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» 2016年06月06日 21時10分 UPDATE

格安SIM Q&A(番外編):SIMフリースマホにキャリアの既存SIMを挿して使える?

大手キャリアのスマホが高すぎて買えません……。そこで、値段も手頃なSIMロックフリーのスマートフォンを買おうと思っているのですが、今使っているSIMカードを挿して使えるものなのでしょうか。

[井上翔,ITmedia]

質問

 現在、大手キャリアのスマートフォンを使っています。ちょっと調子が悪いので、買い換えを検討しているのですが、本体が高すぎて困っています。そこで、家電量販店やWeb通販で売っている、手頃な価格のSIMロックフリースマートフォンの購入を検討しているのですが、今のスマホで使っているSIMカードをそのまま挿して使えるのでしょうか?

(記事中の価格は全て税別)

回答

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SIMカードのサイズと周波数帯(Band)が一致すれば使えます。ただし、キャリアによっては注意が必要です。
(ITmedia Mobile編集部 井上)


 大手キャリアを経由せず、家電量販店やWeb通販で購入できる「SIMロックフリースマートフォン」。端末価格の安さから、現在使っている携帯電話・スマホの買い換え対象として検討している人も少なくありません。

 SIMロックフリースマホは、MVNO(仮想移動体通信事業者)が提供するいわゆる「格安SIM」に乗り換える際に購入するケースが多いですが、質問者のように既存の「大手キャリアのSIMカードをSIMロックフリースマホで使いたい」というニーズも確実に存在します。

 結論から言うと、SIMカードのサイズと周波数帯(Band)が一致すれば、現在のSIMカードをそのまま使えるケースが多いですが、利用中のキャリアによっては注意が必要です。キャリア別に状況を確認してみましょう。

 なお、大手キャリア回線を新規契約してSIMロックフリースマホを使う場合は、以前のQ&A「大手キャリアでSIMカードだけの契約はできませんか?」も合わせて読んでください。

NTTドコモ:SIMロックフリースマホとの親和性は高い

 NTTドコモでは、通信ネットワークの構築に以下の周波数帯を利用しています(太字が主とする周波数帯)。

  • LTE(FD-LTE):Band 1(2.0GHz帯)、3(1.7GHz帯)、19(800MHz帯)、21(1.5GHz帯)、28(700MHz帯)
  • 3G(W-CDMA):Band 1(2.0GHz帯)、6および19(800MHz帯)

 上記の通信規格・周波数帯に対応しているスマホなら、ドコモで使うことができます。ネット接続サービスはドコモ純正の「spモード」「mopera U」のほか、他社ISPを利用できます。SIMカード(ドコモUIMカード)のサイズが端末とは異なる場合、ドコモショップにおいて2000円の手数料を支払うことで交換できます。また、FOMA(3G)からXi(LTE)への契約変更を行う場合は3000円の手数料がかかります(※)。

※SIMカードの交換を同時に行う場合、SIMカードの交換手数料は免除となる。なお、使っているSIMカードが「FOMAカード(3G専用)」である場合、Xiへの契約変更時に新しいSIMカードと交換される

 日本国内のSIMロックフリースマホの多くは、ドコモの通信規格・周波数帯に最適化されています。また、ごく最近の端末ではmopera UだけではなくspモードのAPN(接続先情報)をプリセットしてあることもあります。

 そのような状況もあってか、ドコモでは「他社製品のケータイなどをご利用されるお客様へ」というSIMロックフリースマホ利用者向けの総合案内サイトを設けています。ある意味で、一番SIMロックフリースマホにフレンドリーな大手キャリアなのかもしれません。

ドコモの「他社製品のケータイなどをご利用されるお客様へ」サイト ドコモではSIMロックフリースマホなどを対象にした「他社製品のケータイなどをご利用されるお客様へ」という特設サイトを設置している

au:SIMロックフリースマホに一番“厳しい”かも

 KDDIと沖縄セルラー電話(以下まとめて「au」)では、通信ネットワークの構築に以下の周波数帯を利用しています(太字が主とする周波数帯)。

  • LTE(FD-LTE):Band 1(2.0GHz帯)、11(1.5GHz帯)、18および26(800MHz帯)、28(700MHz帯)
  • WiMAX 2+(TD-LTE互換):Band 41(2.5GHz帯)
  • 3G(CDMA 2000)800MHz帯、2.0GHz帯

 上記の通信規格・周波数帯に対応しているスマホなら、auで使うことができる……はずなのですが、注意すべき事項があります。

 まず、au 4G LTEスマホには「LTE」と「VoLTE」の2つの契約区分があります。LTE契約では、音声通話やLTE圏外での通信に3Gを利用します。一方、VoLTE契約では音声通話を含む全ての通信をLTEで行い、3G通信は一切できません。LTE契約は黒色、VoLTE契約は銀色のSIMカード(au ICカード)が発行されます。

 SIMロックフリースマホでauの音声通話を利用する場合、LTE契約で3G通信対応の機種を使うか、VoLTE契約でau VoLTE対応の機種を使う必要があります。

 しかし、auの3G通信に対応するSIMロックフリースマホは「KC-01」(京セラ)、「G3 Beat」(LGエレクトロニクス)、「Mode 1」(ピーアップ)と、iPhoneのみ。翻ってau VoLTE対応の機種を見てみても、「arrows M02」(富士通コネクテッドテクノロジーズ)とiPhoneしかありません。要するに、音声通話をする前提で考えると選択肢が非常に少ないのです。

 また、「僕(私)は電話しないから、通話非対応でも大丈夫!」……かというとそうでもありません。実は、auネットワークでの動作を保証しているSIMロックフリースマホはまだそれほど多くはありません。au 4G LTEのBand 1を利用する際に、PHSの電波との干渉を回避する措置を端末側で取る必要があるからです。

 メーカー・機種によっては仕様書やカタログに「auネットワーク非対応」を明記している場合もある一方、はっきりとは書いていないこともあります。仕様書・カタログを見てもauネットワークへの対応が判然としない場合は、メーカーに問い合わせてみましょう。

FREETELのau対応状況 FREETEL(プラスワン・マーケティング)の端末は、全てauネットワーク非対応となっている(2016年6月6日現在)

 端末にまつわる問題をクリアできれば、au契約でSIMロックフリースマホ利用に大きく近づく……かと思いきや、まだ気を付けないといけない点があります。

 iPhone以外でネット接続する場合、「LTE NET for DATA」(月額500円)を契約する必要があります。これは、通常のスマホ用の「LTE NET」(月額300円)とは別のサービスです。ちなみに、SIMロックフリーのiPhoneではどちらを契約してもネット接続可能ですが、LTE NET for DATAを利用する場合は別途APNプロファイルをインストールする必要があります。

 SIMカードのサイズが端末とは異なる場合、auショップにおいて2000円の手数料を支払うことで交換できます。また、端末利用に当たって契約変更も必要な場合(LTE契約とVoLTE契約の相互変更を含む)は、3000円の手数料がかかります(※)。

※SIMカードの交換を同時に行う場合、SIMカードの交換手数料は免除となる

ソフトバンク:SIMカード交換が必須の場合もあり

 ソフトバンクでは、通信ネットワークの構築に以下の周波数帯を利用しています(太字が主とする周波数帯)

  • LTE(FD-LTE):Band 1(2.0GHz帯)、3(1.7GHz帯)、8(900MHz帯)
  • AXGP(TD-LTE互換):Band 41(2.5GHz帯)
  • 3G(W-CDMA):Band 1(2.0GHz帯)、8(900MHz帯)、9(1.7GHz帯、終息予定)、11(1.5GHz帯、終息予定)

 上記の通信規格・周波数帯に対応しているスマホなら、ソフトバンクで使うことができます。ただし、注意点がいくつかあります。

 まず、ソフトバンクでは端末の種別によって異なるSIMカード(USIMカード)が用意されていることです。大ざっぱに分けると以下のSIMカードがあります。

  • iPhone用(SIMロックフリーiPhoneを含む)
  • Android用(NFC対応機種)
  • Android用(NFC非対応機種)
  • SIMロックフリー端末用(iPhoneを除く)

 端末種別が一致する場合は、そのまま差し替えて使うことができます。同じ端末種別でSIMカードのサイズが異なる場合は、ソフトバンクショップで交換してもらえます。端末種別が異なる場合は、たとえSIMカードのサイズが一致していてもソフトバンクショップにおいて契約変更とSIMカードの交換が必要です。

 例えば、iPhoneユーザーがSIMロックフリーの「iPhone SE」を使う場合は、iPhone 6/6 Plus以降用のNano SIMカードであれば無条件で差し替えできます。同じサイズであるiPhone 5/5s/5c用のNano SIMも一応動作はしますが、ソフトバンクからの保証対象外となります。一方、ソフトバンクのAndroidユーザーがSIMロックフリーのAndroidスマホを使う場合は、SIMロックフリー端末用のSIMカードに交換する必要があります。

 SIMカードのサイズ変更(再発行)と契約変更の手数料は、いずれも3000円です(※)。端末種別をする場合、変更先によってはプランやオプションの指定があります。注意しましょう。

※契約変更に伴うSIMカードの再発行手数料は免除となる

 ネット接続サービスは「S!ベーシックパック」(月額300円)に内包されています。iPhone以外のスマホ(SIMロックフリー端末用SIMカード)の場合、別途「アクセスインターネットプラス」という接続サービスのAPNを設定する必要があります。設定は「他社が販売する携帯電話をソフトバンクで利用する」に記載されています。

アクセスインターネットプラス SIMロックフリー端末用のSIMカードで利用する「アクセスインターネットプラス」。APNも公開されているので設定しやすい

Y!mobile:「スマホプラン」「シェアプラン」契約なら問題なし

 Y!mobileは、ソフトバンクと通信ネットワークを統合しているため、ソフトバンクの通信規格・周波数帯に対応しているSIMロックフリースマホを使うことができます。

 現行の「スマホプラン」を契約していれば、SIMカードを入れれば音声通話はすぐできます。また、このプランと「シェアプラン」では、ネット接続が標準で付帯するので、APNの設定(iPhoneの場合はAPNプロファイルのインストール)をすることでネットにもつながります。スマホが対応していれば、MMSの送受信も可能です。端末のSIMカードサイズが異なる場合は、3000円の手数料で交換(再発行)できます。

 Y!mobileでは「他社が販売する携帯電話をワイモバイルで利用する」において、接続実績のあるSIMロックフリースマホを公表しています。この点では、ドコモ以上にSIMロックフリースマホに熱心です。

接続実績を公表 Y!mobileでは、SIMロックフリースマホの接続実績を公開している

このコーナーについて

「格安SIM Q&A」では、読者の皆様から格安SIMにまつわる質問を受け付けています。「そもそも格安SIMとは?」という初歩的な質問から、「あのサービスの使い勝手はどうなのか」という突っ込んだ質問まで、何でもOKです。編集部で可能な限りお答えします。皆さんのご質問をお待ちしています!


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