フォトライトは5機種とも利用できる。
メインカメラ | インカメラ | フォトライト | |
---|---|---|---|
ZenFone 5 | 有効約800万画素CMOS | 有効約200万画素CMOS | ○ |
Ascend G6 | 有効約800万画素CMOS | 有効約500万画素CMOS | ○ |
Ascend P7 | 有効約1300万画素CMOS | 有効約800万画素CMOS | ○ |
Ascend G620S | 有効約800万画素CMOS | 有効約200万画素CMOS | ○ |
LG G2 mini | 有効約800万画素CMOS | 有効約130万画素CMOS | ○ |
ZTE Blade Vec 4G | 有効約800万画素CMOS | 有効約100万画素CMOS | ○ |
通信関連のスペックも確認しよう。6機種ともLTEは下り最大150Mbps、上り最大50Mbpsの通信が可能なCategory 4をサポートしている。なかでもZenFone 5はLTEとW-CDMAともに対応周波数帯が多いが、ドコモのSIMカードを挿して使う分には、ほかのモデルとそれほど大きな違いはない。一方、Ascend G6はLTEとW-CDMAともに800MHz帯をサポートしていないので、電波の届きにくい屋内で通話やデータ通信をするうえでやや不安が残る。
6機種とも、Bluetoothのバージョンは「4」、Wi-Fiは「IEEE802.11b/g/n」をサポート。テザリングも利用でき、ZenFone 5は最大5台、ほかは最大8台と接続できる。Android Beamでのデータ交換や一部の電子マネーサービスに使えるNFCは、Ascend G6、Ascend P7、LG G2 miniが対応しているが、モバイルSuicaや楽天Edyなどが使えるFeliCaは、6機種とも対応していない。
ほかに、日本仕様としておなじみの防水・防じん、ワンセグ/フルセグ、赤外線通信も、6機種ともサポートしていない。価格が安い分、機能面ではある程度の割り切りが必要となる。このあたりが、キャリアが販売する“割高なスマホ”との差分の1つになる。
最大通信速度 | LTE | W-CDMA | Bluetooth | Wi-Fi | テザリング | NFC | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ZenFone 5 | 下り150Mbps/上り50Mbps | 2100/1800/2600/ 900/800MHz |
2100/1900/850/ 800/900MHz |
V4.0 | IEEE802.11b/g/n | 最大5台 | − |
Ascend G6 | 下り150Mbps/上り50Mbps | 2100/1800MHz | 2100/850MHz | V4.0 | IEEE802.11b/g/n | 最大8台 | ○ |
Ascend P7 | 下り150Mbps/上り50Mbps | 2100/1800/900MHz | 2100/850/900MHz | V4.0 | IEEE802.11b/g/n | 最大8台 | ○ |
Ascend G620S | 下り150Mbps/上り50Mbps | 2100/1800/2600/800MHz | 2100/800/900MHz | V4.0 | IEEE802.11b/g/n | 最大8台 | − |
LG G2 mini | 下り150Mbps/上り50Mbps | 2100/1800/800MHz | 2100/800MHz | V4.0 | IEEE802.11b/g/n | 最大8台 | ○ |
ZTE Blade Vec 4G | 下り150Mbps/上り50Mbps | 2100/1800/800MHz | 2100/800MHz | V4.0 | IEEE802.11b/g/n | 最大8台 | − |
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