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» 2016年02月02日 06時00分 UPDATE

通信速度定点観測:Wonderlink LTE Fが好調、So-net モバイル LTEも底堅い――「格安SIM」16サービスの実効速度を比較(ドコモ回線1月編) (1/2)

格安SIMを選ぶうえで料金と並んで重要な「通信速度」。2015年7月から続けている本企画では主要な格安SIMサービスの通信速度を月に1回、横並びで比較する。2016年最初となる1月のドコモ回線を使ったサービスの測定結果を紹介しよう。

[小林誠,ITmedia]

 MVNOが提供している「格安SIM」を選ぶうえで、料金はもちろんだが、「通信速度」も重要な決め手になる。料金は各社のWebサイトやカタログに表示されていて比較しやすいが、通信速度は各社一律「下り最大150Mbps」「下り最大225Mbps」などと表記されており、実際のところどれだけの速度が出るのかが分からない。

 そこで、2015年7月から各社が提供している格安SIMの“実効速度”を毎月調査し、その結果を横並びで紹介している。今回は2016年1月編として、ドコモ系MVNOの通信速度をリポートしたい。au系MVNOについても同時に調査したので、別途記事化する。本企画がMVNOサービスを選択する際の一助になると幸いだ。

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通信速度の調査方法

 今回、テストを行ったのは以下の17サービスだ。

  • IIJmio
  • OCN モバイル ONE
  • BIGLOBE LTE・3G
  • b-mobile(おかわりSIM)
  • So-net モバイル LTE
  • 楽天モバイル
  • NifMo
  • ぷららモバイルLTE(7GBプラン)
  • ワイヤレスゲート
  • FREETEL SIM
  • DMM mobile
  • U-mobile(LTE使い放題)
  • Wonderlink(LTE Iシリーズ)
  • Wonderlink(LTE Fシリーズ)
  • mineo(Dプラン)
  • DTI SIM
  • ドコモ(mopera U)

 本家ドコモのサービスであるmopera Uを除くと、MVNOのサービスは計16。今回は「楽天モバイル」のSIMを新しいものに変更した。2016年10月6日以降に申し込んだユーザーと同じAPN「rmobile.jp」となっている。この変更で速度がどう変わるのかも興味深いところだ。

 なお、いずれのSIMも下り最大150Mbpsまたは225MbpsのLTEサービスに対応したものを使っている。

 調査条件は以下の通り。

  • 計測端末:ZenFone 2×2台
  • 計測アプリ:RBB TODAY SPEEDTEST
  • 計測時間帯:平日午前(8時50分〜)、午後(12時20分〜)、夕方(18時〜)の3時間帯
  • 計測場所:JR横浜駅西口(午前、午後、夕方)、東京都港区のアイティメディア社内(午後のみ)
  • 計測回数:各時間帯・場所で1サービス、上下3回ずつ(平均値を掲載)

 各サービスの測定を開始した時刻は、以降の各時間帯の表を見てほしい。通信測定のエラー、明らかにありえない速度(理論値超え)が表示された場合は再測定とした。

 人力のテストなので、全てのサービスを同時に測定しているわけではないことはご理解いただきたい。またau回線の記事でも触れるが、測定の前半はauのMVNOも同時に計測しているため3台同時の測定となり、前半のサービスは測定を始めるまでの準備に時間がかかっている。

 本企画で紹介する通信速度は、時間帯や場所によって大きく変化するので、記事で紹介されている数値を100%うのみにせず、あくまで参考値としてご覧いただきたい。

平日午前はSo-net モバイル LTEが上下ともに最速!

 今回の測定は1月22日(金)にJR横浜駅西口前、1月25日(月)に東京都港区のアイティメディア社内で行った。まずは横浜駅での午前中の測定結果をお伝えする。

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 当日は晴れ。冷たい風が吹いているものの強くはない。この日はこれまでのテスト日と比べると周囲に人が多い印象。普段は出社時刻であろう9時には静かになるが、特にイベントがあるわけでもないのに周囲に人が多い。

 そんな周辺環境が影響したのか、1月は下り20Mbpsを超えるサービスはなかった。11月→12月→1月と、少しずつだが全体的に通信速度が落ちている印象を受ける。

 そんな中、下り平均19Mbpsを出したのが「So-net モバイル LTE」。もともと朝に強い印象を受けていたが、ついにトップに立った。しかも上りも平均11Mbps超え。完勝である。

 続くのが「FREETEL SIM」で17Mbps。このサービスも速度では毎月上位。今回も強い。さらに「DMM mobile」の15Mbps、「NifMo」の13Mbpsが続き、「mineo」(Dプラン)、「BIGLOBE LTE・3G」もあわせて10Mbps以上は計6サービスとなった。新APNの楽天モバイルは下り平均9.99Mbpsとまずまず。楽天モバイルは上りの平均速度で10.11Mbpsになり3位と上々だ。

 一方、毎回強いドコモ本家の「mopera U」は下り平均9Mbps台、同じく強い印象のある「Wonderlink」の2サービスも8M、9Mbps台と悪くはないのだが、12月までと比べると伸び悩んでいる印象。特にLTE Fは下り平均10Mbps以上をよく出していたので、おや? と感じたが、実用上は問題ないだろう。

 さらに下りは振るわないものの、上り平均10.27Mbpsで上り2位となっている「DTI SIM」も、好成績を出し続けている。

 ワーストを見ると、こちらもおなじみになってしまった「ぷららモバイルLTE」が下り平均1.23Mbps。比較的ネットワークが空いているとされる午前中にこの結果なのはつらい。12月に「心配」と述べた「OCN モバイル ONE」「U-mobile」(LTE使い放題)は若干持ち直したものの、まだまだ不安。ただし上りの速度はそこそこ出ている。

 上下ともに2Mbps台のワイヤレスゲートは、これで平常運転。毎月読んでいる方ならご存じの通り、「ワイヤレスゲート」はいつも3Mbps前後なのだ。もっとも最近は3Mbpsを超えなくなり、「常に2Mbps台」と書いた方がよいだろうか。いずれにしろ、ワイヤレスゲートは常に2〜3Mbpsの速度で安定している。

JR横浜駅西口での測定結果(午前)
計測開始時刻 下り平均(Mbps) 上り平均(Mbps)
IIJmio 8:51 4.42 8.06
OCNモバイルONE 8:51 4.99 7.16
BIGLOBE LTE・3G 8:56 10.98 6.58
b-mobile(おかわりSIM) 8:56 5.93 5.24
So-net モバイルLTE 9:02 19.05 11.49
楽天モバイル 9:02 9.99 10.11
NifMo 9:05 13.33 9.36
ぷららモバイルLTE 9:05 1.23 9.06
ワイヤレスゲート 9:08 2.39 2.58
FREETEL SIM 9:08 17.72 9.52
DMM mobile 9:10 15.83 6.77
U-mobile(LTE使い放題) 9:10 3.39 6.94
Wonderlink(LTE I) 9:12 8.04 8.99
Wonderlink(LTE F) 9:19 9.8 8.93
mineo(Dプラン) 9:19 12.28 7.31
DTI SIM 9:22 6.83 10.27
ドコモ(mopera U) 9:12 9.14 6.04

平日午後はFREETEL SIMとDTI SIMが速い

 午後になり、やはり横浜駅周辺は人が多い印象を受ける。冷たい風は吹いているものの、強くはないので外出しやすいのだろうか。ランチタイムだけに、外に出る人が多いとトラフィックも増えると予想しているのだが。

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 毎度のことだが、やはりランチタイムは通信速度が大幅に落ちる。ただし筆者の予想に反し、17サービス中10サービスが下り平均0Mbps台。12月は12サービスが0Mbps台だったので若干改善した。

 トップもドコモ本家のmopera Uが下り平均19.62Mbpsと好調だ。これが本来の実力だろう。続くのがこちらも本領発揮でWonderlink LTE Fが下り平均12Mbps。朝にイマイチだった2サービスが復活した。

 しかし下り平均10Mbps以上はこの2サービスだけ。3位のDTI SIMは、下り平均3.94Mbpsにまで下がる。速度は違うがこの上位3サービスは12月と同じだ。

 下り平均2Mbps台にワイヤレスゲート、FREETEL SIM、U-mobile(LTE使い放題)。そしてギリギリ1Mbps台で耐えたのがSo-net モバイル LTEの下り平均1.69Mbps。ただしSo-net モバイル LTEは上り平均でトップの11.69Mbpsだった。

 あとの10サービスは下り平均0Mbps台となり、YouTubeのような動画はもちろん、ブラウザを使っていても、体感的にかなり遅く感じられるだろう。

 一方、上りの通信速度を見ると、どのサービスも好調で、So-net モバイル LTE以外にも、BIGLOBE LTE・3G、「b-mobile」(おかわりSIM)が下りは0Mbps台ながら、上りでは11Mbpsだった。

 他のサービスも上り平均は6〜9Mbps台となっている。毎度のことだが混雑時はアップロード中心の使い方が良さそうだ。上りの速度でワーストだったワイヤレスゲートは平均2.81Mbpsだが、ある意味で平常運転といえる。

JR横浜駅西口での測定結果(午後)
計測開始時刻 下り平均(Mbps) 上り平均(Mbps)
IIJmio 12:25 0.78 6.99
OCNモバイルONE 12:25 0.36 7.4
BIGLOBE LTE・3G 12:29 0.88 11.33
b-mobile(おかわりSIM) 12:29 0.82 11
So-net モバイルLTE 12:35 1.69 11.69
楽天モバイル 12:35 0.89 9.25
NifMo 12:40 0.37 9.53
ぷららモバイルLTE 12:40 0.43 8.1
ワイヤレスゲート 12:43 2.45 2.81
FREETEL SIM 12:43 2.52 9.47
DMM mobile 12:46 0.87 6.29
U-mobile(LTE使い放題) 12:46 2.62 8.1
Wonderlink(LTE I) 12:48 0.8 7.22
Wonderlink(LTE F) 12:51 12.01 7.38
mineo(Dプラン) 12:51 0.75 6.21
DTI SIM 12:54 3.94 9.37
ドコモ(mopera U) 12:48 19.62 8.2

平日夕方はWonderlink(LTE F)がトップも、下り平均5Mbps台

 12月の夕方はクリスマス前、年末ということもあり、待ち合わせ客で混雑していたが、1月はさほどでもなかった。むしろ帰宅する通行人の列は大きいものの、寒いせいか、待ち合わせ客は普段よりも少ない。

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 ネットワークも若干空きがあるのか、下り平均0Mbps台は2サービスのみ。それでも最高速度は伸び悩んでおり、トップはWonderlink(LTE F)の下り平均5.56Mbps。12月も遅かったもののトップは8Mbpsだったので、かなり見劣りする。ただしWonderlink(LTE F)は上り平均も6.97Mbpsで上りの速度は2位だった。

 下り平均3Mbps以上にIIJ mio、NifMo、FREETEL SIM、ドコモ本家のmopera Uと4サービスが並び、さらに下り平均2Mbps台に楽天モバイル、ワイヤレスゲート、DMM mobile、Wonderlink(LTE I)、DTI SIMの5サービスが入った。特にDTI SIMは上り平均ではトップの7Mbps台と目を引く。

 下りの速度でワーストワン・ツーとなったのは、ともに0Mbps台のぷららモバイルLTEとOCN モバイル ONE。上りの速度はそこそこなのが救いだが、この2サービスは最近の測定でワーストになることが多いので心配だ。

JR横浜駅西口での測定結果(夕方)
計測開始時刻 下り平均(Mbps) 上り平均(Mbps)
IIJmio 18:03 3.08 4.8
OCNモバイルONE 18:03 0.82 4.95
BIGLOBE LTE・3G 18:07 1.1 5.72
b-mobile(おかわりSIM) 18:07 1.65 6.13
So-net モバイルLTE 18:12 1.77 4.26
楽天モバイル 18:12 2.25 4.1
NifMo 18:16 3.33 6.85
ぷららモバイルLTE 18:16 0.54 5.45
ワイヤレスゲート 18:18 2.17 2.56
FREETEL SIM 18:18 3.8 4.26
DMM mobile 18:21 2.61 5.53
U-mobile(LTE使い放題) 18:21 1.03 5.27
Wonderlink(LTE I) 18:24 2.31 4.59
Wonderlink(LTE F) 18:28 5.56 6.97
mineo(Dプラン) 18:28 1.03 5.31
DTI SIM 18:30 2.85 7.38
ドコモ(mopera U) 18:24 3.66 4.44

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