コラム
» 2015年12月30日 06時00分 UPDATE

ITmediaスタッフが選ぶ、2015年の“注目端末&トピック”(ライター島編):「iPhone 6s」の性能を使いきる「アイドルマスター」の3DCGに衝撃

2015年を振り返るにあたって「iPhone 6s」と「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」は外せない。その流れで気になるのが、2016年はハイエンドスマホがシェアを落とすのではないかという点だ。

[島徹,ITmedia]

最新スマホで動く、3Dグラフィックのゲームが充実

 2015年9月10日、Appleから「iPhone 6s」が華々しく発表されたのと同時に、App StoreではiOS版の「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ(以下デレステ)」の配信が開始された。2015年を振り返るにあたって、この2つはかなり象徴的な製品といえる。

デレステ Appleの「iPhone 6s」と、バンダイナムコエンターテインメントの「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」

 iPhone 6sは、Androidの一部ハイエンドに見られたチップセットの発熱の問題もなく、2015年もお勧めできる高性能スマホの一角だ。製品からチップセット、OSまでコントロールできる同社の強みといっていいだろう。SIMロック解除に対応したという話題性もある。

 デレステを挙げた理由は2つある。1つが、高品質な3Dグラフィックのリズムゲームで、高画質設定で快適に遊ぶには最新のiPhone 6sやAndroidスマホが必須な点。もう1つが、4年前に開始したソーシャルゲーム「アイドルマスター シンデレラガールズ」の売り上げやメディア展開の実績から、一定の成功を前提に開発されたゲームアプリという点だ。その結果は、決算やセールスランキングはもちろん、年末年始のテレビCMにSMAPの中居正広さんを起用するサプライズからも明らかだ。

 2015年のスマホ向けゲームは、デレステの3Dグラフィックとまでは行かなくとも、アプリの表現力を活用した美麗なアニメーションを楽しめるタイトルが増えた。スマホ向けゲームの競争上アプリの表現力が必要になった結果、メーカーが「数打てば当たる」から、少数タイトルを「絶対に当てる」という姿勢に変化しつつあることも影響している。結果、高品質なゲームタイトルが増え、ユーザーは緩やかながらも高性能なスマホが欲しくなる連鎖が生まれつつある。ここまではかなり幸せな流れといっていいだろう。

2016年、ハイエンドスマホはどう生き残る?

 この年末、総務省は「スマートフォンの料金負担の軽減及び端末販売の適正化に関する取組方針」を策定した。この中にはスマートフォン価格の割引に相当する「端末購入補助」の見直しも入っており、来春にはMNP(番号ポータビリティ)を中心に実質0円や一括0円といった値付けは難しくなるとみられる。

 特に、iPhoneシリーズは本体価格9万円前後からの製品だが、他機種と比べてMNPだけでなく機種変更でも割引額が多く、実質価格が安いのも人気の一因だ。だが、この割引価格までもが問題になれば、iPhoneの実質価格が高くなりシェアを落とす可能性もある。もしそうなれば、ドコモの「AQUOS EVER SH-04G」やauの「DIGNO rafre KYV36」、Y!mobileの「LUMIERE 503HW」など、本体価格が5万円前後のローエンド製品がシェアを伸ばすことになるだろう。格安SIMの格安スマホも加えるとかなりの変化になる。

DIGNO rafre KYV36 「DIGNO rafre KYV36」
LUMIERE 503HW 「LUMIERE 503HW」

 「ネットだけならこれで十分」――。低価格PCの売り文句で、最近では格安スマホでも聞かれる言葉だ。今後、通信事業者のスマートフォン売り場でもこの売り文句が増えるかもしれない。ただ、ローエンドのシェアが増えると、スマホの性能だけでなく、その上で動くアプリの進化も鈍化しかねない懸念はある。

 2016年のハイエンドスマートフォンは、購入する価値をより明確に伝えることが重要になるだろう。デザインや素材感、カメラや動画再生などの機能はもちろん、これまでハイエンド中心で性能を意識してこなかったユーザーに対して、ブランドの立ち位置や性能の違いを広める活動、ゲーミングPCに見られるような「デレステ推奨」や「Ingress推奨」など購入目的に直結したプロモーションまで、さまざまな取り組みを期待したい。

 あとハイエンドに期待しているのは、Windows 10 Mobileの「Continuum」のような機能だ。これは、今後登場するハイエンドのWindows 10 Mobile端末に搭載される、外部ディスプレイやマウス、キーボードをつなぐことでPCのように活用できる機能だ。なかでも、6型クラスの大画面スマホにキーボードを接続し、クラウドストレージで作業するスタイルに期待している。従来のタブレットやスマホでも実現できる内容だが、6型クラスの大画面スマホが登場し、クラウドストレージやアプリが充実した今こそ再度注目したい。

photo Windows 10 Mobileの「Continuum」
photo 6型クラスになると、ちょっとしたPC風作業もやりやすくなる

 本音を言えば、以前ドコモからでた「Windows 7 ケータイ F-07C」のように、Atom採用でWindows 10が動くぶっとんだ製品が出てほしいのですけどねー(海外のタブレットには近い製品がありますが……)。

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