arrows M03は、LTE回線を使った音声通話「VoLTE(Voice Over LTE)」に対応している。同じ大手通信事業者(MNO)のVoLTE対応機種同士なら、「HD通話」と呼ばれる高音質通話にも対応する。
問題は「どのMNOのVoLTEを使えるのか?」という点にある。M03はau(
KDDI・沖縄セルラー電話)のIOT(相互接続性試験)に合格しており、auまたはau回線を使ったMVNOサービスにおけるVoLTE通話は“お墨付き”を得ている。
その他、筆者の検証で、NTTドコモやソフトバンク(Y!mobile)のVoLTEも問題なく使えることを確認できている。
VoLTEは、規格そのものは標準化されているものの、キャリアによって微妙に実装に差異がある。そのため、SIMロックフリーのVoLTE対応スマホでは、特定のSIMカードでのみVoLTEが有効になるようにしている場合がある。また、SIMロックを解除したVoLTE対応のMNO端末でも、異なるキャリアで使うと意図した通りの挙動にならないこともある。
M03は、どのMNOのVoLTE対応SIMカードでも、正常にVoLTEを使えることが強み。真の意味で「キャリアフリー」なのだ。
arrowsの通話機能といえば、独自の「ヒューマンセントリックエンジン(HCE)」を利用した「スーパーはっきりボイス4」や「スーパーダブルマイク」の存在も外せない。専用の音声DSPで周囲の音声と自分の声の違いを分析することで、相手の声は聞き取りやすくなり、自分の声はハッキリとした形で相手に届く。これも、富士通コネクテッドテクノロジーズが長年培ってきた技術やノウハウの結晶だ。
音声通話を最重要視するユーザーにとっても、arrows M03は最良のSIMロックフリースマホの1つといえる。
arrows M03は、ネットワークに関する機能において、上位機種並みの機能を備えている。ライバル機では省かれがちな5GHz帯のWi-Fi(IEEE 802.11a/n)にも対応していることは大きな魅力だ。
一部の家電量販店やMVNOのショップでは、実機の展示が行われているので、見つけたらぜひともいじり倒して魅力を直に感じてみてほしい。
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