コラム
» 2017年04月12日 15時26分 UPDATE

Y!mobileとUQ mobileの「iPhone SE」は、5s並みにヒットする?

Y!mobileとUQ mobileから「iPhone SE」が発売された。Y!mobileの「iPhone 5s」がヒットしているが、SEもこれに続けるか? さまざまな面から5sと比較してみたい。

[田中聡,ITmedia]

 2016年3月に発売されたY!mobileブランドの「iPhone 5s」は、発売当初は2年半前のモデルでありながら、じわじわと人気を上げ、今やGfKの携帯電話販売ランキングで、総合上位の常連となっている。7月にはUQ mobileでもiPhone 5sの取り扱いを開始し、2社の売れ筋端末となっている。

 一方、Y!mobileがiPhone 5sを発売してから既に1年がたち、2017年9月にはAppleや3キャリアの発売から4年を迎える。そろそろ5sに代わる“新しいiPhone”が欲しいところ……という矢先に、Y!mobileとUQ mobileが3月〜4月に、「iPhone SE」の32GBモデルと128GBモデルを発売した。新しいiPhone SEは、5s並みのヒットモデルとなるのか? またSEを選ぶメリットはどこにあるのか? そのポイントをチェックしていきたい。

iPhone SE 「iPhone SE」

スペック:プロセッサやカメラが向上

 iPhone SEと5sは同じ4型(1136×640ピクセル)のディスプレイを搭載しており、デザイン、サイズ、重量はほぼ同じ。ただしSEの方が2年以上新しいモデルということもあり、スペックは5sから大きく向上している。

 プロセッサは5sの「A7チップ+M7モーションコプロセッサ」から「A9チップ+M9モーションコプロセッサ」に進化し、インターネットや通話の連続使用時間も増加している。カメラは5sの800万画素から1200万画素になり、Focus Pixels(像面位相差AF)によるAF、Live Photosにも新たに対応。4Kの動画撮影も可能になる。

 通信速度は5sの下り最大100Mbpsから150Mbpsに高速化。SEではVoLTEにも対応するので、高音質の通話ができるのはもちろん、従来のCDMA2000ではできなかった、通話をしながらインターネット接続ができるようになる。

 指紋センサー(Touch ID)が第1世代であること、インカメラが120万画素なのは2機種とも同じだ。

 iPhone SEは5sにはない128GBモデルもラインアップしており、写真、動画、アプリなどのデータをたくさん保存したい人にも向いている。

 「アプリや通信をサクサク使いたい」「もっとカメラを楽しみたい」という人は、iPhone SEを選ぶメリットは大いにある。

 Y!mobileとUQ mobileのiPhone 5sは、シルバーとスペースグレイしか取り扱っていなかったが、iPhone SEではシルバーとスペースグレイに加え、ゴールドとローズゴールドも選べる。特にローズゴールドは女性に人気の高そうな色で、5sよりも選択肢が広がるのはうれしい。

スペック比較
機種名 iPhone SE iPhone 5s
プロセッサ A9チップ+M9モーションコプロセッサ A7チップ+M7モーションコプロセッサ
サイズ(幅×高さ×奥行き) 58.6×123.8×7.8mm 58.6×123.8×7.6mm
重量 113g 112g
ディスプレイ 4型Retinaディスプレイ 4型Retinaディスプレイ
解像度 1136×640ピクセル(326ppi) 1136×640ピクセル(326ppi)
コントラスト比 800:1 800:1
Touch ID ○(第1世代) ○(第1世代)
3D Touch
LTE 下り最大150Mbps 下り最大100Mbps
Wi-Fi 802.11a/b/g/n/ac 802.11a/b/g/n
連続通話時間 3G:14時間 3G:10時間
連続待受時間 最大240時間 250時間
連続使用時間 インターネット利用:3G:12時間、LTE:13時間、Wi-Fi:13時間、ビデオ再生:13時間、オーディオ再生:50時間 インターネット利用:3G:8時間、LTE:10時間、Wi-Fi:10時間、ビデオ再生:10時間、オーディオ再生:40時間
アウトカメラ 1200万画素
Focus Pixelsによるオートフォーカス
F2.2
True Toneフラッシュ
5枚構成のレンズ
自動手ブレ補正
パノラマ(最大6300万画素相当)
バーストモード
Live Photos
800万画素
F2.2
True Toneフラッシュ
5枚構成のレンズ
自動手ブレ補正
バーストモード
ビデオ撮影 4Kビデオ撮影
1080pビデオ撮影(30fpsか60fps)
スローモーションビデオ(120fpsか240fps)
1080pビデオ撮影(30fps)
スローモーションビデオ(120fps)
インカメラ 120万画素 F2.4 120万画素 F2.4
センサー 3軸ジャイロ
加速度センサー
近接センサー
環境光センサー
3軸ジャイロ
加速度センサー
近接センサー
環境光センサー
ボディーカラー スペースグレイ、ゴールド、シルバー、ローズゴールド スペースグレイ、ゴールド、シルバー(発表時点)
NFC

価格:5sと比べるとまだ高い

 Y!mobileとUQ mobileのiPhone 5sが売れているのは、格安で使えるところが大きい。毎月の割引(Y!mobileは月額割引、UQ mobileはマンスリー割)を適用することで、24カ月使い続ければ、5sの価格は実質100円にまで割り引かれる。2年縛りがあるとはいえ、数万円もするiPhoneを100円で使えるのはとても大きい。

 iPhone 5sの実質価格は、発売当初は2400円〜3万円だったが、2社とも2016年11月頃の割り引きによって実質100円となった。その直後にY!mobileの5sがGfKの総合ランキング4位に上昇したのは、割り引き効果が大きかったといえる。

 ではiPhone SEの価格はどうか。

 まず、Appleが販売しているSIMロックフリーのiPhone SEは、32GBが4万4800円(税別、以下同)、128GBが5万5800円。それなりのお値段だが、実はY!mobileとUQ mobileの一括価格よりは安い。

 Y!mobileの一括価格は、32GBが6万5000円、128GBが7万2500円で、Apple版よりも1万6700円〜2万200円高い。その代わり月額割引が1500円×24回適用され、これを引いた実質価格は32GBが2万4500円、128GBが3万6500円となる。

 UQ mobileのiPhone SEは、Y!mobile版より一括価格が1万円ほど安く、32GBが5万500円、128GBが6万100円。それでもApple版よりは5000円前後高い。実質価格は32GBが2万4100円、128GBが3万6100円で、Y!mobile版より400円安い。

 さすがにいきなり実質100円クラスの料金にはならなかった。実質2万円台〜3万円台という価格は、ドコモauソフトバンクのiPhone SEと大差ないか、高い場合すらある。Y!mobileとUQ mobileは基本使用料や通信料が安いため、同じiPhone SEを購入した場合でもトータルコストはY!mobileとUQ mobileの方が安くなるが、ヒットさせるにはもう一声欲しいところだ。

Y!mobileの価格(税別)
iPhone 5s(32GB) iPhone SE(32GB) iPhone SE(128GB)
一括価格 3万9700円 6万500円 7万2500円
頭金(分割払いのみ) 100円 500円 500円
月額割引 1650円 1500円 1500円
実質価格 100円 2万4500円 3万6500円

UQ mobileの価格(税別)
iPhone 5s(16GB) iPhone SE(32GB) iPhone SE(128GB)
一括価格 4万3300円 5万500円 6万100円
頭金(分割払いのみ) 100円 100円 100円
マンスリー割 1800円 1100円 1000円
実質価格 100円 2万4100円 3万6100円

OSバージョンアップ:SEの方が2年は長く保証?

 iPhoneのOSメジャーバージョンアップは、4年〜5年にわたってサポートされることが多い。例えば2011年に発売された「iPhone 4s」は、2015年のiOS 9までサポートしていた。この流れで行くと、2017年に配信されるであろう「iOS 11」のサポートから「iPhone 5」が外れ、iPhone 5sが最後のバージョンアップになる可能性が高い。

 一方、iPhone SEは2015年に発売した「iPhone 6s」と同じプロセッサ「A9」を搭載しており、順当に行けば、6sと同じく、2019年に配信されるOSまでをサポートすることになる。となると、OSの寿命はSEの方が5sよりも2年ほど長くなる。

iOS 10 iOS 10の対応機種。次はiPhone 5が外れて、5sが最後のサポートになる?

ヒットは価格次第か

 以上、iPhone SEの見どころを確認してきた。スペックやOSの面でiPhone SEの方が製品寿命が長く、容量やカラーのバリエーションもSEの方が幅広い。あとは価格がもう少し安くなれば、「格安で使えるiPhone」として、Y!mobile版5s並みのヒットになるだろう。2017年末には、5sと同じく「実質100円のiPhone SE」が見られるかもしれない。

関連キーワード

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