9月16日の「iPhone 7」と「iPhone 7 Plus」の発売に合わせ、NTTドコモが都内のドコモラウンジでセレモニーを開催。吉澤和弘社長が、ドコモでiPhone 7を使うことのメリットを説明した。
吉澤氏は、ドコモ版iPhone 7の強みとして「日本最速LTE」に対応したことを第一に挙げる。2GHz帯、1.7GHz帯、800MHz帯という3つの周波数帯を束ねたキャリアアグリゲーション(3CA)により、理論値で下り最大375Mbpsの速度を実現。これに新たにiPhone 7/7 Plusも対応した。
375Mbpsは東名阪の一部のエリアに限られるが、2GHz帯、1.5GHz帯、800MHz帯の周波数帯を束ねた下り最大337.5Mbpsのエリアを合わせると、東名阪の約360都市が対応する。また東京の山手線全駅での実効速度は、2015年から約3倍に向上したという。
さらに、iPhone 7/7 Plusは日本のみで使われている1.5GHz帯もサポートし、利用できる周波数帯が拡大。吉澤氏は「通信速度の向上と対応周波数帯の追加で、よりいっそう快適にiPhoneをお使いいただける」とアピールする。
また吉澤氏は、サービス面の大きなトピックとして、10月の開始を予定している「Apple Pay」の決済プラットフォームにドコモの「iD」が採用されたことを挙げる。iDはdカードのほか、ソフトバンクカード、イオンカード、三井住友カードとも連携できるので、これらのカードを所有していれば、auとソフトバンクのユーザーでも使えるが、「dカード」と組み合わせて使えるのはドコモだけ。
「dカードもサービス開始当初から対応し、簡単な設定をするだけで、iDが使えるお店で支払える。もちろんdポイントもたまる。ぜひドコモのdカードでお使いいただければと思う」と吉澤氏はプッシュした。
ソフトバンクの「ギガモンスター」とauの「スーパーデジラ」に対抗し、ドコモも大容量のデータ通信サービス「ウルトラパック」を提供。単身者用の20GBと30GBのパックに加え、家族で通信量を分け合える50GBと100GBのシェアパックも用意した。吉澤氏は「データ量を気にせず、たっぷりiPhone 7を楽しみたい人に、ぜひご利用いただければと思う」と話した。
吉澤氏はあらためて「日本最速のネットワークで、Apple Payをdカードで利用してほしい。最高の端末を快適、お得に利用できるのはドコモだと考えている」と強調した。
セレモニーには、ドコモのCMに出演している綾野剛さんと、dポイントのCMに出演している中条あゆみさんも登場。綾野さんはドコモのiPhone 7について「携帯端末で動画を見ることが多いので、日本最速のネットワークを活用できることが楽しみで仕方ない」とコメント。カラーはジェットブラックが気になっているとのこと。
中条さんは防水性能を歓迎。「料理、洗い物をしながらでもケータイを見られるのはうれしい」とコメントした。カラーは「女性としてローズゴールドが気になる」とのこと。
セレモニー後の囲み取材で、吉澤氏は「予約数はiPhone 6sよりも多く過去最高」と説明。特にジェットブラックが人気で、ドコモによると、iPhone 7 Plusは全色在庫がなく、iPhone 7もジェットブラックは在庫がなく、その他の色が店舗によってあるかもしれない、という状況とのこと。吉澤氏は「iPhone 7は日本にチューニングされている。ネットワーク、Apple Pay、防水への期待が非常に高いので、販売につながるのかなと思う」と期待を寄せた。
ウルトラパックの収益に与える影響については「旧プランからのシフトでアップセールもあるので、収益に与える影響はそれほど大きくない」とした。実質0円が禁止され、iPhoneをはじめ大幅な割引が難しくなっているが、吉澤氏は「販売数が対前年で落ち込んでいるわけではないので、ギャップはない」と影響が少ないことを強調した。
ドコモラウンジに併設されているドコモショップ丸の内店に並んでいるのは4人ほどで、例年ほどの行列はできていなかった。また2015年は購入者とカウントダウンを行ったが、今回はなし。一般ユーザーとの“触れ合い”をなくした理由について吉澤氏は「予約で対応できているので、朝早くから並んでいただく必要がなくなった」と説明する。
3キャリアの中ではドコモだけが「Apple Watch」を取り扱っていない。吉澤氏は「現状は取り扱う予定はないが、お客さんの要望もあると思うので、どうするかは検討したい」と述べるにとどめた。
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