インタビュー
» 2017年01月31日 12時00分 UPDATE

SIMロックフリースマホメーカーに聞く:「おサイフケータイは必須」「VoLTEにも対応する」――ファーウェイ呉波氏に聞く、2017年の端末戦略 (1/3)

2016年は、HuaweiがSIMフリースマートフォン市場で、大きく飛躍した1年だった。フラグシップのP9やMate 9に加え、コスパに優れたhonor 8やP9 liteも投入し、人気を集めた。Huaweiは2016年をどう評価し、2017年はどのように取り組んでいくのか?

[石野純也,ITmedia]

 2016年は、HuaweiがSIMフリースマートフォン市場で、大きく飛躍した1年だった。6月には、デュアルカメラを搭載したフラグシップモデルの「P9」と、その廉価版である「P9 lite」を発売。MVNOでは楽天モバイルの独占提供となった「honor 8」もコストパフォーマンスの高さから話題を集めた。12月には大画面スマートフォンとしてのフラグシップモデル「Mate 9」を発売し、一時は品薄状態になったほどだ。

 話題性だけでなく、実際のシェアにも結果が表れている。BCNの調査では、SIMロックフリースマートフォンメーカーとして2016年で年間第2位の販売数となり、キャリアに供給する端末も含んだスマートフォン全体のシェアは、12月の月次データで3位に上りつめた。ITmediaの主催する「スマートフォン・オブ・ザ・イヤー」でも、ダントツの得点で、2016年の1位に輝いている。まさに、順風満帆の1年だったといっても過言ではないだろう。

Huawei 日本でも大きな支持を集めた「HUAWEI P9」

 では、Huawei自身は2016年の成果をどのように評価しているのか。その上で、2017年はスマートフォンに対してどう取り組んでいくのか、ファーウェイ・ジャパンのデバイスプレジデント(端末部門社長)、呉波(ゴ・ハ)氏に聞いた。

SIMフリー市場で満足のいく成果をあげられた

――(聞き手:石野純也) 2016年は国内外ともに、好調な1年だったと思います。あらためて、2016年の成果を振り返っていただけないでしょうか。

呉氏 2016年に関しては、SIMフリー市場で比較的満足のいく成果をあげることができました。年末にあった納会では、「今年1年また生き残ることができた」と(社員に向けて)お話しています。Huaweiの決算月は12月で、昨年の12月31日までで一区切りです。2017年からは、新たなスタートを切らなければなりません。社員に対しても、ゼロからスタートしろとリクエストしています。これは毎年繰り返していることですが(笑)。

Huawei ファーウェイ・ジャパンの呉波氏

 振り返ると、2016年は、グローバルで目覚ましい成果を出すことができました。端末の出荷台数は1.4億台に達し、フラグシップに関しては、Mate 9が発売当初から供給が間に合わないほどの人気でした。P9については、出荷台数で1000万台を超えています。また、500ドル以上のハイエンド製品で、大幅にシェアを増やすこともでき、割合も大きく成長しています。

 日本市場でも、グローバルと歩調を合わせています。100ドル前後の価格帯の機種のみでなく、300ドル台のP9 liteや、500ドル台のP9、一番高い600ドル以上のMate 9も出荷台数を伸ばしています。BCNの調査で見ると、出荷台数ベースではSIMフリースマートフォンでナンバー2です。ただし、これも販売額で見ると、圧倒的なナンバー1でした。携帯電話市場全体では4位を取ることができ、これもHuaweiにとっては初めてのことです。12月には第3位にランクインしています。

 また、タブレットも日本市場では大きなブレークスルーを達成できました。Android OSにおいては圧倒的なナンバー1で、これからもAppleの1位を目指して頑張っていきます。これらの成果は、2017年にスマートフォンとタブレットの販売をさらに拡大していく、原動力にもなっています。

 この成果はハード的な部分ですが、ソフト的な面での実力もお話させてください。その1つがブランド力で、市場全体で3位、4位につけています。ここから、日本の消費者が他のメーカーよりHuaweiを選んでくれていることが分かると思います。

 また、NPS(ネット・プロモーター・スコア)でも、大きく数字を上げることができました。HuaweiはテレビCMなどを一切していませんが、消費者が製品を使い、口コミでいろいろなところに勧めてくれているおかげです。SNSなどのデジタルメディアでも、ユーザーが高く評価してくれています。そこでまず皆さんが驚かれているのが、高品質だということです。

 ブランド以外では、アフターサービスにも力を入れています。サービスセンターを開設したのも(SIMロックフリースマートフォンの)メーカーにおいて初めてです。銀座にサービスセンターを開設したのは、初めてスマートフォンを使うユーザーをサポートするためで、50%以上の業務はサポートになっています。ここで体験していただき、コメントをもらっていますが、ポジティブなものが多く、これもわれわれにとって大きな励ましになっています。

P9がHuaweiのブランド認知アップに貢献した

―― やはり、P9の投入が流れを大きく変えたのでしょうか。

呉氏 SIMフリースマートフォン市場には、2014年から参入しています。この市場で、弊社は“先駆け”といえる存在だと思いまが、2016年に存在感を出すことができ、ブランドの認知度が大きく上がったのは、やはりP9とは切っても切り離せません。先ほども申し上げたように、CMなどの投資をしているわけではありませんが、グローバル市場での成功を受け、そのP9が日本で発売されたことで、日本の消費者の方々に体験していただくチャンスができました。

 また、P9はライカとの協業で、業界にも驚きを与えました。ライカは、日本でもブランド認知度が高く、われわれにとってもブランディングの成功例になりました。P9のカメラは本当に素晴らしく、キャンペーンも大量に行いました。

 その流れで、年末には発売したMate 9も多くの消費者から注目を集めました。12月発売でしたが、発売日の前日には、既に欠品になってしまっていたほどです。量販店のサイトを見ていても分かりますが、商品が入荷するとすぐに完売してしまう。これは弊社自身の、そして市場の予想をも大きく上回るものでした。Mate 9の好調ぶりは、Huaweiに対するチャネル(販路)の信頼感を増してくれるとともに、私たちの自信にもつながっています。

 昨年末に販売員との座談会をやりましたが、そこである声を聞きました。その方は1日に、Huawei製品を20台ほど販売していますが、「Huaweiの製品は売る際に安心感がある」とおっしゃっていました。なぜかというと、返品がほとんどなく、その手続きで、時間や手間が取られないからです。それは現場の販売員の直接的な売り上げにもつながります。これは、とても印象的なお話でした。

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